第46話 飲みすぎに注意
第46話
シチューの試食は大好評だった。
そのあとに約束通りワインを渡した。
「ワインどうぞ。前回より多く差し上げますね」
20本ほど渡す。
「おお!こんなにたくさんいただけるのか。すまないヘイサク殿」
「それとビールとカクテルの試飲もお願いします」
「了解した」
「「わたしたちもすこしだけいいでしょうか」」
公務に支障が出るほどは飲まないだろう。
「どうぞ」
「おお さすがヘイサク殿わかっているな ヘイサク殿も飲もう」
「すいません。これから商売ですから。それに試飲ですからね」
「そうだった。うっかりしていた。では いつか一緒に飲もう」
「はい」
そのうち一緒に飲むこともあるだろうから返事をしておいた。
秘書ズも
「少しだけ飲みましょう」
「少しだけ 確実に」
町長が顔くらい大きいデカグラスを持ち出してきた。
秘書ズも大き目のマイグラスを持ち出してきた。
ビールとカクテルを試飲してもらう。
カクテルはカシスオレンジを用意した。
「うまい!ビールはグビグビと飲める!のどごしが素晴らしい!」
「カクテルはお酒とは思えないです!まるで果実ジュースのようです!おいしい!」
「飲みやすくていくらでも飲めそうです!確実に!」
と試飲をしてもらった。
60分後・・・
「あひゃひゃ」
「あは あはは」
「えへ えへへ」
大惨事になっていた。
ワインの瓶はそこらじゅうに ころがっており
町長ズは・・・
「わらしは さいこうの きぶんら~ あひゃひゃ」
「あは あはは わたしは よってませんよ~~」
「てんじょうが わまってます~~かくじつに~~えへ えへへ 」
特にチマキ町長は ろれつが回っておらず へべれけになっていた。
ビールとカクテル(カシスオレンジ)の試飲のあと、ワインを1本飲み始めたのだが
20本全部開けてしまったのだ。
「おい! ヘイサク! わらしはな~! わらしはな~! ちょうちょうなのら~! あひゃひゃ」
「ちまきちゃん! 呼び捨てにしたら失礼ですよ! ね~ ヘイちゃん! あは あはは」
「なれなれしくしたらダメですよ~確実に! ね~ サックー! えへ えへへ」
呼び捨てにしたり あだ名をつけたりしている。
するとドイーメさんが
「わたしは睡眠時間が3時間なんですよ~! サックー! ここで働きませんか~! そしたらわたしは6時間寝れる~! 確実に~! えへ えへへ」
「い、いや 俺はお店がありますから」
今度はショーヒさんが
「なら ヘイちゃん! ここでアルバイトしましょうよ~! 毎日~! そしたらわたしも6時間寝れる~! あは あはは」
「い、いや 俺はお店がありますから」
ドイーメさんが愚痴りだす
「わたしは魔法使いなのに~! 護衛のときに騎士のよろいを着てるんですよ~!」
そういえば村にきたときも着てた。
「ど、どうしてよろいを?」
「戦いになったときショーヒちゃんが危険だからです~!前衛ひとりじゃ おさえきれないからサポートしてるんですよ~! ほんとは杖持ちたいのに~! 重いよろい着て剣振り回して! サポートして! 魔法ぶっぱなして! 忙しすぎるんです~! うえ~~ん!!!」
机にとっぷして泣き出した。
「そ、それはたいへんだね」
ショーヒさんも愚痴りだす
「わたしだって! もうひとり前衛いてくれたら楽なんですよ~! この前のオーク3匹に囲まれた時は! 棺桶に両足突っ込んでましたよ~! うえ~ん!!!」
机にとっぷして泣き出した。
「そ、それはたいへんだったね」
今度はチマキ町長までも愚痴りだす
「わらしは! きぞくにゃのに~! スキルがつかえないんだじょ~! りょうしゅしゃまは優しいかたれな! こんなわらしを! 見捨てずに町長としてくれるのら! ほんとうならわらしもたたかいのら! でも~! スキルがにゃいから~! びえ~~ん!!!!」
机をドンドン叩きながら泣き出した。
「お、おう」
「うえ~ん!!!」
「うえ~ん!!!」
「びえ~ん!!!!」 ドンドン!
泣きたいのは俺のほうなんだけど
今日はルフダンワ亭記念すべき開店日。
しかし、町長ズは開店前に へべれけに酔っぱらうのだった。
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