第4話

次の日学校に行くと、校門前がすごいことになっていた。主に女子陣で。何かあったのか?ケンティが登校する時は変装してくるからこんなに人が集まることはないんだが。だがキャアーキャー行ってるだけあってイケメンの有名人かいるのは確実だろう。


俺は裏門から入ることにした。あそこなら人はそんなにいないはずだからな。スマイルに入ることになったし、ケンティーに挨拶した方がいいか?俺は靴にはきかえてると、日和に会った。朝から会えるとはなんて幸運だろう。とりあえず挨拶するか。


「おはよう日和」


すると日和はこっちを向いてにっこりと微笑んだ。天使かよ。


「おはよう竹川くん」


「それにしても朝からあんなに女子が集まるなんてどんなイケメンが来たんだろうな」


「あれ知らないの。セクシーが番組の企画でケンティーの学校での生活を体験してみようということで来たんだよ」


「ああ、だからあんなにキャアーキャァー言っていたのか」


今をときめくグループが来ればああなるか。何人感動して気絶してそうだが。うちの学校が選ばれたのもケンティーが通ってるからだろう。ある程度の有名人に対する耐性がついてるからな。他の学校だったらパニックになっているだろう。


「そうだね。ああ、美しい少年達来ないかなぁー」


ここで俺が加入することをいうべきか。いや、突然の方が驚くからな。デビューしてからにするか。加入するといきなり言われても、信用されない可能性もあるし。それだけグループに入るのは難易度が高いのだ。普通は小学生くらいか中学生くらいに入るのが普通だからな。俺は特殊なケースなのだ。


「いづれ来ると思うぞ」


だって美しい少年に加入する俺が通っているのだから。今回のセクシーブームが来たのだってケンティーが通っているからだろう。それにしても朝から感動しすぎてキャーキャーうるさいな。


「そうかなー。そしたら好きな料理とか聞きたいなー」


「確か、日和は料理にはまってるんだっけ」


「そうだよー。それで好きな料理を知って、それを美しい少年のメンバー達に振る舞いたいんだー」


なにそれ羨ましおと思ったが、俺はそのメンバーに入れるから食べれるな。はっはっはっ世の男共よ羨ましいか!これがイケメン特権だ。まさにこれが世の中イケメンが男の敵になる理由でもある。美少女にも言えるがな。それを考えてもありふれる以上の特権である。


「そうか、それは楽しみだ」


「?なんで竹川くんが楽しみなの?」


やべ-思わず思ってることが出ちゃったよ。どう誤魔化すか。ここで加入することがバレたらサプライズにならない。


「あーあれだ料理の見た目を楽しむことができるからだよ。食べてもらうってことは学校で渡すってことだろ?それなら美味しそうな料理でご飯を食べれるしな。もしかしたら余った分をもらえるかもしれないし。それにて料理の見た目だけでもおかずにできるしな」


完璧な誤魔化し方だ。これならバレないだろう。アイドル並みの可愛さを誇る日和の手料理は見た目だけでもいけるっていうのは嘘じゃない。


「そんなに得意じゃないよ」


そう言って美少女スマイルを向けてきた。可愛いな。日和が料理ができることを俺は知っている。なぜなら弁当見たことがあるからだ。まぁ味は食べたことないから分からないが、おそらく見た目からしてめちゃくちゃ美味しいことは予想できる。


「まぁそれは美しい少年達が判断することだからな。教室に着いたな」


俺はここで日和と別れて自分の椅子に座った。イケメンなお陰もあって目に見えて攻撃してくるやつはいない。陰口くらいなら言われるがな。中学の時はなんてお前みたいな奴が花梨と一緒にいるんだと暴力を振るわれた。まぁ花梨に見つかって、花梨がぶちギレてそいつら全員病院送りしたが、花梨が古武道習っていたから強いのは知っていたが、複数の男を相手にぼこぼこにできるとはおも分かったからビックリした。それと同時に花梨は起こらせちゃダメだなと思った。それから暴力はやみ花梨は戦姫と呼ばれていたな。それから俺も守られてるだけじゃダメだと思い古武道習い始めて、イケメンになるためのトレーニングや髪型を研究した。それのお陰でダイエットに成功し、筋肉がついて、髪型が顔を隠す髪型からさっぱりする髪型に変わり、顔立ちがはっきり分かるようになってモテ始めたんだよな。まぁ中身は変わってないから残念イケメンという称号をいただいたが。


俺は先生が入ってくるのを待っていると、一人の女子が話しかけてきた。どこかのお嬢様を思わせる気品さを漂わせて、目は切れ長が綺麗系で、鼻はスッとして高く長い黒髪を持つ美少女だ。


「どうした?近衛」


「長考していたようなので気になったのですわ」


「ちょっと過去を振り返っていたんだよ。ここまでたどり着くのに色々合ったなと」


「そうですわね。ナンパされてる私を白馬の王子の如く助けてましたし」


その瞬間を思い出して一人ほほに手を当てくねくねとしている。照れると近衛はこんな感じになる。そうなったら当分こうなのでほっておいて、俺は先生が入ってくるのを待った。










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