第105話 スキル モブい三連星
第105話
「オジキ おれたち」
「スキルを覚えたっす」
「3対1のスキルっすよ」
タシンサ タシテ ボノクデ はスキルを覚えたことをヘイサクに報告に来ていた。
このモブたちは何を言ってるんだ?
詳しく聞くと
ゴロツキから女性を助けようとしたら返り討ちにあったそうだ。
そして森に修行にいったら偶然同じ女性がゴブリンに襲われそうなところを助けた。
街でまた同じ女性がゴロツキに絡まれたので助けたらスキルを覚えたそうだ。
同じ女性を3回助けたとか。
ゴロツキをぶっ飛ばしたらスキルを覚えたとか。
そんなことがあるの?っていう説明を聞いた。
とりあえず
「ステータスオープンって言ってみて?」
「すてーたす おーぷん?」
「すてーたす おーぷんっす」
「すてーたす おーぷん!」
俺もモブ3人に断ってモノクロで鑑定する。
タシンサ 強さ15 魔力15 スキル-モブい三連星 状態健康
タシテ 強さ10 魔力20 スキル-モブい三連星 状態健康
ボノクデ 強さ10 魔力10 スキル-モブい三連星 状態健康
3人ともゴブリンなら余裕で倒せる強さだ。
ほんとに3人とも同じスキルだ。
なんでだ?
適当にいっただけなんだけど。
スキル名が モブい三連星なの?
このスキルって某ロボットアニメ ガン的なダムに出てくる技名に似てるんだけど。
たしか3人のキャラが同じロボットで繰り出す技だったような・・・
そして、「黒い」はずなんだけど 「モブい」のね。
しばらくすると詳細が分かったようだ。
「モブい三連星ってスキルっす」
「俺たち3人が3対1の状況で戦うと強さが3倍になるっす」
「3対1以外だとスキルは発動しないみたいっす」
なるほど。
これって偶然を通り越して奇跡よね。
「俺たちスキルを手に入れたっす」
「オジキのゆう通りにしたら覚えたっすよ」
「オジキはすげーっすよ」
「お、おう」
オジキゆーな。
適当に言っただけなんだけど。
「スキルに命名してほしいっす」
「オジキにつけてほしいっす」
「カッコいいのお願いするっす」
スキル名か~。
スキルにつける自作の名前のことだよね。
ケブヤはアースウォールを〈建築〉とか命名してたっけ。
うーん・・・そうだ。
「ポンコツよれよれアタックなんてどうかな」
「却下っす」
「バカにしてるんすか」
「どこがカッコいいんすか」
うーん・・・
「のされてピクピクアタックとか・・・」
「最初のよりひどいっすよ」
「こっちからボコられにいくみたいじゃないっすか」
「たしかにのされてピクピクしやしたけど」
「ころんでヘロヘロアタック」
「「「却下」」」
「チンピラいきりアタック」
「「「却下」」」
「オジキは俺たちに恨みでもあるんすか」
「オジキでも怒りますよ」
「まともな命名頼むっすよ」
恨みは店の壁に落書きされたからね。
あるっちゃ ある。
「レストランモブズとかは?」
「却下」
「それは戦闘のときに名乗るスキル名じゃないっすよ」
「どこの世界に レストランモブズ発動! なんて叫んで戦うやついるんすか」
モブズなかなか冷静なのね。
難しいんだよね。
自分たちで考えればいいのに。
・・・そうだ
「モブストリームアタックなんてどうかな」
「「「それいただきっす!」」」
ジェットじゃないけどモブズにはちょうどいいだろう。
でもすごいスキルだ。
3人とも3倍の強さになるならタシンサは強さ45になるから強さ40のオークを倒せそうだ。
オーク1匹に3人でかかれば間違いなく勝てる。
ボアくらいなら余裕だろう。
3対2とかになったら通常の自力でなんとかするしかないのかな。
使い方次第で化けるスキルかも。
しかし、どうなってるんだろう。
今回は 自転車とかトラクターとかホークとか 地球の物(物質)じゃなくて 助言だけだったのに・・・
なにか他にも条件みたいなものがあるんだろうか。
不思議だ・・・
予想もしないモブ3人がスキルを覚えてしまい、ノモコズは4人ともスキル持ちになるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます