第98話 町の門で
他の町も入門審査は同じなんだなぁと眺めていると
「オジキ 強くなるコツはねーっすか」
「おれたち3人はいつもつるんでんすけど戦闘が苦手なんすよ」
「おれたちにもスキル授けてほしいっす」
タシンサ タシテ ボノクデのモブ3人が強くなる秘訣やスキルを聞いてくる。
強くなる秘訣と言われても格闘技の経験もないんだ 教えられるものがない。
レベル上げ中に自己流の体術を磨いているところだからね。
スキルだって俺が授けてるわけじゃない。
偶然なんだから。
「前向きに検討しておくよ」
「「「お願いするっす」」」
まぁ 教える気はないんだけどね。
「審査がまわってきたみたいだぞ」
マッキーが言う。
町に入る審査順番が回ってきた。
馬車から降りたケブヤをみた瞬間、門兵が剣を抜きケブヤに向ける。
「なんだきさまは!どこの山賊だ!」
「どうどうと門から襲撃を企んだか!」
門兵2人が額に汗をかきながら威嚇する。
マッシュルームカツラとメイド服じゃないんだった。
極悪人相で黒革のベストに世紀末モヒカンだった。
モヒカンのケブヤが涙目で訴える。
「俺は冒険者だよ。犯罪なんてしてねーから」
門兵にBランクの冒険者証と店の従業員証を見せている。
門兵は剣をおさめて
「失礼しました。信用します。でもね、もっとまともな恰好したほうがいいですよ。魔界からきた悪魔かと思いました。
いきなり切り掛かられても仕方ない風貌してますよ」
「あ、悪魔・・・」
ケブヤは泣いた。
そうだろうね。
「ケブヤは良いやつなんだがな。センスがいまいちだからな」
マッキーのいう通りだ。
「そうだぜ。ケブヤの旦那。せめてキンキラの服にしないとな」
ノモコが馬車から降りながら言うと
衛兵がノモコに向かって剣を抜いた。
「なんだきさまは!どこの悪徳商人だ!」
「どうどうと門から密輸でも企んだか!」
門兵2人が威嚇する。
ノモコはチョビヒゲチビデブハゲ成金キンキラ服だった。
成金キンキラのノモコが涙目で訴える。
「俺はまともな商人だよ。ほれ商業ギルド証だ」
門兵に商業ギルド証を見せている。
門兵は剣をおさめて
「失礼しました。信用します。でもね、もっとまともな恰好したほうがいいですよ。危ない薬の密輸か 銅貨1枚(100円)程度の品物を金貨1枚(100万円)で売りにきた詐欺商人かと思いました。
悪徳商人と思われても仕方ない風貌してますよ」
「あ、悪徳商人」
ノモコも泣いた。
そうだろうね。
ノモコもセンスが悪いと思うぞ。
「ノモコは町を思う良いやつなんだがな。センスがいまいちだからな」
まったくマッキーのいう通りだ。
俺は商業ギルド証をもっているので門を通れた。
タシンサ タシテ ボノクデのモブ3人もノモコ商会の従業員証があるので入れた。
マッキーも店の従業員証をもっているので問題なく通れた。
ひと悶着あったが全員通れた。
身分証がない場合は水晶に手をおいて犯罪がないか調べるらしい。
入場料も取られるらしい。
ドンセシュ町は大きな町だ。
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