第102話 モブたちの善行





ノモコの部下ABCには名前がある。


A タシンサ

B タシテ

C ボノクデ



3人組(略してモブズ)はヘイサクに教えられた戦い方を考えていた。


モブズ

「オジキとアニキはつえーよな」

「賊を瞬殺だもんな」

「格がちがうよな」


モブズ

「俺たちも修行しようぜ」

「オジキも魔物相手に修行してるもんな」

「俺たちは魔物相手に修行したら死んじまうだろ」





「やめてください」


女性が路地の間でゴロツキに絡まれている。


ゴロツキ

「おれたちとナウでヤングなことしようぜ」

「たのしいところにつれてってやるぜ」

「夜明けのキャベツ寝太郎を食べようぜ」


モブズ

「よし たすけるぞ」

「魔物相手に修行しなくても人助けで修業しようぜ」

「そうしようぜ」


モブズ

「「「おい そこのゴロツキども」」」


ゴロツキ

「「「なんだ?」」」


モブズ

「そこのお嬢さんが嫌だってるだろ手をはなせ」

「トイレにいって洗ってない手をはなせ」

「キャベツ寝太郎じゃなくて玉ねぎ寝太郎にしろ」



町娘A

「助けてください」



ゴロツキ

「おれたちとやろーってのか」

「正義の味方きどりか?」

「ひっこんでな」



モブズ

「しかたねーな」

「言ってもわからねーみてーだから」

「相手してやるよ」


拳をポキポキ鳴らす。



ドガ!バコ!バキ!ビシ!ビシ!パチン!パチン!



ドガ!バコ!バキ!ビシ!ビシ!パチン!パチン!



・・・















モブズ

「今日の所はこれくらいで勘弁してやる」

「もう悪さはするなよ」

「これにこりたらまっとうになれよ」





















ゴロツキ

「ボコボコにされた おめーらがゆーな」

「こっちのセリフだろ」

「ちっ 興が覚めちまった いこうぜ」 

ゴロツキが去る。




やられたのは・・・モブズだった

3対3でボロボロに負けて倒れたままピクピクしていた。


モブズ

「お、おじょーさん けがはありやせんか」

「あ、悪党はおっぱらいやした」

「き、気を付けてかえってくだせい」


町娘A

「助けてくれてありがとうございます。わたしは大丈夫です。

あまりにも(あなたがたが)弱いのでびっくりしました」



「そ、そうでしょう」

「お、俺たちにかかればあんなやつら屁でもねえっすよ」

「く、くちほどにもねーやつらだったぜ」



「あの 助けをよびましょうか?」



「お、おれたちのことは」

「き、気にせず」

「い、いってくだせい」


「でも・・・」


「「「い、いってくだせい」」」



「は、はい。では」


町娘Aが行ったの確認すると


ガクッ


3人は気絶した。





しばらくして目を覚ました。


モブズ

「オジキが3対1にしろっていったの いま思い出したぜ」

「俺も後ろから狙うのを忘れてた」

「相手が弱そうに見えたから正面から挑んじまったぜ」


「しかたねー 弱い魔物相手に鍛えるか」

「それなら南の森だな」

「スライムかゴブリンで鍛えようぜ」



ーーーーーー

ナレーター 森本◯オ風


タシンサ タシテ ボノクデは モブだ


しかし 民間人よりは 強かった


だが ゴロツキよりは 弱かった


この三人は やがて 奇跡に遭遇するのだが


それは すぐそこの 話

ーーーーーー

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