第10話 町のギルドで絡まれる
第10話
翌日、ミマファに町の場所をおしえてもらい出発した。
出発前に
「おにいさん。これもっていって」
木でできたカードを渡された。
表には「東の村人だよ」と書いてあり
裏には「ガーリ」と刻印がしてある。
指輪の効果 「異世界の言葉がわかる」は
言葉だけ理解できるのかと思ったが文字も読めるみたいだ。
「このカードはここの村人ですよって証明だよ」
ミマファは俺が無一文だと知っている。
身分証があればお金を払わずに町に入れる。
気遣いに感謝した。
そして村人と認めてもらえたことにこみ上げるものがあった。
「ありがとう」
村から町までは歩いて3時間かかった。
「はぁ・・はぁ・・きつい」
レベルが上がってもさすがに3時間歩くと疲れる。
「魔物の魔石を売るのは冒険者ギルドか商業ギルドですじゃ。わしはガーリコシマですじゃ」
とガーリコシマ村長に教えてもらっていたので先に冒険者ギルドにいくことにした。
門兵に東の村人カードを見せるとお金も取られずに町に入ることができた。
冒険者ギルドと商業ギルドの場所を門兵に教えてもらい町を進む。
冒険者ギルドを見つけて建物の中に入ると
酒場と受付が左右に分かれた間取りになっていた。
酒場では話ながら酒を飲んでいる冒険者がいる。
俺が入ると一瞬こっちを見るが、また仲間と話し出す。
絡まれなくてよかった。
と安心したのもつかの間。
「よう兄ちゃん。ここはおめえみてーなのがくるようなところじゃねーぞ」
世紀末にボウガンをもってバイクを乗り回してそうなモヒカン頭がケンカ腰で話しかけてきた。
30cmくらいあるモヒカンだ。
「にいちゃん。冒険者はきびしい世界だぞ。俺がベテランになるまで指導してやるよ。指導料は安くしといてやるからよ」
こいつは初心者を脅して金を巻き上げる輩だろうか。
テンプレがきたか。
酒を飲んでるやつらもこっちを見て面白そうにしている。
「いいぞ やれやれ」なんて声も聞こえてくる。
面白そうだからケンカに乗ってみるか。
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