第156話 野宿




バーベキューを終えて暗くなったので寝ることに。


「そろそろ寝よう おやすみ」

「また明日 おやすみさない」



王子王女は馬車に乗り込んだ。


こちらの馬車も護衛隊が見張りをしてくれるから安心ではあるが

みんな自分の馬車で寝るものと思っていたようだ。



ノモコにユニットハウスを出してもらった。

中古で買ったやつだ。



ドスン!


いきなり鉄の家が現れたので王族ズや護衛隊は驚いている。



ヘイサクズ(チマキ ケブヤ ノモコ モブズ)にはノモコのリュックに入れてもらうときに見せていたので

みんなでハウスの中に入って寝ることにした。


すると・・・


王族ズがハウスに入ってきた。


「僕たちも家の中に泊まらせてもらっていいいかな」

「鉄の家なのね」


「いいですよ。どうぞ」


約12畳タイプのユニットハウスに10人で泊まることになった。




古い機種の中古スマホとソーラーモバイルバッテリーを1こ購入してきたので


ユニットハウスの中で「ルパンツ53世」の音楽を再生した。


♪~♪~♪~♪~


「すごい ノリのいい音楽だ」

「テンポが速い曲だわ」


地球の言葉がある曲だと翻訳が面倒なので歌のない曲を用意してきた。


坂本山龍二の戦国のメーリークリスマスス

クラシックピアノ などをSDカードに記録してきた。


王子は戦国のメリークリスマススが気に入ったようだ。

♪~♪♪~♪

「いい曲だ。心に染み入る」


王女はクラシック ノクターンが気に入ったようだ。

「心が落ち着くわ」



王子王女の要望通りに音楽を流した。



すると

王子が戦国のメリークリスマススを優雅に聞いてたが

王女が「ノクターンを聞きたい」といいだした。


ノクターンを流すと「戦国のメリークリスマススを聞こう」と王子が言い出し、

もう眠りたいのに2人の王族ズは聞きたい音楽で争いだした。


「兄さまは年上なんだから かわいい妹に譲るべきですわ」

「そうゆう妹こそ シバキ棒でしばかれて痛い思いをしてる兄に譲るべきだ」


「それは兄さまがアホなことをいううからでしょう」

「アホというほうがアホなのだ」


「兄さまはギャグのセンスが悪すぎることに気づきなさい」

「しょせん妹には分からないのさ。このセンスが分かるのはヘイサクっちだけだ」





え?おれ?


「あなたはどう思うかしら?」

「ヘイサクっちならギャグのセンスがわかるだろう」


関係ないところで俺が巻き込まれた。






とりあえず眠れないので音楽鑑賞は終わりにした。




そして、

みんなのアルミマットとマイクロファイバー毛布をノモコに出してもらった。


ほんとは寝袋を用意しようと思ったのだがケブヤから忠告されたのだ。


「ねぶくろってやつだといざというときにすぐに動けないだろ。一瞬が命取りになる」


といわれて毛布にしたのだ。

地球と違うのを忘れていた。


「これはなんてふわふわなんだ」

「きもちいいわね。すぐに眠れそう」


王族ズが毛布にくるまって眠った。



「これは素晴らしいと言いたいところだがダメな掛布だ。人間をダメにするやつだ。ヘイサクどの。これは良くないぞ」

チマキ町長はいつもは誉めちぎるのに毛布には頑なに反発していた。



護衛隊のみなさんにも毛布をわたした。




みんなもそのまま眠りについたのだった。








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