第411話 地球 小股ズ カタ道 フットサル3






大会当日


「へいさく 応援にきたぞ」

「おにーちゃん おじいちゃん応援にきたよ」

おやじと妹の智依が会場に来た。


「おやじと ともいじゃないか」


「とうちゃんから聞いてな。有給使って応援にきたぞ」

親父は警官で警察組織を変えたいと思って、上司と共に熱い約束を交わして頑張っている熱血刑事だ。


親父は父親(じいちゃん)を、とうちゃんと呼んでいる。



「わたしの車で来たのよ」

妹の智依(ともい)は今年、高校を卒業して就職した社会人1年目だ。


免許をとって車に若葉マークをつけている。


最初、モミジマークを若葉マークと勘違いして高齢者用のマークをつけて運転していた。


そんな智依は親父を車に乗せて応援にきた。




「イチモツ組のやつらカタギになったんだな。とうちゃんにまかせれば大丈夫とおもったよ」


「おまえたち応援に来てくれたのか。まだカタギには成り切れとらんぞ」

じいちゃんは小股ズが子分になって大変でもあるけど嬉しそうでもある。



「おにいちゃんは極道の道を歩み始めたわけじゃないわよね」


「違うよ あいつら極道がカタギの道を歩み始めたんだよ」



「なるほど そうなのね」




「親分の妹さんかい なら 姐さんだな」

小股ズがやってきた。


「おまえら やめろよ まだ18なんだから変な呼び方するなよ」


「それならお嬢でどうです?」

「こなか それはいいな」

三下とこなかが妹に呼び名をつける。


「お嬢って・・・いいかも」

妹は「お嬢」呼びに、まんざらでもないようだ。



異世界ではミマファがモブズに「お嬢」と呼ばれているが

地球では小股ズに俺の妹が「お嬢」と呼ばれるのか。


なんとも言えない気持ちになるね。




「始まるぞい。出場者は並ぶみたいじゃぞ。さあ行ってくるのじゃ」


「「「「おっす」」」」

小股ズは気合を入れた。



・・・・





「レディース ア~ンド ジェントルマン フットサル大会が始まりましたシェケラベイベー。わたくし司会の穴雲佐(あな うんさ)と申しますシェケラベイベー」


出場者が並ぶとアナウンサー穴雲佐さんが進行する。



「予選を通過した16チームをご紹介しますシェケラベイベー・・(紹介中)・・そして最後は、ヘイサク親分とゆかいな仲間たちチーム、以上16チームによるトーナメント戦となります」




うちのチーム名は「ヘイサク親分とゆかいな仲間たち」になっていた。


やめてよ。


小股め 変な名前はつけないと思ったのに・・・


そういえば殺人小股タックルを「スーパー小股タックル」に改名してたのを思い出した。


小股もネーミングセンスはゼロだったか・・・任せるんじゃなかった。




試合は進んで・・・



「さあ 一回戦 最後の試合となりましたシェケラベイベー。フットサルを楽しむチーム vs ヘイサク親分とゆかいな仲間たちチームの戦いです レッツ!シェケラベイベー!」



1回戦  対フットサルを楽しむチーム


「気合入れるぞ おめーら!」

「「「おーっす!」」」


改めて 特大の気合を入れなおす小股ズ。



果たして初戦突破なるか!



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