第431話 チマキ町長vsお化け
「ち、近づかないでー!ソードスラッシュ!ソードスラッシュ!ソードスラッシューーーーー!」
ザシュ!ザシュ!ザシュ!
今度はショーヒさんが錯乱して剣スキルを四方八方に打ちまくっている。
やばいよ。内部の壁が傷だらけになる!
「ショーヒさん やめてやめて 内部がボロボロになりますよ」
「はっ!思わず錯乱してしまいました」
ショーヒさんは正気を取り戻した。
しかし、建物の内装がボロボロになった。
ドイーメさんよりも錯乱していた。
正気ではなくなり力の限り剣スキルをぶっ放したようだ。
これは・・・キャンセル料を多めに払えばなんとかなるかな?
だめかな・・・
「ウラメシヤー」
お化けはこちらに向かってくる。
「わたしにまかせろ!」
チマキ町長は突進してくるお化けの正面に立ち、演歌を歌い始めた。
チマキ町長vsお化け
上北島与三郎の「よさぶ」
「よさ~ぶは~♪ えだ~を~きる~♪ ほいほいへ~♪ ほいほいへ~♪(ビブラート)」
チマキ町長が歌いだすと、お化けは動きを止めた。
「うぅ うぅ」
おばけが苦しがっている。
効果があった。
地球の演歌って異世界ではお化けに効果があるのか。
地球に関するものでスキルが発現したりするので演歌も異世界では特別な効果があるのかも知れない。
チマキ町長はそれを感じとっていたのかな。
しかし、
「ウギャー ウラメシヤー」
弱ったけど、お化けはまだ元気だ。
なにげに最初は演歌でお化け退治できるのかと思ったが、弱るね。
これなら もっと続ければうまくいくかも。
「それなら、新曲だ!ブラザータイタニック」
「ウラメシヤー」
チマキ町長vsお化け 2回戦
鳥羽二郎の「ブラザータイタニック」
「ウェーブの~♪ キャニオンに~♪ ライフのフワラーが~~♪ ダブルでラインナップして~♪ さい~ている~~♪ ブラザータイタニックは~♪ ファザーの~♪ プレゼ~ント~♪」
「うぅ うぅ うわ~~ん ウラウラ メシメシー」
おばけが完全に弱った。
地上に落下してピクピクしている。
「どうだ わたしの演歌はすごいだろう」
チマキ町長が誇らしげに語る。
さすがギザギザハート。
触れるもの皆キズつけるね。
この人はある意味、最強な気がする。
チマ「もう成仏しろ なにか思い残したことがあるのか」
チマキ町長がお化けに聞く。
「ウラウラ メシメシ」
おばけ語?とでもいうのか。
何を言ってるのか分からない。
異世界言語の翻訳でも分からない。
おそらく おばけは魔物に分類されるのだろう。
言葉が分からないのでどうしようかと考えていると・・・
「おまえたち ワイコを連れてきてくれ」
町長は秘書ズにワイコを連れてくるように指示した。
そうか、ワイコなら魔物の言葉が分かる。
「「「わかりました」」」スタタタタッ
秘書ズは急いでワイコを連れにいった。
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