第432話 お化けの願い
秘書ズは急いでワイコを連れにいった。
そして・・・
スタタタタッ
「ワイちゃん連れてきました」
「超特急で来ました。確実に」
秘書ズはワイコの背中に二人乗りしてやってきた。
「ぎゃー・・・ ぎゃー・・・ (息切れ)」
ほんとに超特急で連れてきた。
ワイコがゼーゼー言ってる。
よく見ると、ワイコの目の前に串肉をぶら下げている。
どうやら全力疾走させたようだ。
ーーーーーーーー回想
「ワイちゃん 急いで来てください」
「ギャーギャー」
「機嫌わるいんですか?確実に」
従魔はテイムした主であれば命令に従うのだが、そうでなければ拒否することもある。
「やむを得ません。ドイちゃん あれでいきましょう」
「分かりましたショーちゃん。あれですね。確実に」
秘書ズ2人はワイコの背中に乗り、目の前に串肉をぶら下げた。
「ギャーギャー」
ワイコがエサを見据えて走りだした。
「ワイちゃん ダッシュです」
「レッツゴーです。確実に」
ーーーーーーーー
エサをつるして走らせるとは秘書ズ なかなかやるね。
そして、ワイコは・・・気の毒に。
到着したので、とりあえずエサの串肉をもらい、一息ついたあと
ワイコはおばけと対話するのだった。
・・・・・・・・
チマキ町長vsお化け はチマキ町長が勝利した。
そして、弱り切ったおばけにワイコが話しかけた。
「ぎゃー ぎゃー」
「ウラウラ メシメシ ヤー ヤー」
まったく分からないが会話出来ているのだろう。
おばけは涙を流し、ワイコがうんうん頷いて、もらい泣きしている。
「ぎゃー ぎゃー」
「なになに?ふむふむ そうゆうことだったのか」
チマキ町長が説明してくれた。
おばけは町で美味しい食べ物が出回ったのを知って
どうしても食べたかったと。
よさげな建物にとりついて脅かせば、お供えしてくれるだろうと思ったと。
でも、いつまでたってもお供えしてくれないので、お供えするまでとりついてやろうと思ったのだそうだ。
それって涙を流しながら語るような出来事なのか?
おばけの心情はよく分からない。
ワイコのもらい泣きは、全力疾走して串肉をもらったからかな。
おいしいものを食べたい気持ちはわかるぜって感じなのだろう。
「大したことなかったな」
「余裕だったぜ」
ケブヤとノモコはお化けがおとなしくなったら強気になった。
頭抱えてうずくまってたのに。
「「「外は平和っすよ」」」
モブズも内部が静かになったら戻ってきた。
「解決したんですね」
「よかったー」
ミマファズも戻ってきた。
涙ながらに美味しいものを食べたいというお化けに何かお供えをすることにした。
「何をお供えしますか?」
「ワイコに聞いてもらおう」
「ぎゃー ぎゃー」
ワイコに聞いてもらうと
ルフダンワ亭の焼きそば お好み焼き たこ焼きが食べたいという。
「俺の焼きそば食いたいのか」
「たこ焼きかよ」
「「「お好み焼き焼くっすよ」」」
ケブヤたちが3品を作ってくることになった。
よかった。
これで成仏してくれるだろう。
「「「「へいおまち(っす)」」」」
作ってきてもらい お供えすると 3品はスーッと消えた。
お化けが満足そうな顔をしている。
「これで成仏してくれ」
「ウラウラ メシメシ ヤーヤー」
ワイコに翻訳してもらうと
今度はお肉が食べたいという。
屋台の親父さんのホーンラビットの串肉でいいか聞いてもらうと
「んなありふれたもんじゃものたりねー いかした肉が食いてー」
と言ってるとのこと。
このお化け遠慮ないね。
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