第48話 俺が俺が 再び
第48話
どこかでみたことあるような光景が・・・
「俺、シチューを食べるよ!」
「俺が、食うよ!」
「いや、俺が食う!」
「いやいや、俺が食うよ!」
「みんな未知の料理を食べたがるね。僕は食べないよ」
挙手しない冒険者をガン見しながら「俺が!俺が!」と手をあげる。
自分だけ手を上げないのは気まずく感じたのだろうか。
「・・・じゃ僕が・・・」
と少し手を上げかけると
「どうぞ!どうぞ!」
と手を上げかけた冒険者にゆずりだした。
「カレーのときと同じじゃないか!僕をハメたな!」
「そんなことしてないよな」
「「「おう」」」
「今回は絶対に食べないからね」
「じゃ、俺が食うよ」
「おれが食う」
「いや俺が」
「じゃ俺が」
挙手しない冒険者をガンミしながら「俺が!俺が!」と手をあげる。
自分だけ手を上げないのは やはり気まずく感じるのだろう。
「・・・じゃ僕が・・・」
とまた少し手を上げかけると
「どうぞ!どうぞ!」
と手を上げかけた冒険者にゆずりだした。
「また僕じゃないか!」
「!」
彼は気づいた。
同じことをやっていると自分が味見係になることを。
ならば自分から先に手を上げればいいんだと。
「じゃ、僕が食べる!」
自分から手をあげた。
すると・・・
「「「「どうぞ!どうぞ!」」」」
「みんな!そこは俺が俺が!って手をあげるところでしょ!」
「「「「どうぞ!どうぞ!」」」」
などなど、前回より白熱していた。
語り 森本〇オ風
「俺が俺が!」と やっていた 5人の冒険者たちは やがて パーティを 組むことに なる。 もっともっと 先の話である。
そして 様々な 伝説を 作りあげるのだが それは また 別の 話
・・・
カレーもシチューも大人気。
昼食コーナーは大盛況だ。
カレーもシチューもしこたま作っておいたからたくさん食べてくれ。
前回の10倍もってきた。
食事コーナーには会議机とパイプ椅子を増やして用意した。
「おかわり」「俺もおわかり」「こっちもおかわり」
もうすでにおかわりしてる人がいる。
カレーもシチューもおいしいからね。
お持ち帰りコーナーも賑わっている。
「クリームパン5個くれ」
「こっちはあんパン5個だ」
「わたしは両方5個ずつね」
「クリームパン8個ちょうだい」
「おいどんにはアンパン10個」
こっちも大好評だ。
また酒類も好評だ。
「ワイン1杯くれ」「わしにもワイン頼む」
「こっちはビールとやらをくれ」「カクテルってゆうのを1杯ね」
酒を一口飲んだお客さんが叫びだした。
「おお!なんだこのワインは!高級ワインじゃねーか!」
「わしも長いこと生きてるがこんなうまいワインは初めてじゃ!」
「このビールはキンキンに冷えててのごどしがたまらんぞ! 苦みもいい!」
「カクテルって高級果実酒だわね!飲みやすいわ!」
大量に仕入れてクーラーボックスでは足りないのでスーパーでもらえる発泡スチロールの箱で冷やしてるからね。
「このグラスは透明だ」
「腕のいい細工師が作ったのか」
「このグラスが酒をうまくしてるな!」などなど。
お酒を絶賛しているがお酒を入れているグラスにも注目していた。
ワンコインのグラスなんだけどね。
「ありがとうございます」
お酒も喜んでもらえたみたいでよかった。
たくさんのスーパーをはしごして買いまくってよかった。
発泡スチロールの箱もたくさんもらっておいてよかった。
これからは酒屋やスーパーに注文して仕入れるようにしよう。
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