第42話 女神に聞く 

第42話




地球で調合箱の実験をして2日過ごしたが異世界ではそれほど時間がたっていない。

やはり時間がすすむのが遅い。


時間のことを女神さまに聞いてみよう。

なにか分かるかもしれない。


チョコもクッキーも仕入れてきたし、スキルのこともききたい。




品物を仕入れて村に戻ってきた。


サーゼリ村の自宅(もらった家)で女神さまにお供えをする。


チョコレートとクッキーをお供えして


「約束のお供え物です 聞きたいことがあります 返事ください」


と念じると供物が消えて声がきこえる。



「くるしゅうないぞヘイサク」


「女神さま。お供え とどきましたでしょうか」



「うむ。確かに受けとったぞ」


「スキルについて聞きたいのですがいいですか?」



「スキルとな。よいぞ」


自転車スキルのことを話した。



「自転車スキルとな・・・ もぐもぐ」


「はい、地球にある物ですが村人が使っていたら覚えました」


「なるほど おそらくじゃが この世界でスキルを使えない者は異界の物とかかわるとスキルが生まれるのかもしれんの・・・もぐもぐ クッキー美味なのじゃ♪」


「じゃ おれも異世界のものを使っていると覚えることができるとか」


「いや ヘイサクは無理じゃ 魔力が0じゃからの・・・ もぐもぐ これがチョコか!ほろ苦くて甘いの♪」


なるほど 魔力が関係してるのか。


「・・・もぐもぐ」



さっきから 供物を食ってるな。


いや、むさぼってるね。



あとで食べてもらおう。


「あの 女神さま 食べるのあとにしてもらっていいですか。 話ながら食べるのは良くないです」


「う、うむ あいわかった」



お供え物がよほど気にいったんだね。






「そうだ。ヘイサクや。レベルがあるじゃろ」

「はい。自分だけレベルがあるみたいですね」



「それはわらわのゴッドアイテム異界の指輪の効果なのじゃ。この世界にレベルはないからの。ゆうなればおぬしはレベルがスキルみたいなものじゃ」


「なるほど。そうだったんですね。この世界の人たちはどうやって強くなるんですか」


「それはの。練度じゃな。強さは何度も戦って上昇する。スキルは何度も使って効果が上がる。しかし練度はなかなか上がらんのじゃ」

「なるほど」

「そんでの。人も魔物もスキルは1つしか身につかんのじゃ。練度が上がると効果は上昇するが新しいことが出来るようにはならんのじゃ」


「それはどうゆうことですか」


「例えば、火魔法スキル ファイアーボールなら練度をあげると威力や効果はあがるがファイアーアローやファイアーウォールを覚えることはないのじゃ。水魔法スキルも 土魔法スキルも 風魔法スキル も同じじゃ。火水土風ともに身についたスキルは増えることも変化することもないのじゃ」



「食い意地はっただけの女神さまだと思いましたが さすが女神さまですね」



「わらわをなんと思っとるんじゃ!まったく!もっと敬うがいい!・・・もぐもぐ」





「あと時間のことを聞きたいのですが」


「時間とな?」


「地球にいるときの1日は異世界では10分くらいです。また異世界にいるときの1日は地球で10分です。どうゆうことか分かりますか」



「それは時間軸がゆがむからじゃろうの。別の世界を行き来しとるからの。しかし異世界も地球と同じ365日24時間なのじゃ。

異世界と地球の移動を繰り返すと寿命が縮むということはないから安心するのじゃ。

むしろ経験できる人生の時間が長くなる感じじゃの。

おぬしは地球時間で老化しとるから地球にいるときの1日は1日分老化する。

異世界では10分だけ時間が流れているがの。

異世界にいる1日は地球で10分じゃから10分老化しとるのじゃ。

80才を寿命としたら

地球にずっとおると80年で寿命をまっとうするが、

異世界にずっといた場合は異世界での6日は地球で1時間じゃから 

60日で10時間じゃろ 360日だと60時間(約2.5日) 1年が3日くらいじゃから

仮に異世界に80年いた場合は地球では240日くらいしか時間が過ぎておらんことになるから 

おぬしは240日ほど歳を取ったことになるのじゃ」


「それってすごいですね。異世界に住み着いたら」


「膨大な年月、生きることになるの。 時間を気にしておるのなら地球で経過する時間が真の時間じゃ」


「なるほど」


「ただ 逆もあるからの。ずっと地球で50年過ごして異世界に来たら

異世界では150日くらいしか時間が過ぎておらんからの」


「おぬしは異世界に住み着く気はないのじゃろ」


「はい サーゼリ村に家をもらいましたが地球と異世界を行ったり来たりをする感じです」


「それなら深く考えんでいいじゃろ。住み着く気なら わらわは猛反対するがの」



「おそなえがなくなるからですね?」


「そうじゃ。前者は住み着こうとしての。猛反対したのじゃ。地球のおにぎりもたくあんも嫌いではなかったからの」



「じゃ おにぎりとたくあんをお供えしま「ダメじゃ!!カステラ、ケーキ、チョコ、クッキーがいいのじゃ!」・・・」


「教えていただきありがとうございました」




「聞きたいことは終わりかえ」


「はい。ありがとうございました」


「うむ また聞きたいことがあったら お供え して呼ぶがよい。絶対に お供え して呼ぶのじゃぞ!・・・もぐもぐ」



「は、はい・・・」



食い意地はっただけの女神さまだと思ったけど・・・

















やっぱり食い意地はっただけの女神さまだった・・・


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