第5話 150連ガチャ
【1個ずつ取り出すのが面倒なら、宝箱の右側のスイッチを押せ、連打で最後までガチャを引いてくれるぞ】
「おう」
ドキドキハラハラしながら。
俺はそのスイッチを押した。
流れるわ流れるわ、玉が次から次へと飛び出てくる。
ちなみに先程のX級やG級のガチャは開けていないので、テーブルの下の箱に格納中。
次から次へと出てくる玉をなくさないように別の箱に入れる。
150連ガチャが終了すると。
51回目【D級=住宅街×10件】
52回目【D級=住宅街×10件】
53回目【D級=マンション10階】
54回目【D級=公園】
55回目【S級=研究施設】
56回目【S級=ドクターモオリ】
57回目【S級=町長田中】
58回目【SSS級=ゴーストイーター】
59回目【SSS級=時間経過ガムン】
60回目……
それから俺はガチャを引き続けた。
人物や神が出てくるガチャは引き当てる事はなかった。
大抵は施設や食料などスキルも出なかった。
ガラクタばかりを引き当てそれでも何かに使える。
何度何度もガチャを調べても。
ガラクタなどは途中で引いた【無限倉庫】を設置して入れている。
ガラクタの玉がしまわれてるはずだ。
だが、最後の200個目のガチャは。
なぜか懐かしさを感じ。
「見てみるか」
それでもレア級ばかりを引き当てた俺。
それだけでも凄い事なのだと俺は思っている。
ギャンブラーで上手く運を使う事が出来ず。
こんなガチャ運で運を使っている。
最後のガチャは、まぁまたノルマをやればいいのだから。
200回目【SSSSS級=伝説王ローム】
子供の頃、何度も母親から聞かされてきた伝説。
その男は多くの仲間を引き連れて国や世界を変えた重罪人。
人は彼を重罪人ロームと呼んだ。
時は経ち、人々は重罪人ロームに助けられてきた事を思い出した。
伝説王ロームと名付けた。
その玉が今俺の手のひらに転がっている。
ガラクタは無限倉庫にしまった。
必要な奴だけ開けるとしよう。
さぁ、仲間達よ。
アキレウスが玉から出る、上半身裸で下半身だけを皮の鎧をまとっている。太い長剣を腰の鞘にしまっている。ゆっくりと俺に向かって腰を曲げた。
ヘクトルが玉から出る。上半身と下半身を覆うように金色の鎧をまとっている。細長い剣を腰に差し、こちらを見て腰を曲げる。
2人とも浅黒い肌をしており、眼は輝いていた。筋肉質だがアキレウスとヘクトルは視線で笑いあっていた。
オーディンが玉から出る。
ふわりと多種多様な色をしたローブを纏いながら地面に着地する。
グングニルの槍も出すと、オーディンはしわくちゃの老人の笑顔を浮かべた。
槍を地面にばんと当て、ゆっくりと足を曲げて礼を現した。
宮本武蔵と佐々木小次郎も同じように出し。
2人共義経と同じような衣服をしているが、ちょっとはだけている。
二刀流と長い刀をもっており、いきなり喧嘩を始めるのかと思ったら、武蔵と小次郎は腕を組んで挨拶し、次に俺に向かって会釈した。
クレオパトラを玉から出すと、ふわふわと浮いており、歩くのすら面倒だという感じだ。
顔は美形であり、どこの男もメロメロだろう。
なぜか俺の顔を見ると顔を真っ赤にして両手で隠すという意味不明な事をした。
切裂きジャックはぼろぼろの衣服をまとい全身が血まみれであった。
ゴーグルを掛けており、こちらをじっとっ見ている。
背中には多種多様なナイフが装備されている。
彼も会釈した。
ドクターモオリは白衣を身に着けており、モノクルをかけている。
研究施設に常備する予定だ。
町長田中は街が発展していったら指揮ってもらう。
ゴーストイーターは全身を鎧で包み。顔の部分だけガイコツのお面を被っている。
ゴーストを食べると強くなっていくため、今後に期待。
時間経過ガムンは青い大きなマントを羽織り、パジャマのシャツとズボンを身に着けている。時間が経過すればするほどレベルが上昇していく。
伝説王ロームだけは後から出そうと大切に胸ポケットにしまう。
新しく登場した仲間はこれくらいで、住宅街×20軒は設置し、マンション10階建ても設置する。
住宅街には一軒ずつ小型の家が設置してある。
合計20軒はあるだろう。
公園も設置し、研究施設も設置し。スキルレベル可視化を発動させる。
そこにいる全員のレベルを把握する。
アキレウス=レベル250
ヘクトル=レベル250
オーディン=レベル1000
宮本武蔵=レベル100
佐々木小次郎=レベル100
クレオパトラ=レベル50
切裂きジャック=レベル300
ドクターモオリ=レベル20
町長田中=レベル3000
ゴーストイーター=レベル10
時間経過ガムン=レベル10
俺は今信じられない光景を見ていた。
一番弱いと思っていた奴。
そいつは町長田中。
彼はレベル3000。
つまりそれだけ強い。
今世界にはスキルは存在していてもジョブは存在してもレベルを見ることが出来ない。
いくら鑑定があろうと、ステータスとジョブとその人となりを見る事しか出来ない。
だからこの世界でレベルを視認出来るのは俺だけ。
「ぐふふふ」
1人で喜びながら。
町長田中を住宅街の守護者として任命しようと決意する。
ガラクタガチャには何かしらの方法で使える可能性がある。
後でじっくりと調べて神の声でも聞こう。
途中から神の声も面倒臭くなったのかいい加減になってしまったのは残念だった。
とりあえず食料系のガチャは食糧庫にぶち込んである。
ガラクタガチャの中に無限倉庫があったのでそれを利用してガラクタガチャをいれているが、この無限倉庫はどこまで入れる事が出来るのだろうか、少しの疑問が湧きあがる俺であった。
【取り合えず、皆やる事が無くて、ジスタ領地を徘徊されては困る。役割を決めよ】
「それもそうなんだけどさ、まずはこの屋上にいる人達で決めようと思うよ」
【それが良いだろう】
俺はこくりと頷き。
アキレウスとヘクトルに眼を止めた。
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