第100話 野党vsヘイサクズ
ドンセシュ町で行商を終えて帰り道
「そこの馬車とまれ!」
「なんだ?」
ノモコが外を見る。
「くっ どうやら賊のようだ」
マッキーが言う。
ガラの悪い集団が道をふさいでいる。
「全力で馬車を飛ばして振り切ろう」って言ってみたいけど、この馬車じゃ無理だ。
ツポンコちゃんが死んでしまう。
馬車も大破しそうだ。
「ボス 賊の襲撃っすよ」
「この辺を根城にしてる野党っすよ」
「町から出たところをつけてきたんすよ」
キース領はなんて物騒なところなんだ。
「ヘイサク殿 どうするか?」
「ヘイサクやるか?」
マッキーとケブヤがどうしようかと聞いてくる。
「話してわかるようなやつらじゃなさそうだ」
賊をモノクロで見ると全員強さ20~30くらいだ。
こちらがやられることはないだろう。
それよりも、速く走れない馬車なんだから逃げられない。
やるしかない。
話してる間に馬車は賊に囲まれた。
ツコンポちゃんは休憩できると思ってのんびりしだした。
でかいケブヤを乗せているので相当疲れたのだろう。
「俺は正面をやるから ケブヤは馬車の右を頼む ノモコは左を任せた」
「よっしゃ」
「まかせろ きょうだい」
俺とケブヤとノモコで撃退することにした。
タシンサ タシテ ボノクデのモブ3人にはマッキーとツコンポちゃんを守ってもらう。
魔物相手に磨いた自己流体術で賊と戦う。
剣を抜いて向かってくるが遅い。
ドガ!
「うご!」
腹パンすると吹っ飛んで動かなくなった。
「なんだこいつは!殴っただけで吹っ飛ばすなんて!化け物か!」
レベルが20を超えたあたりから力がみなぎってる感じがする。
「いくぞ おらおら」
ドガ! 「ぐあ!」
ドガ! 「おあ!」
ドガ! 「があ!」
馬車の前方にいる賊は撃退した。
ケブヤのほうは
「んんん 建築!」
ケブヤの足元に土の棒が現れた。
それを拾うと
ビュン!ビュン!
肩を鳴らすように振り回した。
「よーし いくぜ」
ドン! ドン!
「ぐわ!」「ぐわ!」
賊を軽くあしらっていた。
「うしろに注意しな!モヒカンやろー!」
背後から賊の一人がとびかかってきた。
「んんん 建築!」
ドドドド!
ケブヤの後ろに土の壁が現れた。
ドン!
「うわ!」
賊は土の壁に激突した。
「そらそら」
ドン! ドン!
「ぐわ!」「ぐわ!」
ケブヤは馬車の右側にいる賊を撃退した。
ツンパ・ケブヤ 強さ90 魔力100 スキルアースウォール 状態健康
アースウォールに名前をつけて「建築」と呼んでいる。
土の棒が出来たのはアースウォールで土壁を作る初期でとめたからだそうだ。使い方しだいでいろいろ出来るみたいだ。
建築・・・シブい。
モヒカンだけど。
ノモコのほうは
左側は賊の数が少ない。
「チビオヤジ死ねや」
賊が剣で切りかかる。
「あぶね」
ノモコはすばやく避ける。
小柄な身長をいかしてチョコチョコ避けている。
太っているけど身軽だ。
芋洗い坂の係長みたいな身軽さだ。
「ちょこまか動きやがって!」
賊の一人がノモコに近づいて剣を振り下ろそうとした。
そのとき!
「リュック展開」
ドスン!
「どわ!」
ドンセシュ町に入る前に収納していた岩をだして賊を押しつぶした。
「リュック収納」
賊を押しつぶした岩をすぐにリュックに収納した。
賊は強さ20くらいあるので大けがしているが生きている。
「こ、こいつ」
賊はノモコから距離をとる。
しかし、ノモコはすばやく近づく。
「リュック展開」
ドスン!
「ぐわ!足がー!」
岩を出して賊の足を押しつぶした。
「リュック収納」
賊の足を押しつぶした岩をすぐにリュックに収納した。
賊は足をけがしているが生きている。
「スキルを覚えたときに思い付いて岩で試してたんだ。岩を収納しといてよかったぜ」
リュックスキルってこうゆう使い方もあるのか。
ノモコ天才かも。
「く、くそ」
左側さいごの賊が逃げ出そうとした。
「にがさねーぜ とりゃ!」
ズドン!
「うげー!」
ノモコは人間魚雷のようにハゲ頭から賊の背中に突っ込んだ。
ノモコも馬車の左側にいる賊を撃退した。
ノモコ 強さ40 魔力40 スキルリュック 状態健康
必殺技が人間魚雷とは・・・これまたシブい。
すばやい動きだ、戦闘経験豊富とみた。
ノモコやるな。
チビデブキンキラだけど。
馬車の後方では 馬車とチマキ町長を守りながらモブズ(タシンサ タシテ ボノクデ)が賊のリーダーと戦っていた。
ドガ!ビシ!バシ!
「あだ!」
「いだ!」
「いで!」
モブズはやられながらも、しっかり守っていた。
リーダーはこっちに気づいた。
「こいつらスキル持ちか!くそ!おぼえてやがれ!」
自分以外全員やられたことがわかると賊のリーダーは逃げだそうとした。
しかし、
「逃がすかよ! 建築!」
ドドドド!
土の壁が賊のリーダーを囲んだ。
「リュック展開」
ドスン!
「うげ!」
ケブヤとノモコの連携でリーダーを捕縛した。
賊を一人残らず捕らえることができた。
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