俺の担当アイドル、ダンスも歌も完璧だけど愛が重すぎる!?〜毎日家に迎えにくるし、予定も全部知られている件〜

モツゴロウ

第1話 なにかがおかしい朝。



「おはようございます、プロデューサー」


「……おはよう、夕凪さん」


 家のドアを開けると、そこにいるはずのない俺の担当アイドル。

 ……おかしいな。今日は事務所に集合する予定だったはずなのに。


「今日はいつもと違うスーツなんですね」


 ほとんど同じスーツのはずなんだけどなんで分かったのかな?匂いとかかな?


 戸惑う俺を無視して目の前の美少女は続ける。


「昨日の夜は大丈夫でした? T局のディレクターと飲み会だったんですよね? あの人、いつもわたしのことをいやらしい目で見てきて気持ち悪いんです。話も長いし。この間も話しかけてきてすっごく不快でした」


「……俺、昨日の予定教えたっけ?」


「あなたのことなら大体分かります。昨日も夜遅かったでしょう? お疲れさま。わたしのためとはいえ嫌いな人との飲み会は大変ですよね。わたし、もっと頑張ってプロデューサーがあんなヤツに頭を下げなくてもいいくらいになりますから。プロデューサーと一緒ならわたし、頑張れます」


「お、おう……ありがとう……?」


「お礼なんて言わなくて良いんです。プロデューサーとわたしは一心同体なんですから」


「……」


 彼女の言うことがうまく理解できない。だって俺と彼女は――


 

「――ね。プロデューサー? わたしたち、ずっと一緒ですよね?」



 少し前に会ったばかりのはずなのに――。



──

ヤンデレアイドル爆誕!

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