第123話 伯爵に報告
ネカオ子爵はデラックス貯金箱を爆発させた。
見ていないから分からないが、
どれだけ貯金したかも分からないが、
おそらく貯金した資産はなくなっている。
資産を爆破していたとしたら
貸し付けているところから利子以上の返済金を受け取るようになるだろう。
そして借金の返済金を受け取れば子爵は復活できるはず。
手持ちの有り金がなくなっても大丈夫だろう。
やり手なのだから。
しっかりと話を聞かなかったのが悪いのだから自業自得だ。
こちらはあと金貨110枚くらいで借金全額そろう。
返す意思があって利子以上返済できるのだから
もう一括返済にこだわる必要はなくなった。
もし、一括じゃないと受け取らないと言い張るなら王都で行商して耳揃えて払えばいい。
ドンセシュ町の町民や他の借金してる貴族には悪いと思うがあの子爵は許せなかった。
あの手合いは何度も同じことをやるからだ。
力づくで屋敷を破壊してやろうかと思ったが
貴族相手に暴力沙汰を起こすのはチマキ町長や伯爵に迷惑がかかると思って我慢した。
帰って伯爵に報告しよう。
・・・・
伯爵の屋敷
「伯爵さま 今日、借金を完済する予定でしたが交渉は決裂しました」
「あの子爵は強欲すぎるんですよ。きょうだいの仕入れた品を半値にさせて さらに薬を半値で売りつけやがったんです」
チマキ町長とノモコが言う。
「そうか。仕方いないね。チマキ男爵とノモコくん。僕のためにありがとうね。言い値でお礼を言うよ」
伯爵は良い人だ。
言い値でお礼って 意味がわからないけど。
「伯爵さま。高価な薬を譲っていただいたお礼に傑作の魔道具を子爵にプレゼントしてきました」
俺も報告する。
「そうなんだね。それは子爵も喜んだだろう」
「はい。使い方を間違えたようで屋敷が吹き飛んだみたいです。おそらく有り金も吹き飛んだでしょう」
「子爵に一杯食わせたんだね。でもそうなると町は子爵にゆずらないといけないかもね」
「そのことなんですが白金貨3枚を返済して、王都で行商して残りを返済することにしました。よくよく考えたら1括返済にこだわる必要ないですからね」
「きょうだいが金の工面をしてくれてるんですよ」
「ヘイサク殿には頭がさがる」
ノモコとチマキ町長が言う。
「町は大丈夫なんだね。僕の父とチマキ男爵の父が作り上げた町だからね。よかった。言い値でほんとうによかった」
伯爵は言い値が口癖になってるのかも。
「子爵に借金を払う前に貴族として約束をたがえて商人の品物をかすめ取るようなことをして許されるのですか」
「やってはいけないことだよね。国王に品格を認められて貴族になるわけだからね。野党と同じになる」
伯爵に聞いてみたがやはりよくない行為のようだ。
どうみても子爵の行いは度を超えている。
子爵にされたことを伯爵に相談した。
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