第40話 スマホと甘味
第40話
「ヤダヤダ!お供えほしいのじゃ!(ジダンダ ジダンダ)」
神界でジダンダ踏んでるようだ。
地球で見たことあるな。
「おもちゃ買って!買って!(ジダンダ)」
おもちゃ売り場で床に寝転んでジダンダ踏んでる子供を思い出す。
「わたしにメリットがあるなら週に1度お供えしてもいいかと思います」
「おお、そうか! メリットな・・・う~ん・・・う~ん」
すぐにはうかばないか。
「では、考えておいてください」
「まてまて すぐに考えるから。 でないと来週のカステラがもらえんではないか・・う~ん」
これって残念な女神なんじゃないのか
「そうだ おぬし神になりたくはないか?」
いきなり何いいだすんだよ。嫌な予感がして即座に否定した。
「遠慮いたします。それにわたしが神になったらカステラお供えできませんよ」
「そ、そうだったの。それは一大事! いまのは無しじゃ」
ちなみに俺が神になったらどうする気だったんだろう。
「わたしが神になったらどうなるんですか」
「いや わらわの代わりに仕事させて楽しようかと思ったのだがの」
この女神にまかせてこの世界大丈夫なのか?
「おぬしは何かしてほしいことはあるか?」
「そうですね。スキルや魔法を使えるようになりたいです」
「それは無理じゃの。 お主は異界の者じゃからの。 もともとスキルや魔法がない世界の者は使えんのじゃ」
「やっぱりですか」
「それ以外でなにかないか?」
なにかあったかな?う~ん。おっと あれはどうだ。
「では、スマホをこっちの世界で使えるようにできますか?」
「スマホ?とはなんだ?」
「スマホとは・・・」
スマホの説明をした。
「なるほど。通信できる便利な電話か。それはすごいのじゃ! よし 電波とやらをこっちの世界につなげよう」
「え?出来るんですか?」
「下界の者に手はだせんが電波とやらならなんとかなるじゃろ。ただ地球の神と相談してからになるかの」
「おお。さすが女神さまですね。電波の開通お願いします」
「うむうむ 任せておくがよい。 開通したら わらわにもスマホをお供えするように」
「え?なぜに?」
「そんな面白いもの わらわも欲しいに決まっておろう」
「いや女神さまには必要ないかと」
「なにをいうか。 ヘイサクのために電波を開通するのじゃぞ ついでにわらわもスマホをもらってもよかろう」
この女神は自分がスマホほしいから開通させる気じゃないのか。
「確認しますが、私のために開通する。。。ついでに女神さまはスマホが欲しいということですよね」
念押しで聞いてみる。
「そうじゃ わらわがスマホを欲しいから電波を開通するわけじゃないのじゃぞ。 神界が孤独で寂しいからではないぞ。 神の会合が数十年に一度だからそれまでずっと一人だから面白いものがほしいからではないぞ。 そこを間違わないように」
そうゆう理由かよ。
なにげに不憫だな。
「そうですか わかりました」
まあ そうゆうことにしておこう。
ケーキを出す。
「女神さま お聞き届けありがとうございます。チョコレートとクッキーはありませんがお礼にケーキをお供えします」
「ケーキとな? それはカステラと同義か?」
「はい、故郷では人気の商品でございます お召し上がりください」
「おお、すばらしい。うむ ありがたくもらい受ける。 おぬしいいやつじゃの」
ものをくれる人はいい人。
ほんと子供みたいな女神だ。
・・・
女神さまと話が終わり眠った。
翌日早朝・・・
「ヘイサクヘイサク! このケーキ(ショートケーキ)とやらは美味じゃ! こんなおいしいものは食うたことがない! すごいのじゃ! 量はすくないが味しめて大好物なのじゃ! 来週はカステラとケーキとチョコレートとクッキーを所望するのじゃ」
もう少し寝かせてくれよ。
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