第107話 子爵の屋敷に
ケブヤと二人でブーメラン弓矢で鍛練した。
これはガラクタ魔道具ではなかった。
グウドマさんはすごい職人なのかも知れない。
俺とケブヤは矢をかなり見切れるようになった。
・・・・
2度目のドンセシュ町に行商にいく日がきた。
今回はいろいろなものを仕入れてきた。
ステンレス製品 ガラス製品 サンダル そして調味料。
また、チマキ町長のタクラガ号のお世話になることにした。
秘書ズには伝えてきたそうだ。
今回は露店もやるが領主邸に行ってみることにした。
もちろん会えるとは思っていない。
今日はケブヤもノモコもカツラとまともな服を着ている。
ケブヤはマッシュルームカツラに燕尾服。
ノモコは赤い帽子に赤い服。
帽子をかぶって赤い服を着ただけで全然印象が違う。
某ゲームキャラ スーパーマ〇オのようになった。
芋洗坂ノモコかスーパーノモコと呼びたい。
町にはすんなり入れた。
兵士が近づいてきた。
「ヘイサクさんですね。先日はありがとうございました。おかげで賊のアジトを突き止めることが出来ました」
賊のアジトをつぶしたので安心して行商してくださいといわれた。
金のある町って迅速な対応するね。
いや、金があるからこそ 賊が出来たとみたほうがいいのかな。
領主邸の門前にきた。
とてつもない大豪邸だ。
「何の用だ!」
門兵が警戒している。
あれ?大丈夫と思ったんだけど。
「あの。領主さまはいらっしゃいますか?」
「あやしいやつらめ!領主さまに何の用だ」
マッシュルーム燕尾服とスーパーノモコは怪しかったようだ。
商業ギルド証を見せて
「ドンセシュ町に行商にきた商人です。めずらしいものを持ってきたので町で売る前に先に領主さまに見てもらえたらと思いまして」
「行商人か。領主さまはご多忙だ。庶民にはあわん。帰れ」
アポなしで会えるはずがないか。
「良い品物なんですが。今日だけの特別なものです。こんなものとか・・ こんなものとか・・・」
ステンレスボールやガラスコップを見せると
「それは! 錆びない金属の器ではないか! それに透明なガラスコップまで!まってろ!領主さまに確認してみる」
門兵は屋敷の中に入っていった。
あの門兵はステンレス製品やガラス製品を知ってるみたいだった。
しばらくすると門兵が戻ってきた。
「領主さまが会うとおっっしゃっている。こい」
会えないと思ったのに会えることになった。
俺とマッキーとノモコで子爵のところに行くことにした。
ケブヤとモブ3人には街で焼きそば露店を開くよう頼んだ。
マッキーとノモコには静かにしていてくれと頼んだ。
屋敷の中は高そうなツボや絵画や珍しいものがたくさん並んでいる。
兵士が扉を開けるとノモコよりも成金キンキラのじいさんがいた。
「どこかの行商人だそうだな。わしはキース・ネカオ子爵だ」
キース子爵は見たことある丸い球のついたネックレスをしていた。
異世界にきて初めて露店で商売したときに売ったビー玉だ。
たしか細工士が3倍の値段で買っていったやつだ。
ネックレスに加工して売るって言ってたけどキース子爵の手に渡っていたのか。
「きさまら!子爵さまの前だぞ。挨拶しろ!」
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