第2話弟

僕には2歳年下の弟がいる。今は結婚して、二児のパパだ。

僕は弟を泣かす事が、大好きだった。

小学校に入学してきたら、帰り道に殴る蹴るの暴行を加えて泣かせた。

また、そろばん教室にウンコ臭い姿で現れて、ウンコ漏らしただろ?と、イジメた。

それから、成長すると僕の仲間と加わり魚釣りに行ったりしていた。

川の下流から上流に登る時に、弟の姿が見えなくなった。

心配して戻ると、弟はセーターにキツネ針を何本も刺して泣いていた。

僕はハサミで1本1本取り除いた。

その頃から、弟をイジメるのは辞めていた。小学3年生の頃だと思う。

極めつけは、僕は30代は狂っていた。

40代になり、まともに近付いたが、あの頃は統合失調症発症7年目で金銭感覚が麻痺していた。

弟の結婚式の祝儀が包めなかった。

後日、渡したが、あれは弟に悪いと思った。

でも、僕も弟から結婚の祝儀をもらっていない。

どっこいどっこいだ。

あれだけ泣き虫の弟が、父親の遺体の確認をして消防、警察にお礼を言ったり、PTA会長をしたり。

僕より、まともで立派な大人になった。

去年、マイホームを建てた。

来年位は、九州へ遊びに行こうと思っている。

イジメが悪い事と知ったのは小学生の時。

20代会社でイジメられたが、僕は耐えた。自分だってイジメをしていた人間。

だが、僕は7年耐えて病気になった。子供だって、イジメで不登校になったりする。でも、イジメてる奴らは僕が反撃すると、大人しくなる。

昨夜も夢を見た。前の会社でイジメられた夢。

16年経っても忘れられない。

イジメてる側は忘るが、イジメられた方はずっと頭に残る。

これは、天罰だと思っている。

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