第64話 尋問

第64話




調合箱で作った下級回復薬を飲んでキズを治した。


自作の回復薬で効果があるって感動するね。



とりあえず殺し屋を衛兵に突き出すまえに情報を引き出したい。



あくどい微笑みを浮かべて店の裏庭に連れていく。


店番をしていたケブヤに殺されそうになったことを話すと「ゆるせねー!」とガラスコップを握り潰して破壊していた。



ケブヤを裏庭に呼んで二人で尋問する。


「どうするんだヘイサク。しりに棒でも刺すか?」

いやいや ケブヤよ しりにギルドの旗を刺されたの そうとう痛かったんだな。


ヤシロコにも同じ思いをさせたいみたいだ。



剣でかすり傷だけどたくさんケガさせられたからね。


ちょっと脅してやろう。



「ふっふっふ これからきさまの拷問・・・ちがった尋問を始める

話したくなかったら黙秘を続けるがいい」


「・・・」



「まずはツメを1枚ずつ剥がして耳と鼻をそぎ落として最後は目だ」


「・・・」



「ほう 黙秘する気か なかなか根性があるな」


「・・・」



「その強がりがいつまで持つかな ふっふっふ」


「・・・」



あれ?ほんとに黙秘するつもりかな。

拷問なんてする気がないからしゃべってもらいたいんだけど。


頭にはビール瓶でできたコブが2段出来ている。



パリン! 「ほげー!」


ビール瓶を頭にたたきつけて粉々に粉砕してコブを3段にしてみた。


「なにしやがる! 最初は爪をはぐんじゃなかったのか」



「爪をはぐと見せかけて こうだ!」


パリン! 「ほげー!」


もう一発 ビール瓶を頭にたたきつけて粉々に粉砕した。



「それはやめろ!」


パリン! 「ほげー!」


さらにもう一発 ビール瓶を頭にたたきつけて粉々に粉砕した。


「しゃべるから やめろ!」


え? なんで? 黙秘してたのに・・・これか


<ビール瓶>






「なるほど。まだまだ黙秘するつもりか。ならビール瓶で」


「まて! しゃべるって なんでもきいてくれ」


「おまえの根性は本物だ ふっふっふ」


「だから しゃべるって 話をきけ!」


ちょっとからかっただけなのに。



「しゃべるっていってるぜ」

ケブヤが呆れている。


「しゃべればやらないよ。洗いざらい話せばもう何もしないって」


殺し屋はほっとしている。


「しゃべらなければビール瓶だからな」


「わかった なんでもしゃべる まず俺を雇ったのはノモコだ。

金で雇われた。店をできないように追い出すか消してくれって。あんたが目障りなんだとよ」



「よし ビール瓶で頭をたたき割ろう」


「やめろ 洗いざらいしゃべっただろ」


聞いてもいないことを全部をしゃべりやがって もうちょっと楽しみたかったのに。


やっぱりノモコだったか。


このまえは手下ABCが来たからな。


命まで狙われたらほっておくわけにはいかない。


ノモコに落とし前をつけさせよう。


「なあ、ケブヤ。手を貸してくれないか」


「かたをつけに行くのか?」


「そうだ。命まで狙われたんだ。このままにしておけない」


このままにしておいたらミマファ親子が狙われるかもしれない。


早くかたをつけたほうがいいだろう。


「わかった。まかせろ」



ケブヤいいやつだな。

モヒカンだけど。




ヤシロコにはもう一本 ビール瓶を頭で粉々にしてもらった。



パリン! 「ほげー!」



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