第73話 借金の額と返済の案

第73話




とりあえず利子以上の返済をできるように考えないと。


「ちなみに借金っていくらあるんです?」


「白金貨5枚だ。まだ大丈夫だろう」

チマキ町長が答えた。


し、白金貨5枚(5億円)!!


大丈夫じゃないだろう。

どうやったらそんなに借金できるんだ?



「利息ってどれくらいなの?」


「1割ってところだな」

ノモコが答える。


1割?

「金貨50枚を毎回払ってるの?」

「きょうだいは計算が早いな。いや、この前までは白金貨4枚だったから金貨40枚だった」


金貨40枚(4000万円)が利息!



そうか。借金は増え続けてるんだった。

伯爵がいろいろ言い値で買って しかも薬も買ってるんだったっけ。


ノモコすごいな。

高額な利息を工面してたのか。


しかし、これはやばいね。


金銭が隣領地へ支払いで流れて行ってしまうと この町が金欠になる。


今がその状態でずっとその状態が続いているのだろう。

だから貧乏なのだ。


冒険者たちは魔物を倒して肉や素材などをギルドに売っているが

間接的に町の収益に貢献してくれてる。

そういえばルフダンワ亭にくるお客さんは冒険者が多いね。


しかし特産品もなにもないところだし、最果てとはよく言ったものだね。


ノモコがなんとか頑張って借金返済(利子返済)してきたみたいだが、領内で町民に高値で売り付けても実のところは自領の金をかき集めて他領に流してるようなものだから領内の金は出ていく一方よね。


俺も人のことはいえないけど、店(異世界)で稼いだ金を地球で使って仕入れしてるからね。


ただ、そのことで町を救えるかもしれない。



返済計画の案 と 町発展の案 を出した。



返済計画の案は ネカオ領に行商にいくこと。ネカオ領で稼いで金銭を自領に持ち帰ることだ。 できれば子爵にあって地球の品物を売りつけたい。



町発展の案は 料理や珍しいもので観光客や冒険者を増やすこと。自領を発展させること。町にきてもらってお金を落としてもらうこと。


 


・・・・


返済計画の案は

ネカオ領に行商にいくこと。


利息しか受け取らない時点で利子以上の返済を考えるなら1括返済しかない。


カネオ子爵に会って地球の品物を売り付けて1発で借金返済といきたい。

借金したままペッギリニ町が発展すれば 必ずカネオ子爵は手に入れようと動くはずだ。

そうなったらまずい。





町発展の案は

料理や珍しいもので観光客や冒険者を増やすこと。


「チマキ町長 借金問題が解決したらルフダンワ亭の料理レシピを一部、町の食堂連合に開示しようと思うのですがどうでしょうか」

「なんと!カレーやシチューやパンを広めるというのか!」

「きょうだい。いいアイディアだぜ」


「ふわふわパンなどは広めませんよ。うちだけの商品にします。実は他にもいろいろな料理があるんです。徐々に出していこうと思っていたのですが、町のために広げたいんです。そしてノモコには その料理に使う材料の卸業者になってもらいたい」





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