第47話 変えられるか?

【はると、はると、今日時間空けといて!!】


【何、るいさん?大丈夫だけど…】


【涼と会わせる。会ってほしい、お願い🙏】


【解りました。ユキさんのことは?その人とユキさん、会ってもいいの?】


【ユキには私から話す。大丈夫任せて】


大丈夫かな?無理やりじゃない?



…………………涼との話し合い………………



何で俺が緊張しなくちゃいけないんだよ…


※ピンポーン※


きた!!


【すみません、忙しくところ…ユキ!!久しぶり!!】


ちっ、馴れ馴れしい…ユキさんに。


【…お久しぶりです…涼さん】


【急にすまない。急いだほうがいいと思ってね】


【るい、呼んできます…】


何か嫌な感じ…ユキさんに対する態度とか。


【涼!!早かったね。座ってて、コーヒー☕入れる】


【ありがとう、るい】


 呼び捨てかよ…ちっ、るいさんの彼氏だろうけどさ。ユキさんにも、るいさんにも。何だよ、その余裕…ムカつくムカつくムカつく!!!


【はるとくん、この前は脅かしてすまなかった】


【いえ…俺に何の用事ですか?】


【そのアクティビティで行く島に、俺を連れてってくれないかな?】


【急に言われても、そういうのは事前に予約してほしいんですけどね!!】


そんなやり取りを見て、ユキさんは、


【はるとくん、そんな攻撃的な態度は、ちょっと…もう少し普通に話してくれないかな〜】


 ユキさんの元カレだろ。無理だよ。ヤキモチ焼きまくりだよ。


【解りましたけど、俺にも予定が…】


【はるとくん、ほんと申し訳ない。私が勝手に…】


もう、じれったいな〜


【涼さんでしたっけ。端的に話してくれませんか?はっきりいって面倒です】


涼はふーと息を吐いて、


【あの無人島のあの島の中心に…】


俺は言葉を遮って、


【知ってますよ。時空の狭間みたいなものがありますよね。タイムトラブルはもうたくさんです。ろくなことにならない。それと、はるとでいいです】


【じゃ、はると。どうしても行かないとならないんだ。そして、そこではるとに伝えなければならないことも】


るいさんは、


【涼は伝えるの下手だから…でも、はるとお願い。はるとしか出来ないことなの。私も行くから】


うーん…なんだよ。二人しか乗れないぞ。


 ボートでもチャーターしろってことなのか?そんな金無いけどね。


とりあえず、俺は、涼に、


【涼さんでしたよね?ここで話せないんですか?】


【うん。ここでは無理なんだ】


【解りましたよ、もう。じゃすぐ行きますよ。面倒だからとっとと終わらしましょう】


【ありがとう、はると!!そこで全てを話すから】


 るいさんも何でそんな寂しそうな表情してるんだよ。何があるんだよ。この先に。雰囲気悪いぞ。


るいさんの表情が気になる。


【ところで三人乗れませんが、どちらも船舶免許持ってないですよね?バナナボートを引っ張りますか?】


るいさんが、


【私がバナナボートに】


俺は出来ればるいさんを後ろに乗せたいよ。


涼は、


【るい、はるとの後ろに乗ってくれ】


【えー、なんで?】


【いいから、はると、頼む】


そう言うなら、俺も助かる。るいは、


【ユキ、ここ、お願いね】



…………………無人島への航路………………



【涼さん、足つけないように。冷たいから】


【大丈夫!!ありがとう。るいは大丈夫かな?】


 るいさん、表情が冴えない…俺の後ろがそんなに嫌か…それも切ないぞ。


【るいさん、減速するから、バナナボートに移動して】


【何で?】


【操縦しずらい。るいさん、彼氏の手前だから俺にくっつけないでしょ?不安定でさ】


【解った…ごめん】


るいは、バナナボートに移動して、


【きゃ、冷たい!!】


【ほら、しっかりつかまって。はるとの優しさ有り難いね】


【涼、落っこちないでよ!!】


【もちろん、大切な思い出になるね】


こらー!!何いちゃついてんだよ。


何のために無人島に行くのやら…



………………………無人島………………………



【この先ですよ。洞窟…】


【はるとは、何度も洞窟来てるのか?】


【この前入っただけで、時空の狭間見つけて慌ててみさきさんと出てきました】


【みさきさん?】


【血が繫がってない、俺の姉です。姉と知ったばかりのため姉ちゃんと呼べずに、だいたい名前で呼んでます】


【そうか…その女性がるいに匹敵する能力を】


【涼、この前話した人。はるとの姉ってのは私も最近知ったの】


 どうでもいいけどさ、話って?俺になにか話すことは?


【涼さん、なんですか?ここで話って?】


【はると、私が時空の狭間に飛び込むから、これを持っていてほしい。私が飛び込んだあと時空の狭間に異常があったらこれを投げ込んてくれ】


【何ですか?これ?それに時空の狭間に飛び込んて、戻ってくれる可能性少ないですよ。何のために?】


【この先の未来のためだ。この時空の狭間が最後のものだ。これを制御出来れば未来を変えられる】


【未来って、この先何か?】


【この時空の狭間が全てを飲み込んでしまうんだ】


それは…未来が…ないってことか?


るいさんは、


【涼、話が違う!!これを投げ込めばって!】


【るい、すまない。これは俺も持ってるが、実際は中で使わないと効果得られないかも知れないんだ。それに二個しかない。未来で消滅前にるいが、所長が、みんなが託してくれたものなんだ。はるとには俺が失敗したときに効果は未知数だが外から封じてほしい】


るいさんが、パニクって…


【嫌だ!嫌だ!涼、嫌だ!!!!!〜〜〜〜〜】


【落ち着いて、るい】


涼はるいを抱きしめて、


【俺は暗黒の未来を変えないと、未来のるいが…そんなことは何としても防がなければ】


【じゃ、私も行く!!涼から離れない!!!】


【まいったな…ごめん、るい!!】


※バシッ※


涼が、るいを気絶させて…


【はると、すまないがるいを頼む!!】


ムカついた!!なんか、違う!!!怒りMax😡


【あんたさ~るいさんの気持ち解ってないだろ!!心底惚れてんだよ、るいさんは。涼さんに…あー、ほんとめんどくせー、涼はもう戻れないこと解ってんだろ?】


【………解ってるよ…解ってるから…】


【だったら…解るようにるいさんに…】


【時間がないんだ!はると!消滅は明日なんだ!】


なんだって!明日?















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