第125話 王子王女再び






伯爵に報告が終わると


「俺たちは酒場にでも行くか。おごってやるぜ」


「だんなゴチになるぜ」

「「「ゴチになるっす」」」


伯爵邸の外で待っていたケブヤはノモコズをつれて酒場にいった。



・・・・



今日は行商に行って店は休みなのでミマファたちは村でのんびりしている。

ケブヤたちと別れて町長の屋敷にいった。


「チマキちゃん。どうでしたか うまくいきましたか」

「借金はなくなりましたか。確実に」

秘書ズが走ってきた。


「実はな・・・カクカクシカジカ」

チマキ町長が成り行きを話す。


「えー!ヘイちゃんが爆破したんですか!子爵の資産は白金貨1000枚はあるって話ですよ」

「子爵のくせに王国一の金もちって噂なんですよ!サックーどうするんですか!確実に!」


え! そうなの?


もしかして どえらいことをやってしまったか!

国一番の金持ちの資産を吹き飛ばしてしまったのか!



「ま、まあ。大丈夫でしょ。爆破させたのは子爵本人なんだから」


もしかして、損害賠償請求されて町をとられるなんて

ないよね。



「おかえりなさい。話は聞かせてもらったわ」


「やあ。僕もいるよ」


王子王女がきていた。



・・・・



王族ズ(王子王女)にスマホの録音を聞かせた。



----録音再生中

半額に・・・

ふぉっふぉっふぉ・・・

この薬が・・・

----


「ヘイサク殿。これは子爵邸での会話か?」

「ヘイちゃん。板から声が聞こえます」

「サックー。魔道具ですか?確実に」

町長ズにも話してなかったから驚いている。



「声を記憶させる魔道具です。スマホっていいます」



「なるほど。これは真実なのよね?」

「子爵はこんなことをしているのか」

王族ズが録音を聞いて難しい顔をしている。



「そうです。子爵の現場であったことです」


「でも、信じられないわ。声を記憶させる魔道具なんて」

「ほんとだね。声を記憶させるなんて・・・僕の股間もみんなの心に記憶さ「言わせませんわ!」・・・」



「はっはっは、たわむれだよ」


あいかわらず王子はアホだった。



たぶん信じられないだろうと思って、今の会話を録音しておいた。



------録音

「なるほど。これは真実なのよね?」

「子爵はこんなことをしているのか」


「そうです。子爵の現場であったことですよ」


「でも、信じられないわ。声を記憶させる魔道具なんて」

「ほんとだね。声を記憶させるなんて・・・僕の股間もみんなの心に記憶さ「言わせませんわ!」・・・」


「はっはっは、たわむれだよ」

------


いま録音した会話を再生した。


「僕の言葉が記憶されている!」

王子は驚いている。



「ほんとなのね!すごいわ!」

王女は目が飛び出るほど驚いてスマホを奪い取ろうとしている。


頭の上に持ち上げると

それでも奪い取ろうとぴょんぴょんジャンプしている。


この王女さま だんだんフランクになってきた。


「ちょっと見せて!」

王女にスマホを貸す。


「強欲な子爵でしたから何かあったときのために用意しておいたんです」



「しかし、すごい魔道具ね。この魔道具があれば言い逃れできないわ、冤罪なんかも減るわね」

スマホを穴が開くほど観察している。


たしかに。

どこの世界でも冤罪はあるみたいだ。


「兄さまのアホ発言も記憶させて 母さま(王妃)に聞かせれば、兄さまを水責めにできるわ」

「み、水責めだけは許してくれ!あれだけは・・・」

王子が慌てている。


そこまですごい罰なのかな。


そんなに嫌ならアホなこと言わなければいいのに。



「ところで王女さまがどうして ここにいるんですか」


「あなたにお願いがあってきたの」


「おねがいとは?」


「実はね・・・また でーぶいでー をみたくて」







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