第116話 ガーリ村長の奥さん
いも祭りが終わった。
おいしいイモだった。
「サミシばあに さつまいもを食べさせたかったですじゃ。トラクターにも乗せてやりたかったですじゃ・・・」
村長がつぶやいた。
サミシばあとはだれ?と思っていると
「オフクロのことだよ」とヘソマせがれが教えてくれる。
村長の奥さんにあったことないけど何かあったのかな?
「どういうことですか?」
「病で起きられないのですじゃ」
え!初耳なんだけど!
俺は村に家をもらったのに知らなかった。
村長がいうには
聞かれなかったので話さなかったそうだ。
歳なので仕方ないことだと。
村人もそのことには触れないようにしていたそうだ。
いい村民だね。
ほんといい村だよ。
村長の家にお邪魔した。
奥の部屋に行くのは初めてだ。
そこには おばあさんが寝ていた。
「ばあですじゃ」
「おふくろだよ」
村長ズが言う。
ガーリ村長に許可を得てモノクロでサミシさんをみると
ガーリ・サミシ 強さ1 魔力3 スキルなし 状態病気
俺の鑑定モノクロだと病気の詳細はわからないのか。
「どちらまさですかの」
「こんにちわ。この村でお世話になってるヘイサクといいます」
「あなたがヘイサク様ですか。アホじいから聞いてます」
「わしがアホじいのガーリコシ「あんた うるさいよ!だまっとき!ごほ ごほ」・・・」
サミシさんは村長を黙らせて せき込んでしまった。
「ほんとはあなたがお世話してくれてるのじゃろ。こちらこそお礼いいます。ごほ ごほ」
「無理しないで横になっててください」
しっかりした奥さんだ。
村長にはもったいない気がする。
サミシさんがせきこんで つらそうなので退室した。
「村長。サミシさんの病気は治らないんですか?」
「町の薬師に見てもらったんじゃが上級回復薬なら治るそうですじゃ。じゃが高すぎるのですじゃ」
ーーー薬師に診察してもらったとき
「奥さんは内臓疾患の病気です。キズやケガではないので下級や中級回復薬では効果がないです。
内臓疾患となると上級回復薬が効果的です。重篤ではないので1回上級回復薬を飲めば治ると思いますよ。
回復薬に頼らないのであれば自然に治る保証はありません。栄養あるものを食べて安静にするしかないですね」
ーーーーーー
と言われたそうだ。
重篤ではないといっているが重症という感じに聞こえる。
「オフクロを助けたいけど上級回復薬を買う金なんてないんだ。うぅ」
ヘソマせがれが泣いている。
「わしらにはとても手が出ない代物なのですじゃ」
たとえ村民全員からお金を借りても買えないという。
「上級回復薬っていくらですか?」
「金貨10枚(1000万円)ですじゃ」
え! そんなに高いの?
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