第429話 物件探し
商業ギルドで演劇場に使える物件を探すことになった。
ヘイ「どんな物件がいいですかね」
チマ「もちろん 演劇場に向いている物件だ」
秘書「「「そんなの当然ですよ」」」
ケブ「大きくて広い建物がいいんじゃねーか」
ノモ「3階立てなんてよさげだろ」
モブ「「「入り口が大きい建物がいいっす」」」
ブン「繁華街がいいですね」
ミマ「おおきいところ」
それぞれの意見を言いながらギルドの到着した。
「いらっしゃいませ 本日はどのようなご用件でしょうか」
この人は露店登録のときに担当してくれてガラスコップを買いとってくれた人だ。
なつかしい。
「すいません。物件を探してるんですが」
「どのような物件でしょうか」
条件を説明すると合致する物件が4件あった。
その中でも価格が激安なのに、大きな物件があった。
「この値段でこんなに大きな建物なんですか」
「はい。この物件はこの金額になっております」
激安物件も含め、条件に合致した4件を案内してもらうことにした。
3件は値段相応の物件だった。
そして最後が、激安物件だ。
「こちらが特別価格の物件でございます。町の中央に位置して外観も内装も新しくたいへんお買い得となっております」
たしかに、立派な建物でまだ新しい。
こんなに立派な建物なのになぜ・・・
なぜ安いのか気になって なにげなく聞いてみた。
「あの、お化けとかでませんよね」
「な、なぜわかったんですか!聞かれなければ何も言わずに売ろうと思ったのに!」
なんちゅうギルド職員だ。
黙って売ろうとしたのか。
ガラスコップを買ってもらった懐かしい思い出は吹っ飛んでしまった。
チマ「で、でるのか」
秘書「「「おばけはチマキちゃんのいびきより怖いです(確実に)」」」
ケブ「おれもお化けは苦手だな」
ノモ「おれもだぜ」
モブ「「「おばけはこわいっす」」」
ブン「おばけですか・・・」
ミマ「こわいよー」
みんな顔色が悪い。
それよりもジョークで聞いただけだったのに、ほんとにお化けがでるのか。
安いわけだ。
特別価格と言っていたが、誰も買い手がつかなくて どんどん値を下げていったのだろう。
俺たちは円陣を組んでひそひそ話をする。
「で、出るんですか」
「こ、怖いですよ 確実に」
「ここはやめましょう」
秘書ズが青い顔をしている。
地球と違うから、事故物件でも教える必要なかったんだろうけど、知ってしまった以上
さすがにお化けが出る物件は──
「買おう」
チマキ町長が小声で言う。
ショ「何言ってるんですか!チマキちゃん」
ドイ「頭大丈夫ですか!確実に」
ムー「いくらバキュームチマキでも、お化けが出る建物をバキュームするのはやめたほうがいいと思います」
秘書ズが猛反対する。
ヘイ「これを買うんですか お化けが出るんですよ」
さすがに俺も賛成できない。
しかし、
チマ「へいさくどの お化けを退治すれば解決ではないか」
そういわれればそうだけど、退治できるのかな。
ケブ「アネゴ おばけ退治なんてできるのか」
ノモ「出来るならいいけどよ」
モブ「「「あねごなら できそうっすけど」」」
ブン「おまかせします」
ミマ「こわいよー」
ヘイ「退治する方法はあるんですか」
チマ「ある。演歌で退散させれば問題ない」
演歌ごときでお化けを退治できるの?
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