第28話 町長の屋敷に

第28話




今日は、町にいって探してもらった物件を見る日だ。


「では3人で街にレッツゴー!」

「「ゴー!」」


2人にスキルを使わず行こうと提案した。

俺だけおいていかれそうだから。



・・・・



誰ともすれ違うことなく青空のもとツーリングを楽しむ。


「気持ちいいな。自転車最高だ」

「そうだね。自転車大好き」

「そうね。自転車ってすばらしいわ」



ミマファは両手を広げて青空を楽しみながら

ブンセさんはスピードを合わせてくれて

3人で風を受けながら街道をのんびりと町に向かった。


自転車のまま門に入ることにした。


門兵にギルド証を見せて

ミマファ親子は村カードを見せて町に入った。




チマキ村長の屋敷に到着した。

「ヘイサク様。お待ちしておりました」

「ヘイサク様。ワインください」

秘書ズがそろって出迎えてくれた。


先日のワインがよほど気に入ったのだろう。


「こら!おまえたち物をねだるでない。ヘイサク殿、失礼した」


「町長がねだれって言ったんじゃないですか」

「確実にいいました」


「わ、わたしはそんなことは言ってないぞ。ワインをもらえないかと聞いてみたいかな~っていっただけだ」


「この前のワインも町長が一番喜んでたじゃないですか」

「確実に喜んでました」


「お、おまえたちバラすんじゃない。ヘイサク殿ワイン売っていただけないだろうか」


町長が手もみしながらワインを買いたいと言っている。


町長だからさすがに「ください」とは言えないので

売ってほしいと言ったのだろう。


「いいですよ。これは物件を探していただいたのでお譲りします。お金はいりません」


300円のワインを5本渡した。


「ヘイサク殿。感謝する!これでまた美味なワインを味わえる。げっちゅ~」


最後のは小さな声で聴きとれなかった。


秘書ズはまたワインに頬ずりしている。

「わたしのワイン」

「確実にワイン」



「あ、あの、物件を見せてもらっていいですか?」


「もちろんだ。商業ギルドに話は通してある。ワインをもらったし

わたしが案内しよう。」


商業ギルドに物件を紹介してもらい

案内は町長にしてもらい

物件が決まったらギルドに出向いて契約するということだ。


ミマファとブンセさんが町長たちを見つめている。


「こちらは村でお世話になってるブンセさんとミマファです。

 お店を手伝ってもらうことになりましたので一緒に見学させてください」


「ブンセです。町長よろしくお願いします」

「ミマファです。よろしくお願いします」


「わたしは町長のチマキテイカだ。よろしく。では行こうか」



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