第4話 少女の村へ
第4話
「助けてくれてありがとう」
少女はミマファと名乗った。
「逃げたんだけど囲まれちゃってもうだめかと思った」
近くのサーゼリ村に住んでいて野草を摘みに来たら魔物に襲われたそうだ。
死んだゴブリンから魔石が出てきた。
解体しなくても死ぬと魔石は出てくるようだ。
スライムのときもそうだった。
「魔石は倒したお兄さんのものだよ」というので遠慮なくもらった。
一緒に草原を抜けて道にでたところで少女に聞いてみる。
「そうだ。町にいきたいんだけど、どっちかな?」
「町はあっちだよ。でも、かなり遠いよ。今からだと夜になっちゃうかも。
よかったら村にきて。助けてもらったお礼もしたいから」
なんと優しい少女だ。親がしっかりしてるのかな。
急ぐことでもないしお言葉に甘えよう。
「お礼なんていいから。でも村に寄らせてもらうね」
村に到着した。
「ちょっと待ってて」
ミマファが村人に説明すると村に入てもらえた。
村人たちはマンガで見た中世のような服装だ。
ミマファの家についた。
「お母さん ただいま」
「ミマファおかえり」
「こちらヘイサクさん。魔物に襲われてるところを助けてもらったの」
「まあ!大丈夫?ケガはない?娘を助けていただきありがとうございます」
「いえいえ。たまたま通りかかっただけですから」
「ゴブリンをあっという間に倒しちゃったの」
「お強いんですね」
うしろから不意打ちしたとは言わんでいいだろう。
「玄関先ではなんですから、中へどうぞ」
「おにいさん。入って入って」
「お邪魔します」
「わたしは村長に話してきますね」
ミマファ母は村長のところに報告に行った。
そして腰の曲がった村長を連れてきた。
「村人をたすけてくださってありがとうございますじゃ。
わしゃ村長のガーリコシマと申しますじゃ」
「俺はワダヘイサクと申します」
「昔は、森の入り口あたりでは魔物に襲われることはなかったんですがの。
最近は、物騒になりましてな。村民を助けてもらい感謝いたしますじゃ」
「いえいえ。俺も迷ってましたから助かりました。」
村長にお礼をいわれ少しの間、村に居させてほしいと頼んだ。
「どうぞどうぞ。滞在してくだされ。歓迎いたしますじゃ」
こっちの世界のお金をもってないので
森の魔物を減らす代わりに2,3日泊めてもらうことにした。
「それは助かりますじゃ。魔物が増えてきたみたいでの。ゴブリンが3匹も出たとなると物騒ですからの。何もない村でおもてなしもロクに出来ませんがゆっくりしていってくださいじゃ」
「ありがとうございます。少しの間お世話になります」
腰の曲がったガーリコシマ村長の了解も得て少しの間、厄介になることにした。
とりあえず異世界にきてレベルが上がることが分かったので、
森で魔物を狩りながらレベル上げをすることにした。
村の脅威となる魔物を減らせてレベルを上げられて泊めてもらえて一石三鳥だ。
地球と異世界のトビラがあるのはこの村の近くだし魔物を減らしておくのは自分のためにもなる。
これからのことを考えていると「夕飯食べましょう」と言われたので
ごちそうになることにしたのだが・・
おいしくない・・
なんとゆうか味がしない。
調味料がないんだろうな。
塩がわずかに入ってるくらいか。
村長が何もない村って言ってたけど、ほんとにそうなんだと思った。
少しレベル上げしてから現代世界に戻って調味料を買ってこよう。
料理を美味しくしたい。
せっかくの異世界ライフ最初の村だからさ。
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