第114話 中級回復薬とゴブリン



フードの露店商ルウナシーイから魔道具「剪定ハサミ」を物々交換した。


考えが正しければ調合箱との相性は抜群のはず。


森のトビラの近くに上薬草があることを知っているので

トビラの近くを探す。


遭遇したスライムやゴブリンを倒しながら探すと上薬草を発見した。

少し前に見かけたので枯れたりしてないか心配だったが青々としていた。


魔石小をセットして剪定ハサミで上薬草を採取する。


チョキ!


魔石小がなくなった。


なくなったということは剪定ハサミが効果を発揮したのだろう。


採取場所に目印をつけておく。


俺の考え通りなら明日になれば・・・




・・・・




翌日





目印をした採取場所にいってみると切った上薬草は再生していた。


やった!


剪定ハサミの効果で上薬草は再生していた。


魔石を消費して剪定ハサミを使えば貴重な薬草も再生されるとわかった。


冒険者に採取されてしまったら それまでだけど 剪定ハサミはすごい魔道具だ。



そして、調合箱で中級回復薬を作る。


魔石小と上薬草とビンをセットするが魔法陣が浮かび上がらない。


下級回復薬しか作れないのかな?

魔石をボアやオークの中サイズに変えてセットしてみると魔法陣が浮かび上がって 赤色になっていた。


回復薬の等級によって魔石の質も上げないとダメなんだ。


たぶん上級回復薬だとオーガやタイガーの魔石が必要になるはず。


回復薬が出来るのに12時間以上かかるかもしれない。

完成したら中級回復薬をストックしておこう。



思ったとおり、調合箱と剪定ハサミは最強のコンビだ。



中級回復薬がどれくらい回復するのか知りたい。


しかし前回の下級回復薬のときみたいに自分をキズつけて というのもやりたくない。

なので、ゴブリンで実験することにした。





・・・・




さらに翌日


中級回復薬も12時間で完成した。

下級と中級回復薬は12時間で出来上がることがわかった。


森の中の目印のところで上薬草を剪定ハサミで採取してから

中級回復薬の実験のためゴブリンを探す。



見つけたので死なないくらいの力加減で蹴る。


ドガッ!


「グギャア!」


ゴブリンは腕と脇腹が折れて吹き飛んだ。


ピクピクしている。


そこに中級回復薬を振りかけた。


すると腕と脇腹の骨折が治って立ちあがってきた。完全回復とまではいかないがすごい回復だ。


これなら重傷を負ってもなんとかなる。

さっき採取した上薬草で中級回復薬を1つストックしておこう。



ゴブリンは逃げるかと思ったが距離を取ったまま動かない。

こちらを睨んだままじっとしている。


すると



ガサ ガサ ガサ ガサ


ゴブリンの後ろから10匹のゴブリンが現れた。


そういえば少し前に街道にゴブリンが出てきたとか

お店でギルウラパーティが話してたとケブヤから聞いたっけ。


ゴブリンが増えているのは確かなようだ。


「「「「「グギャアー!」」」」」


ゴブリンどもは多数でかかれば勝てると思ったようだ。

いっせいに突っ込んできた。


ビシ! ビシ! ビシ! ビシ! ビシ! 

ビシ! ビシ! ビシ! ビシ! ビシ! 


ビシ! 


11匹ともやっつけた。

かなり強くなっているから余裕だ。



しかし、村人がゴブリンの集団に襲われたら、ひとたまりもないだろう。


これは森の中のゴブリンを減らしたほうがよさそうだ。



それから1日かけてサーゼリ村の南の森のゴブリン狩りをしたのだった。





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