第402話 ギルマスの頼み




勇者一行が治療活動から帰ってきたので、かき氷を作って食べてもらった。


「かき氷だわ!また食べれるなんて」

「これは冷たくていいね」

「アンビリバボーです。おいしいです」

と勇者一行も大喜びだ。



「拠点はこの町で決定ね」

「そうだな。ここで勇者公務をしよう」

「もうこの町からは離れられません」


勇者ズは不穏な会話をしながら、「このあとは食べ歩きしよう」などと楽しそうにかき氷を食べている。



そしてお約束のように・・・


キーン


「「「頭が痛いー」」」



地球人も異世界人もかき氷を一気に食べると頭が痛くなるのは同じだ。



ちなみにジョイセさんとミタケは かき氷をおかわりしていた。

お腹壊さないようにね。



ちなみに・・・


町長ズ

「これは革新的だ」


「お店で出すべきです」

「販売しましょう 確実に」

「賛成です」


ジョイセ ミタケ

「アンビリバボーです」

「かき氷をメニューに加えるべきだわ」


ミマファ

「かきごおりすきー」


などなど


女性陣の熱い要望でルフダンワ亭でかき氷をメニューに加えることになった。


町長屋敷が近いので魔法袋で氷を持ってこれる。

クーラーボックスに入れて魔法袋に入れれば氷も長持ちする。





ーーーーーー

かき氷はルフダンワ亭でのみ食べれるということで大人気になるのだった。

ーーーーーー




・・・・




町に帰ってきてから

店では演劇を見たいというお客さんが増えていた。



冷凍小屋も作ったのでちょっとのんびりしようと思ったが


町を開けている間に演劇の噂が広がっていったようだ。

ミマファズが「店長が帰ってきたらやると思いますので待っててください」とお客さんに伝えていたそうだ。

王子王女も演劇が気になっているようで「見たい」と言っていた。



チマキ町長は来週、時代劇公演をする予定でいる。

ラトスケーオにいるときから時代劇演劇をやる気でいた。

町長は元気だね。



連日 演劇をするわけにもいかないので

初日の公演でスマホ撮影した「ブレザームーン演劇」をプロジェクターでお客さんに見せることにした。



やはり学芸会のようなチープな動画だったが大絶賛だった。

王子王女もお客さんに混じって絶賛していた。



・・・・




村に帰るため町をでようとギルドの前を通ると



「ストップユー ミー カンバックしたんだね」


「ど、どうも」



「ミーはタウンにドリームを与えているんだってね」


いきなり冒険者ギルドマスターのスマルギさんが出てきた。

この人は苦手だ。

冒険者ギルドの前を通りかかると毎回呼び止められる。



------回想


冒険者ギルドの前に来ると・・・


ガチャ!(ギルドのドアを開ける音)

「ユー アドベンチャーメン(冒険者)になる気はないかい?」


「い、今のところはありませんよ」



「そうかい それはザンネン」 

ガチャ!(ギルドのドアを閉める音)






さらに別の日


冒険者ギルドの前に来ると・・・


ガチャ!(ギルドのドアを開ける音)

「ユー アドベンチャーメン(冒険者)になる気はあるよね?」


「ありませんって」



「そうかい それはベリーベリーザンネン」 

ガチャ!(ギルドのドアを閉める音)


------回想 終わり



毎度、冒険者にならないかい と誘われるのだ。



「あ では また」


いつものように いそいそと帰ろうとすると



「ストップユー トゥデイはミーのギルドにメニューを作ってくれないかい」


今日はいつもと違った。




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