第142話 薬草とドライアド





数日かけて村の防備強化がほぼ終わった。


「もう少しなので わしらにまかせてほしいですじゃ。わしはガ・・・」


と村長がいっていたので


他にゴブリンがいないか調べながら

最上薬草を採取に森に入った。


最上薬草を剪定ばさみで採取した場所にいくと

最上薬草は再生していた。


ノモクロで鑑定すると

最上薬草 - - - 状態健康



「よし!」



チョキ!




最上薬草を採取した。





すると・・・





「人間 きたのです」

「人間 まってました」

「人間 まさぐります」


3人?でいいのかな。

3人のドライアドが走ってきた。


1人は足からよじのぼって服の中を調べている。



「人間に お願いがあります」

「人間に 頼みがあります」

「人間に ウルトラ頼みます」


服の中を調べ終わると俺の腰にしがみついている。


なんだろう?


「どんなたのみ?」


「アーちゃんが死にそうです」

「アーちゃんが枯れそうです」

「アーちゃんがウルトラです」


アーちゃん?


「アーちゃんってだれ?」


「仲間のアーちゃんです」

「アーちゃんは枯れそうなのです」

「アーちゃんはウルトラアーちゃんです」


ドライアドの話は意味を理解しにくい。


詳しく聞くと

この3人は

ドーちゃん

ラーちゃん

イーちゃん

で 他に仲間のアーちゃんがいる。


いつもエルフに水をもらうのだがアーちゃんが良くならなくて自分たちでいい水を探すことにした。

アーちゃんの水を探していたら俺と遭遇した(前回のこと)。

アーちゃんの水をもらうはずが自分たちが水をもらって気持ちよくなってアーちゃんのことを忘れていた。

そしたら頭の花が枯れそうになってる。


ドライアドは頭の花が枯れると死んでしまう。


とのことだ。



ドライアドとの会話はなかなか進まない。

ここまでの話を聞き出すのに、かなり時間がかかった。





「人間 たすけてほしいです」

「人間 おねがいです」

「人間 スーパー急ぐのです」


とりあえずアーちゃんのところに案内してもらった。


「「「(スーパー)アーちゃんです」」」


「うぅ うぅ」

アーちゃんドライアドは土にもぐって頭を出しているが花は枯れそうになっている。

とても苦しそうな表情をしている。


ノモクロで鑑定してみた。

ドライアド・アー - - - 状態病気


これは水が必要というよりも病気だ。

葉っぱが黄変してるから進行してる。

たぶん枯れてしまうだろう。

これは手遅れだ・・・
















まてよ。 


それならこれで。











3人のドライアドに話をして

「あること」を確認してから

剪定バサミでドライアドの頭の花を切ろうとした。


ハサミを近づけるとセットした魔石が光りだす。




そのとき・・・




















ヒュン! 




矢が飛んできた。


「人間 きさまはドライアドの花を狙っていたのか!」


耳のとがった人が現れた。




エルフだ。





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