第115話 命名べこのふんの理由
ゴブリン狩りをして53匹退治した。
かなり増えていたようだ。
もしかしたらまだたくさんいるのかも知れない。
村人に魔物の注意を話すのと
キース領に再行商に行く前に村の手伝いをしようと思った。
それと村長やクサゴタさんのスキルの効果をいろいろと知りたい思いもあった。
村長とクサゴタさんの所に行くと
ホークで肥やしを撒きながらトラクターで畑を耕している最中だった。
さすがに魔力のこともあり、すぐに村全体の畑を耕せるわけでもないので
毎日コツコツとやっている。
「クサゴタ特性のベコ肥やしを畑に浸透させますじゃ。わしはガー・・・」
とガーリ村長は頑張っている。
「賢者さまの言ったとおりですだ。おらの肥やしは作物の成長を早くさせるみたいですだ。
肥やしさまいて次の日には畑に種をまけるようにもなってますだ。一番最初に種をまいた畑はもう少しで収穫できますだよ」
通常の3倍のスピードで成長しているそうだ。
赤っぽい彗星のロボットみたいな速さだ。
すごいよ!ベコの糞(ふん)
しかし、スキルは自作の名前をつける人がいるけど もっとかっこいい名前にしてほしかった。
ファイヤーボールをフレイムメテオとか
アクアアローをファイナルスコールとか
つける人もいるんだから。
クサゴタさんに名前の件でそれっぽく言ってみた。
「おらも考えたですだよ。 <奇跡のう〇こ>とか。だども、おらが作った奇跡のうん〇だ なんていったら
おらのう〇こだと思われるだしょ。そっただからベコの糞(ふん)にしただよ」
クサゴタさんも悩んで悩んで ベコのふんに命名したのがわかった。
「他にも考えただよ。うるわしきうんちさま とか 成長のおふんさま とか考えただが 誰のうん〇だとか なんのふんだとか なるでしょや やっぱりどう考えてもベコのふんしかなかったですだよ」
たしかに・・・
一理ある・・・一理あるけど・・・
もっと違う命名でもよかったような気もするけど、いいか。
まほうのうんち スキルのふん ホークう〇こ ・・・
やっぱり「ベコの糞(ふん)」が一番だと思った。
こちらはスキルの命名で話し込んでいたが
村長はトラクターで楽しそうに耕していた。
・・・・
じゃがいもやサツマイモが収穫できた。
サーゼリ村は荒野のようなところが多いがイモは大収穫だった。
ジャガイモは大きく丸く大量だ。
さつまいもは丸っこいのができた。
大きくて焼いたらとても甘そうだ。
いも祭りをすることになった。
さつまいも祭りだ。
ジャガイモは収穫したやつをさらに大量に増やすので
今回は食べないそうだ。
ペッリギニ町に売りにいく計画を立てている。
さつまいもはつるで栽培できるので今回は村をあげてさつまいも祭りをすることになった、
もうすこしすると冬が来るが
村長とクサゴタさんコンビのおかげでもう1度収穫できるそうだ。
すばらしいね。
二人がスキルを覚えたときは複雑な気分だったけど
いま思うとすごくいいことだったと思った。
「さつまいも大好きですじゃ わしはガ・・・」
「うんまいだ この村にもついに甘味ができただ おらクサゴタだ」
クサゴタさんがガーリ村長のマネをして名乗っている。
「賢者さまのおかげだ」
「んだんだ」
「なんまんだぶx2」
「これで食い物に困ることがなくなるだ」
「村にフューチャーがきただよ。フューチャーが」
「フューチャーってなんだ?」
「フューチャーってのはな・・・明日ってことでねーかの」
「よくわかんねーけど明日がくるだか」
「んだんだ」
明日じゃなくて〈未来〉なんだけど
まあいいかな。
村人も大喜びで焼き芋を食べている。
村が豊かになるのは うれしい。
「だいがくイモという菓子をつくってみました。食べてみてください」
さつまいも祭りに参加して大学いもを作った。
「イモの菓子だで!」
「さらに甘いぞや!」
「うんまいど!」
「「わーい! わーい!」」
村人も子供にも大好評だった。
駄菓子も持ってきたので村人と子どもに渡した。
「これは保存できますの」
「保存して置いて ひもじくなったらたべますかの」
保存する考えのようだ。
まずしかったから食べものはだいじなんだね。
保存しないでその場で食べてもらった。
駄菓子も大好評だった。
村人全員いい笑顔をしていた。
ほかの地球の野菜の種もまいてみたい。
肥えた畑になったサーゼリ村なら育てられるだろうと思った。
あとで仕入れてこよう。
そして・・・
「ちょっとだけよ~♪」
ガーリ村長がガーリーダンスを披露したのは言うまでもない。
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