第13話

偽のIDカードを左手で持ち

サムライエッジ(銃)を右手で持ち

顔にマスクをはめた


東京国際アリーナ会場にの中に設備されている駐車場で僕は待機していた

今回のミッションの責任者は僕になって居る

その為

僕が指示を出すことになっている


東京国際アリーナ会場は静まり返っていた

客や利用者は誰も居ない


居るのはCIAの輩と国際アリーナ会場の運営側だけだ...


そろそろだな


「こちらユーゲント応答せよ」


ネクタイ裏に隠したミリサイズのマイクに小声で話しかけた


「こちら情報部911...やる事はやった」

「そうか...助かった..アル・シャームと繋いでくれ」

「了解」

「こちらアル・シャーム...位置につきました」

「シナリオ通りに進めてくれ」

「了解」

「後40秒で始める...情報部930..カウントダウンを頼む」

「こちら情報部930..了解...33.32.31.3029.28」


各自出口に配置したと思うから

CIAは簡単に外へ逃げられない

出口には念の為...爆弾を設置した


組織が作ったスマートウォッチにあらかじめにダンロードした地下の全体マップを軽く見つめた


「25.24.23.22.21.20.19.18.17.16.15」


辺りに誰か居ないか軽く確認した


ユーゲントについてのデータを盗み

組織に関係するデータは削除

敵拠点を制圧し

長官を始末する


僕はユーゲントについてのデータを盗むのと

長官を始末するのが主なミッションだ


後輩達には敵拠点の制圧を任せた


失敗しないといいが...

失敗したら

最悪の場合...組織自体が終わる


それだけは回避したい


物凄い緊張により

僕は冷や汗をかいた


「10.9.8.7.6.5」


....

緊張するな

緊張は命取りになる

はぁ..吐きそう


「3.2.1.始めっ」

「アル・シャーム!行くぞっ」

「はい」


音の出ない走りかたで

地下に続く排気口まで走った


「バァァアン」

「ガハアッ」


排気口の近くに立っていた

CIAの諜報員の頭に鉛玉を打ち込んだ


これは戦争だ....悪く思うな


排気口の鉄格子を力でこじ開け

組織から教わった潜り方でそのまま地下へと降った

急な斜面だったが

壁に手を当てながら難なく降りた


一分半くらい降りたところに出口を見つけた

天井にある排気口の為

出口をこじ開け

そこから5mジャンプした


少し足が痺れたが

気にする暇はない


「なっ誰だ!まさか」

「拠点にしr」

「嘘だr」

「バァァアン×3回」


地面に降りた瞬間近くにいた3名の諜報員が出迎えてきた

諜報員が通信で知らせる前に

瞬時に鉛玉を頭に撃ち込んだ

組織が作ったサムライエッジ(銃)は10発ずつ撃てる

ポケットにしまっている玉の数は50発分


60人はこの銃で殺れる


撃った相手の顔を見ず

そのまま

敵拠点繋がる廊下にて防犯カメラを壊しながら音の出ない走り方で走った


地図を見た限り

ここから約80m先に敵拠点がある


途中途中に壁沿いにある扉に爆弾を設置した

まぁまぁな爆発を誇る組織の代物だ...


はちあった諜報員は瞬時に始末した

頭に鉛玉を撃ち込む

生死の確認などはせずスピードを落とさず走った


気が付いてから撃つのにだいたい0.087秒くらい

かかる


鉛玉は必ず頭に撃たないといけない

組織のルールだ


1発で殺せるからな

だいたい17人くらいは撃ち殺した


なんなく敵拠点に繋がる扉まで着いた

偽のIDカードを使い

扉を開けた


「だっ誰だーーーッッ」


開けたと同時に中にいた諜報員が気付き僕に拳銃を向けた


そろそろか..


左手隠し持っていた起爆スイッチを押した

背後から爆風と爆音は鳴り響き

それに気を取られた諜報員を

諜報員に変装していた後輩達が一斉に撃ち殺した


何人かの諜報員が爆発と共に僕の胸ら辺に発砲したが

防弾チョキにより防がれた


20人くらい居た諜報員が

僅か4秒で全滅した


敵拠点の中にある

CIAサーバーに偽のIDで接続し

僕に関しての情報を盗んだ

コピーなどは全て消した


この作業を約3分で終わらせ

諜報員の死体の顔を軽く確認した


長官は居ないな...やはり


スマートウォッチで長官に取り付けたナノミリGPSで長官の位置を特定した


「嘘..だろ」


思わず口にしてしまった


組織が手配した僕の生活アパートにナノミGPSが示していた


幸い

武器などは組織に預けて居るからアパートには置いていなく


組織の内部情報に関してはアパートから出たと同時に自動的に消されるから大丈夫だ...


まさか...長官がアパートに..罠か?

早く行かなくては...これもミッションだ


「(アル・シャーム..長官を始末しにいく..ここの指揮は任せた)」

「(了解)」


蹴るように走って

拠点から出た


この地下にいる諜報員は全員始末したため

途中...蜂会うことなく

入る時に使った駐車場へと繋がっている通気口へ向かった

ワイヤーフックをうまく使い

通気口を比較的に早く潜り抜け

駐車場に着いた


あらかじめ隠して駐車していた

黒いポルシェ930ターボに乗った


少し頑丈にできて居る為

多少当たってもブローしない

多分..てか...なんで前はブローしたんだ?


駐車場から時速200km前後のスピードを出して

外に突き出た幸いもう夜遅いため

あまり車は通って居なかった


アパートまで約10分くらいかけて930ターボ(車)を走らせた

信号無視などは...まぁ...した

警察にバレないといいが...


アパートの近くにある人通りの少ない道に車をとめた

車から飛び出てそのままワイヤーフックを使って自分の部屋まで上がった


その間わずか3秒


アパート専用駐車場に

長官のマツダ RXー7(車)が置いてあった


やはり此処に居たか...


RXー7の隣に見たことのない

GReddy RX(車)がとめてあった...

一体誰の?


玄関の扉を蹴るように開けた


「やぁユーゲント..またの名は..高橋 隼士君...そして我が」

「長官...お前とは話したくない」


長官は

僕がいつも使っている椅子に座ってくつろいでいた


長官の頭にサムライエッジ(銃)を向けた


「実の父だぞ...撃てるか?」

「....うるさい....違うーーーッッお前は父さんじゃない...父さんは...父さんは」


拳銃を強く握りしめた


僕はドイツで生まれ

生後約半年でロシアとの戦争により家族がバラバラになった

母さんは自分の身を滅ぼしてまで

国境を渡り

ロシア内部にある組織ローテ・カクレに入れさせてくれた

ローテ・カクレと母さんは深く関わっており


その為..戦争中だが組織が僕を匿ってくれた


しかし

母さんは...僕を預けてから

FBIに射殺された

組織で育った分と母さんへの恩返しとして

組織のミッションをこなしていた訳だ...


僕にとっての父は組織の上司であり


実の父はCIAの長官と言う地位があるのに

母を見殺しにした...父だ...


そう思うと

顔を見るだけで自然と怒りが湧いてきた


「落ち着け息子よ」

「黙れーーーッッお前は...どうして母さんを..」

「知りたいか?」

「あぁ...どうして..母さんを..」

「まだお前には知る権利が無い」

「言えっ..さも無いと」

「なんだ撃ってみろよ」

「撃ってやるよ」

「そろそろだな...客が来るぞ」


玄関の扉が開いた音が聞こえた

僕は背後を振り向いた


「ユーゲント!?何故この場所に!」

「フォームが言った通りじゃ無いか..ユーゲントよ情報チップを返してくれたまえ」


本田 健吾楼

本田財閥の第二継承者!?

前に盗んだ情報チップの持ち主!?

何故ここに


しかも夜桜(探偵)まで

まずいーーーッ高橋だとバレたか!?


「ユーゲント..今日こそ終わりだ!」

「さぁ返して貰おうか」


夜桜(探偵)と健吾楼に拳銃を突きつけられた


まずいーーーッ


「あまり“この部屋”を汚したく無いけど」

「さて..息子よ私と来て貰おうか..たk」

「バァァアン」


高橋と言おうとした長官の頭に

思い切ってサムライエッジ(銃)で鉛玉を撃ち込んだ


反射で...勝手に...


それと同時に健吾楼が拳銃を僕の右肩に撃ち込んだ


ちょうど防弾を取り付けていない所に当たった

くっ

鉛玉を撃ち込まれたか...


「嘘..先生!?」

「フォーム!おいっしっかりしろ」


健吾楼は長官のところへ向かった


「ユーゲント..貴方は..貴方は...愚か者です」

「ふっ好きに言えっ...」


この場から逃げないと...

右手が使えない...


僕はワイヤーフックを使って外にある電柱に引っ掛けた


「逃げらせるもんかっ」


夜桜(探偵)の拳が僕も顔に目掛けた

拳の力によりマスクが割れた

夜桜(探偵)に顔を見せないように

下におり

黒いポルシェ930ターボに乗った


何発か夜桜(探偵)拳銃を発砲したが

どれも当たらなかった


左手をうまく使い組織の日本支部の第三拠点へ向かった


途中警察が追いかけてきたが車の内部に置いてあった武器などを使いうまく撃退した


あのGReddy RX(車)は本田 健吾楼の車か...

物凄い圧力のある車だったな...

勝てる気がしないな(速さで)


運転しながら撃たれた時の応急処置を行なった


第三拠点につき

ドイツに居る上司に

長官の始末と拠点の制圧

僕に関する情報を盗むことが成功したと伝えた

“よくやった...医者を使え”と返事が来た

第三拠点にいる闇医者に手術などをして

鉛玉を抜いてもらった


幸い骨には当たっておらず

1週間くらい安静にしとけばいいと伝えられた


後輩とも連絡し

長官を始末できたと伝え

後輩からは

“組織の情報は全て削除したこの拠点が再起動しないようにサーバーとの接続を遮断した“

と伝えられた

”生きていてよかった“と伝えられた

この言葉により

飲み込んでいた感情が爆発し

何人も殺した右手に漏れた涙が当たった





__________________

一章が完結しました

ありがとうございます




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