第35話 女神にあう

第35話




お店の名前が ルフダンワ亭 にきまった。


ミマファはネーミングセンスがいい。

ブンセさんも悪くなかった。

親子そろってセンスがいいね。


ちなみに俺の考えた名前も聞かれたので

最初にミマファを助けたときゴブリンと戦ったから


「喫茶ゴブリン」

といってみたら


「「「「「却下」」」」」

即決だった。


「そんな名前じゃ客が来ない」

といわれて非難ごうごうだった。



町長に至っては

「ヘイサク殿も即決で却下だな。はっはっは」

と勝ち誇っていた。



あんたも即決だったんだけどね。

残念美人とはまさにチマキ町長のことだな。


ほんとカステラとケーキあげなくてよかった。



・・・・


俺はお店の維持費として町長に売り上げの10%を納めることにした。

今は露店で不定期営業なので店が終わった当日に渡すことにした。


店舗で商売をやっていない今は当日にしたほうがいいだろうと思ったからだ。


「おお!袖の下をもらっていいのか?」

袖の下(賄賂)じゃないから。

維持費だからね。


「これはお店の維持費ですよ。店のオーナーはチマキ町長ですからね」

「そうか、ヘイサク殿ありがとう」



「これであれを作れる。ふっふっふ」

チマキ町長が不敵に笑っていた。



2日後に来ることを伝えて帰ることにした。


「明日もやってくれ。今夜でワインがなくなってしまう」

町長は悲痛な叫びをあげていた。



今日はもう飲んだでしょうが。

明日飲みなよ。



とりあえず次に来るときはワインをたくさん持ってくるというと

3人そろってぴょんぴょんジャンプして喜んでいた。


とくに町長は思いっきり全力でジャンプして喜んでいた。



町長がザンネンすぎる・・



・・・・



このまま帰ろうかと思っていると


「ヘイサクさん。教会でお祈りしませんか。この町には女神ママガワ様を祭る教会があるんです」

「そうだよ。おにいさん。お祈りしようよ。女神さまが力を貸してくれるかも知れないよ」



ミマファズのお誘いで教会で祈りをささげることしにした。



町の中央付近にある教会についた。



「すいません お祈りしたいのですが」


「お祈りですね こちらへどうぞ」

シスターが祈り場に案内してくれる。



「こちらが とう教会の崇拝する女神ママガワ様でございます」


おおきな女神象が祭られている。



「イスに座ってお祈りください。きっと女神さまに届きますから」


「みんなでお祈りしよう ・・・ めがみさま へいさくおにいさんと であえたことかんしゃします・・・」

「・・・」


ミマファは声に出してお祈りしている。

ブンセさんは静かにお祈りしている。



俺もお祈りしよう。


「・・・(女神さま)」


「わらわは女神ママガワ。お主の祈りは届いたぞ」


声が聞こえる。



「始めましてワダヘイサクと申します。異界の指輪で異世界にきた者でございます」


「おお そうか。わらわが作ったゴッドアイテムをもっておるから祈りが届いたか。よいよい」


指輪はゴッドアイテムなのか。


「こちらに来させていただいて商売をしています。どうかお守りください」


「うむ わかった。お主を守ろう。というても神界からは見守ることしかできんがの」


「それでもじゅうぶんでございます」


「よきこころがけじゃ。前の者は供物をささげてくれての。わらわもうれしかったものじゃ」


「そうでしたか。ではわたくしも供物をささげます」


「そうかそうか。大儀である。いいこころがけじゃ」


「供物を持って お供え と祈ってくれればわらわのところに届くでの」


「わかりました。このあと供物を送ります」


「楽しみにまっておるぞ。異界の者よ。また会おう」


目を開ける。




「女神さまの声が聞こえたよ」

ミマファズに話す。



「え すごい」

「まあ すばらしいです」



さっそくカステラを手にしてママガワ様に お供えします と念じるとカステラが消えた。



「ヘイサクさん。女神さまに気に入られたんですよ」

「おにいさん。女神さまとお話できるなんて奇跡だよ」



2人とも驚いていた。




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