第430話 いわくつき物件
ヘイ「退治する方法はあるんですか」
チマ「ある。演歌で退散させれば問題ない」
この人は、先日覚えた鳥羽二郎の「ブラザータイタニック」を歌いたいだけじゃないのか。
ヘイ「新曲唄いたいだけなんじゃないですか」
チマ「ギクッ」
ショ「ギクッってなんですかチマキちゃん」
ドイ「新曲唄いたいだけで、なにも考えてないんでしょ 確実に」
ムー「それはダメですよ」
チマ「しかしだな、この物件はもったいないぞ こんな格安でみごとな建物はこの先見つからないぞ」
確かに、チマキ町長の言う通りだ。
ヘイ「ならば、こうしましょう。一旦、仮契約して、その間にお化け退治をやってみる。退治出来たらそのまま買う。もし、退治出なかったらキャンセルする でどうでしょう」
みんな「「「「それ いい!」」」」
円陣の中、お化け物件を仮契約することになった。
おばけがでる物件を仮契約したへいさくたち。
お化け退治の方法はチマキ町長の演歌で退散させる作戦だ。
ヘイ「大丈夫ですか?呪われたりしないですよね」
チマ「へいさくどの 大丈夫だ もしものときは・・・ノモコにとりついてもらおう」
ノモ「なんでおれなんだよ!」
モブ「「「ボスなら大丈夫っす」」」
ノモ「なにが大丈夫なのか根拠をいってみろ!」
モブ「「「にげるっす」」」
ノモコズは相変わらず騒がしい。
演歌で本当に弱らせることができるのか。
仮契約なのでキャンセルするときは少しばかりキャンセル料を支払えば問題ないので演歌実験をやってみよう。
・・・・・・・・
恐る恐る物件の中に入った。
「ウラメシヤー・・・」
建物の中から声が聞こえた。
「で、でたー!」
「うぎゃー!」
ケブヤとノモコは頭を抱えてうずくまっている。
だいの男がみっともない。
声が聞こえただけなのに。
「「「お、おれたちは外で見張りをやるっす」」」
モブズもお化けが恐ろしいのだろう。
建物の外に出てしまった。
モブズも情けない。
「わたしたちも外に出てます」
「おばけこわい」
ミマファズも外で待機するようだ。
「お化けなんて怖くありません。大丈夫です」
「そうです。確実に」
「わたしは怖いです」
秘書ズは逃げないようだ。
そう思っていると・・・
「ウラメシヤー」
お化けが姿を現した。
白い人形が空中にフワフワと漂っている。
「お、おばけがでましたー! ファイヤーアロー!ファイヤーアロー!ファイヤーアローーーー!」
ボン!ボン!ボン!
お化けを見たドイーメさんは錯乱して火魔法を四方八方に打ちまくっている。
やばいよ。
建物の中で火魔法なんて!
火事になる!
「ドイーメさん やめてやめて 火事になりますよ」
「はっ!つい錯乱してしまいました。確実に」
ドイーメさんは火魔法を消滅させた。
しかし、建物の内装に焦げ跡ができた・・・
キャンセル料を多めに払えばなんとかなるかな。
あぶなかった。
「ドイちゃん 落ち着いて こういうときは──」
「ウラメシヤー」
ショーヒさんがドイーメさんに落ち着くように話しかけていたが、
お化けがショーヒさんに接近してくると・・・
「ち、近づかないでー!ソードスラッシュ!ソードスラッシュ!ソードスラッシューーーーー!」
ザシュ!ザシュ!ザシュ!
今度はショーヒさんが錯乱して剣スキルを四方八方に打ちまくった。
なんちゅうことするの!
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