第22話


予想外だ....


「逃げても無駄だ...もうすでにこの部屋は密封している」

「俺がスパイだと知った組織が命を狙わない訳がない...まぁでもまさかお前が狙いに来るとはな...ユーゲント」

「予想外か?」

「どうだろうな..お前にとっても俺は“毒”だろ」

「カンタレラ...ボリジア家の末代か?」

「ご名答」


ボリジア家はとうの昔に一族もろとも滅んだと

一般的に公開されて居るが

この情報

何処かの秘密結社が隠蔽として使った情報だ

実際には滅亡していないがな


「ボリジア家の最大の武器でもあるか...確かに組織にとっては“毒”だったな」

「ユーゲント...早く俺を殺してみろ..出来るか?出来ないよなぁ袖に隠しているボトルに俺の生血を入れないとなぁ」

「そこまでわかったのか...」


健吾楼に銃を突きつけられ

その隣にあるベッドで寝ているカンタレラ

僕が何もしない訳ないだろ...くくく


「何故笑っていられる」

「わからないのか」

「何ぃ!?」

「右肩の仕返しだ」


右足に履いて居る靴にある程度の衝撃を3回与えた

靴の中に仕込めれて居る接続型スイッチを起動させた


「なっ何をした」

「もう直ぐわかるさ」


左手でワイヤーフックを隠しながら持った


「ずぅぅぅううーーーッ」

「この音はテルミット反応!?まずい白木さん!」

「たかだ高音を引き起こす科学反応だろ...それがどうした」

「違いますっ...この病院には火災検知器があr」


物凄く大きい水蒸気爆破を起こした

爆破により下の回の部屋まで大きな穴が空き

漏れた水がそのまま地下にあったブレーカーに当たり停電した

爆破と共にワイヤーフックで天井に張り付いていた為

衝撃で目が痛んだものの大した被害を受けなかった


今入院して居るのはカンタレラと

複雑骨折を負っている人が何人か居るだけだ..

停電起こしても...死者は出ないようにして居る


右手で小型麻酔銃とサムライエッジ(銃)を持った

小型麻酔銃を煙が集って居る中

小型麻酔銃を健吾楼の首元に打ち込んだ


「バァァアン」

「ガハァッ」


停電により暗闇ができた隙に

落ちたカンタレラの頭に鉛玉を打ち込んだ


この病院の隣に警察署がある...早く退散しないとな


カンタレラの元へ向かい左手の袖に隠した針付きのボトルをカンタレラの腕に刺した

血液がどんどんボトルに溜まって来た


このままだと20秒ぐらいで溜まるな...

なんで此奴の血液を組織が欲して居るんだ?

ちょっと...気になるな

僕は

ポケットの中に入って居る

小型採取機でカンタレラの脳からたらたら流れて居る血液を採取した


小型麻酔銃の継続期間は2分しかない

健吾楼が起き上がるまえに早く退散しないとな


採取した血液を袋の中に入れポケットにしまった

毒があるかもしれない為

組織が作った特別性の袋に入れた


血液がボトル満タンになったのと同時に

ボトルを回収した

少し重かった


ボトルに触れた瞬間...針が取れて漏れなくなった

組織の技術も凄いなぁ...便利でいいな


健吾楼が起きていないか確認するのと同時に

ワイヤーフックで素早く換気口の中に隠れた


通気口からこのまま直接外に出れる

組織で習った蹴りながら進む方法を使って

通気口を早く進むことが出来た

通気口から出たら

防犯カメラに気をつけながら

近くの駐車場に停めている黒のポルシェ930ターボ(車)の元へ向かわなければならない..2分以内に


「はぁ...はぁ」


いつもよりも多く荷物を持って居るのと

夜桜(探偵)と邦隆の指導のせいで体力が少なくなって来た...通気口の中だから空気が少ないのもあるが...


テルミット反応と水蒸気爆発を利用したから

爆発物の復元はできないだろう...



「なっ」


空いて居るはずの通気口の蓋が固く閉めらてい


まずいな..

通気口で爆破を起こしたら位置がバレるし

もう警察もたどり着いて居るだろう

健吾楼も起き上がるし...


健吾楼を下手に殺めたりしたら

FBIの連中らに正体がバレるからな

同じクラスの担任がこんな短時間に殺される

しかも同じ人に...怪しまれないわけがない


下手な行動もでき無くなってしまったな


外から開けるものだから

中から開ける事は不可能だ

力ずくでやろうにも

この体制も相まって力が出ないだろう

テルミット反応で溶かしても...冷ますのに時間がかかるから無理だ

2分以内に着かないと

車の規制とか出るからな


どうすれば


サムライエッジ(銃)の弾を改造して何と頑張るか...

テルミット反応で使った酸化銀を弾の中につめて

蓋に向かって撃ち込んだ


金属が解けたのと同時に

僕はものすごいスピードで飛び出た

ワイヤーフックを使って安全に降りた


周りを軽く確認した

防犯カメラの位置と周りにいる人の存在を確認した...

人はいないか..


規制がかかる前に早く向かわないとな...

防犯カメラに気を付けながら本気で走った

ワイヤーフックもうまく利用してなんとか駐車場に2分以内についた

黒のポルシェ930ターボに乗り

病院の敷地内から出た


このボトルって何処にもっていけばいいんだっ!

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