第401話 閑話 俺がどうぞ 三角木馬治療



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いつもありがとうございます。

おかげさまで400話投稿できました。

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俺がどうぞパーティがケガをして帰ってきた。


「オーガは強いな」

「俺たちじゃ まだまだだな」

「あんな怪力だったとはな」

「うまく逃げられてよかった」



「もうオーガに挑むのはやめようよ」


「「「「そうだな」」」」


オーガの討伐にいったが失敗してしまった俺がどうぞパーティ。





------回想 オーガとの戦闘



「いくぞ アツアツなべアタックアタックだ」

「「「「よしきた」」」」


オーガを押さえつけようとした。


しかし・・・


「グガー」

オーガが抵抗して暴れる。


「ダメだ」

「力が強すぎて抑えられないぞ」

「離脱しろ!」

「無理だ」

オーガから離れようとした俺がどうぞだったが、オーガに殴り飛ばされた。


「「うわー」」

「「ぐわー」」


オーガの攻撃は強力で大けがを負ってしまった。



「くそー アツアツなべをおとりにして逃げるぞ」

「「「「よしきた」」」」


俺がどうぞパーティはアツアツのなべをオーガの前に置いた。

オーガがそれを食べている隙に逃げ出したのだった。



ーーーーーー回想 終わり



「勇者パーティが帰ってきたって話だぞ」

「教会で治療活動を始めたってな」

「いってみよう」

「治療してもらうぜ」

「よしいこう」




教会の前にいくと勇者パーティが治療活動を行っていた。




「聖女さま 俺たちも治療してもらえますか」

「魔物と戦ってケガをしてしまって」

「張り切りすぎました」

「帰りを待ってました」

「よろしくお願いします」



ジョ「大丈夫ですよ。この木馬にまたがってください」

ジョイセさんは三角木馬を指さした。



俺がどうぞパーティは相談し始めた。


「誰が最初に乗る?」

「お前乗るか?」

「おまえどうだ?」

「お前がいいんじゃないか?」

といいながら仲間の1人を押していく。


「押さないで 押さないで」

ついに仲間よりも前面に押し出されてしまった。


「「俺たちより前にでてきて」」

「「お前が最初に木馬に乗りたいのか?」」


「みんなが押したからでしょ。僕は最初に乗らないからね」

押し出されたメンバーは最初の治療を拒否する。



すると・・・














「お前が嫌なら俺が一番に乗るよ」

「いや俺が一番に乗るよ」

「いやいや俺が一番に乗るよ」

「そこは俺が一番に乗るよ」


拒否する仲間をガン見しながら「俺が!俺が!」と手をあげる。



自分だけ手を上げないのは気まずく感じたのだろう。


「じゃ僕が・・・」


と少し手を上げかけると




「「「「どうぞどうぞ」」」」


手を上げかけた仲間にゆずりだした。




「なんでだよー 僕をハメたな!」



「そんなことしてないよな」

「「「おう」」」


結局、いつものパターンになるのだった。







どうぞどうぞ、と譲られた俺がどうぞのメンバーは最初に木馬に乗った。


「うぎゃー!」


股が裂ける痛みで絶叫した。


しかし、光に包まれてキズが完治した。




「すごいよ。ほんとに回復したよー」



「すげー! じゃ次はおれが乗る」

「いや俺が乗る」

「いやいや俺が」

「そこは俺が」



「「「「うぎゃー」」」」


俺が俺がといいながら、順番に木馬に乗って全員回復した。



「「「「「聖女さま ありがとうございました」」」」」


ジョ「お役に立ててよかったです」

ジョイセさんも満面の笑みで嬉しそうだ。




「一番痛かったのは俺か?」

「いや俺が一番痛かった」

「いやいや俺が一番痛かった」

「違う俺が一番痛かった」


俺が俺がと、また言い合いを始めた。


しかし・・・


「最初に乗った僕が一番痛かったよ」

どうぞどうぞと譲られたメンバーが手を上げて言う。




すると・・・




「そうだな 俺もそう思う」

「いや俺もそう思う」

「いやいや俺もそう思う」

「それは俺もそう思う」


「さっきまで自分が一番痛かったっていってたじゃないか」




「俺は言ってない」

「俺も言ってない」

「俺も言ってない」

「俺も言ってない」


「じゃ僕も言ってない」




「「「「言った言った」」」」


「なんでだよー」



相変わらず、仲がいい俺がどうぞだった。



「俺がどうぞ諸君、ジョイセファンクラブに入らないかい?」

1王子は俺がどうぞパーティを勧誘した。



「俺が最初に入るよ」

「いや俺が最初に」

「いやいや俺が」

「そこは俺が」


「じゃ僕が・・・」




「「「「どうぞどうぞ」」」」


「またかよー」



「俺が俺が」と、やりながら俺がどうぞパーティもジョイセファンクラブに加入した。



ジョイセさんの三角木馬治療は、さらに有名になっていくのだった。


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