第419話 地球 小股ズ カタ道 フットサル11
-------ーあいにくの曇り空チームサイド
年寄林くん
「ペナルティエリアの外から4点とられたのは初めてだ。だが、もっと練習してどんなシュートも止めてやる」
小石崎くん
「くそー 頑張ったのに、なんで 素人おっさんチームに負けるんだ」
曇空くん
「小石崎くんナイスファイト。試合に負けてもボールはフレンドだよ」
「片翼ありがとよ 顔面ガードで歯が4本欠けちまったよ これ保険きかねー歯だから実費だぜ」
小石崎くんはニッコリ微笑むが、前歯が4本ない。
「大丈夫だよ 歯がなくてもボールはフレンドだよ!」
俺のシュートを顔面で防ぎすぎて前歯が折れたようだ。
もしかして、毎度、顔面ガードしてるから、歯はインプラントなのかも。
歯の治療に うん十万かかるみたいで、ちょっと申しわけなく思う。
なにげに、この人こそ最強のフットサル選手だね。
岬が丘くん
「曇空くん 小石崎くん みんな 今日までありがとう」
「与太郎くんは海外にいくんだったね。でもボールはフレンドだよ」
「そこは岬が丘くんって言ってよ」
「わかった。岬が丘くん」
やはり、岬が丘くんは「与太郎くん」と呼ばれるのに抵抗があるようだ。
「うん 父さんの出張で クルンテープ・マハナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット に行くことになったんだ。またいつかチームを組もう」
「うん そのときを楽しみにしてる。 クルンテ・・・えーと・・・その国がどこにあるのか分からないけどボールはフレンドだよ」
片翼くんは首都の名前も、どこの国かも分からなかったようだ、聞き耳を立てていた俺も分からない。(変更前のタイの首都バンコクの正式名称)
片翼くんと岬が丘くんが固い握手をした。
そして、そこに歯を4本失った小石崎くんが手を乗せ、年寄林くんと その他1人も加わった。
-------ー
あいにくの曇り空チームは 今回で解散だった。
「よくやった 小股も、三下も、アズマも、こなかも、乱闘にならずにスポーツマンシップに乗っ取ってよくやったのじゃ」
「おうよ おれたちゃ やれば出来るのよ!」
「みたか大親分!」
「全力出したぜ!」
「ニイヌ・マッケンジーが気になるけど勝ったっす!」
優勝の喜びと、大阪湾に沈められなくてホッとしているようだ。
カタギへの道も順調に進んでいる。 これならまっとうな生き方ができるようになるだろう。
長い道のりだったけど、ほんとうによかった。
「レディース ア~ンド ジェントルマン これより表彰式を行います!シェケラベイベー」
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