第103話 みんなの1日
秘書ズの1日
カリカリカリカリ カリカリカリカリ
すごい勢いでボールペンで書類を書いている。
あまりに不憫な代官従者に事務仕事がはかどるようにボールペンをあげた。
仕事が早くなり喜んでいた。
しかし、それをいいことにチマキ町長はときどきサボるようになっていた。
「チマキちゃんどこにいったんでしょうか」
「ちょっと出てくるって言って戻って来ませんね」
チマキ町長はヘイサクたちとドンセシュ町に出掛けてしまっていた。
「ドイーメちゃん タクラガ号がありません!」
「もしかしてチマキちゃんもドンセシュ町にいったのでは!確実に!」
ツコンポちゃんとタクラガ号がなくなっていることに秘書ズが気付いた。
「わたしたちに仕事を押し付けて自分だけ行ったんですね!」
「ちょっと出てくるって言ってたのに!ちょっとじゃないです!確実に!」
「「バキュームチマキーー!!プンスカ!プンスカ!」」
ーーーーーー帰ってくると
「すまなかった~ ちょっとだけ出てくるつもりだったんだ~」
チマキ町長は正座して平謝りだ。
「許しません!チマキちゃんの仕事は残しておきましたからね!」
「自分で片付けてください!確実に!」
徹夜で仕事をするチマキ町長であった。
ーーーーーー
ミマファズの1日
今日は町の仕立て屋にたのんだタマラッシュの刺繍タオルができあがる日だ。
注文して楽しみに待っていた親子がいた。
村の自宅で用意して町に向かう。
「ミマファ行くわよ」
「まってー」
ブンセさんの自転車に乗り町を目指す。
ぶおぉぉぉぉぉぉ!
すごいスピードで街道を駆け抜ける。
そこそこのカーブはドリフトしながら曲がれるが、
スピードが桁違いなだけに人やものが多いところは苦手なようだ。
しかし、たとえ人や ものにあたってもフワフワのバリアが衝撃を吸収してお互いにダメージはない。攻撃能力はないスキルだ。
ブンセさんは自分のスキルのそこが気に入ってるみたいだ。
キィィィ!
「とうちゃく」
今日はみんなドンセシュ町に行商にいっているのでお店は休み。
ミマファの刺繍タオルを受け取ったら親子で
町でショッピングを楽しむ予定だ。
仕立て屋に入る。
「こんにちわ。タオル出来ましたか」
「はいよー。刺繍タオルだね。おまちどうさま」
「わーい。タマラッシュ」
ミマファはタオルを受け取り大喜びだ。
さっそく首に巻いている。
「かわいい猫ちゃんだね。だれがデザインしたんだい?」
「おにーさんがかいてくれたよ」
「絵のセンスがあるんだね。また注文してちょうだいね」
「はーい」
「お母さんも、これね」
仕立て屋の奥さんが ブンセさんにもタオルを渡した。
「おかあさんもタオルつくったんだね」
「ミマファが頼んだあと 同じのをもう一つって注文しておいたの」
ブンセさんも ひそかにおそろいでタオルを作っていた。
「おそろいだ」
「おそろいね」
2人ともタマラッシュが気に入っている。
「ありがとうね。またきておくれよ」
「はい」
仕立て屋をでた。
「今日はいろいろ欲しいものを買いましょ」
「うん」
普段は給金を倹約してお金を貯めていて
めったにショッピングをしないのでウキウキしている。
「「わすれ~ないよ~♪このロードを~♪タマラッシュと走った~♪」」
ラフランダースの猫のOPを口ずさみながら
親子は手をつないで買い物を楽しんだ。
ーーーーーーーー
ナレーター キー〇ン山田風
ヘイサクたちがドンセシュ町に行商に行っているときミマファ親子は休日をエンジョイしていた。
そして、なにげなく作ったタマラッシュ刺繍タオル。
それが、やがてケボーボ王都に大流行するのだった。
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