第71話 お預け
第71話
ノモコも町を思いやるやつだった。
てっぺんだけツルツルにハゲあがったチョビヒゲデブ親父の言い合いで
「子供みたいな言い争いはやめたほうがいいぞ」とケブヤに言われてしまった。
たしかに・・・反省しよう。
しかし、ケブヤも挑発されるとすぐに乗ってしまうのも反省したほうがいいと思うけど。
ノモコは領主に恩があるとのこと
衛兵につきだそうと思ったがやめた。
殺されかけたのを許せるかと言われれば許せない。
しかし、借金を肩代わりするつらさは知っている。
俺も保証人になったばかりに・・・
「衛兵に突き出してやろうかと思ったけど今回は見逃そう。ABCもな」
「ありがとうよ。兄弟」
「「「ありがとうごぜーやす」」」
「兄弟ゆうな。もう悪さするなよ。町のために町民のためにいい商人になれよ」
ノモコとABCは涙を流して喜んでいる。
「ヘイサクは人がいいな」
ケブヤは呆れている。
ノコモと話をして町の借金を返す方法を考えることにした。
・・・・
町長にノモコと話が付いたことを相談すると
「そうか。よかった。わたしもどうしたらいいか分からないままにしてしまった。民衆たちに迷惑をかけて心が痛んだ。町自体が他領のものになってしまったらと思うと何も出来なかった。ほんとうはわたしがなんとかしなければいけなかったのだ」
町長は屋敷のベランダにたたずみ空を見上げた。
風が町長の髪を揺らしている。
映画のワンシーンのように見えた・・・
しかし、デカグラスをかかげながら言っていたので雰囲気ゼロ 説得力ゼロだった。
そんなにそのデカグラス気に入ってるんかい。
馬のツコンポちゃんがいなくなったときもデカグラスもって同じようなことしてた気がする。
とりあえず俺も協力することを約束したし。
ノモコにもあくどいことをしないで街のために働いてもらおう。
しかし、身の安全を守ってもらえなかったしノモコのことを話してくれなかったから町長ズには差し入れや おやつはしばらくお預けにした。
ワインを上げるのも当分なしだ。
「ヘイサク殿!それはあんまりだ! せめてワインだけでもいただけないだろうか」
「わたしたちならヘイちゃんを守りました」
「そうです。チマキちゃんにだけ罰を与えてください。確実に」
「ダメです。危なかったんですから。死にそうだったんですよ。連帯責任です」
「オークを1撃で倒したヘイサク殿なら大丈夫だと思ったのだ」
「わたしたちは目の前でオークを倒すところを見てましたけど 助けるべきだと訴えました」
「サックーの強さはすごいことを知ってましたけど わたしも助けるべきだと訴えました 確実に」
「おまえたち!わたしだけワインも試食も出来ないようにする気か。鬼! 悪魔! 秘書! メイド!」
「チマキちゃんは しばらくバキュームしなくていいんです」
「そうですよ バキュームチマキを封印してください 確実に」
「なんだと!きまさら!バキュームチマキってゆうな!」
何言ってるのか よくわからなくなってるね。
「ダメです。連帯責任です」
「「「そんな~」」」
自分でも自分の強さがよくわからないから
町長ズがそうゆうならそうなんだろうけど。
罰は与えないとね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます