第404話 お試し演劇会 時代劇





ギルドに焼き肉のタレを教えて次の日、


ギルドの前を通りかかるとギルドマスターにお礼を言われた。


ガチャ(ギルドのドアを開ける音)

「ユー 焼き肉のタレ最高だよ ミーとトゥギャザーしようぜ~」


これは「一緒に焼き肉を食べよう」と言ってるのかな。


「いつか機会があったらということで・・・」


「いいアンサーを期待してるよ~」

ガチャ(ギルドのドアを閉める音)



この人はマイペースなんだよね。


一緒に食べたとして きっと冒険者を進められるだろう。


ぜったいに冒険者になるのはやめようと思った。




・・・・



ルフダンワ亭



「水戸青門を開演しよう!」

チマキ町長が叫んだ。


「「「おーう!」」」


時代劇の監督はチマキ町長にまかせていて

ここ1週間はヒマがあると時代劇の練習をしていた。




王都の道中でごっこをしたような配役になるのかと思いきや

ケブヤは悪役になってしまった。


ブレザームーンの演劇のときの悪役が素晴らしかったので今回は悪代官をやってもらうことにしたようだ。


チマキ町長は時代劇をよく見てるね。

ケブヤはまさに悪代官が似合う。


ノモコは悪徳商人 越後屋をやるようだ。

まさに配役ぴったりだね。


モブズは雑魚役で確定していた。

こちらも配役合ってるね。




そして俺とミマファズは今回も裏方をやる。


ナレーションはミタケだ。


そして・・・

「いいんですか王子 うっかりきゅうべえですよ」

俺は王子に確認する。

ほんとなら王子がご隠居をやったほうがいいんだけど

意外な配役は面白くもあるとチマキ町長が配役を決めた。


なにげに自分がチマキ町長本人がご隠居をやりたかったような気もするが

2枚目俳優のマツ的なケンさんがサンバを踊ったら面白かったりするので意外な配役もいいのかも。


でも、王国の王子様にひょうきんな役をやらせるのは不敬罪になってしまわないかと考えていると


「いいじゃないか。役に入るっていうのがこんなに面白いとは思わなかった。ドジなキャラを演じてみたいよ」

イケメン二枚目王子ならではの感想だね。


今回の演劇では1王子がイケメンすぎるので

ワンコインショップで買ってきた化粧品を使って

軽くメイクをすることにした。


1王子の眉毛を八の字に書いて赤丸ほっぺにして うっかりきゅうべい役になった。

王子はおもしろメイクでも品があるね。


すけさんはショーヒさん。

「ご隠居をサポートします」

かくさんはドイーメさん。

「ご隠居を守ります 確実に」

おぎんはムージさん。

「がんばります」


やしちは なんとジョイセさんにきまった。

「やしちはわたしに任せてください!」

なにげにほっかむりをして忍び足で歩く役に興味があったようだ。




・・・・



そして青門さんを店で公演する日が来た。
























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