第8話


僕は組織が手配したボロアパート中にて

勉強机に弁償証明書を見ながら

頭を抱えている


組織から借りている

黒のポルシェ930ターボのエンジンの損傷..フロントガラスに傷が出来てしまった..他にも色々を

直すよりも

車を1から作る方が安く済む


そのため

チューニングや武器の仕込みを考えたりしたら

最低でも1億ドルは掛かるらしい...

これで安く済むのか...

何処かの核開発かな?

はぁ

日本円にて

100億円

そのうちの1%を僕は負担する事になった

1億かぁ


1億ーーーッ!?!?

ふぁー

車だよね車だよね

何だよ...それ

おかしいだろ


あぁあああ


「だぁあああああ」

「うるさいーーーッ」

「ごめんなさい」


やべっ近所迷惑になる


くぅーーーーッ

あぁあ

車一台100億円...

えぇえ

狂ってる...


どうやって出すんだよ...


壁に掛けた時計を見つめた

なっ

8時!?

まずい

遅刻だ!くっ

タクシーを使うか...

いやダメだ...

金が無い


口座の金が消えた

今日の弁当は抜きだ


そんな事はどうでも良い(どうでも良く無い)

東京開院高校は年に4回遅刻したら“除籍”

それだけは回避しないと

命が消える


まずい

とりあえず先生に...ダメだっ8時以降の遅刻連絡は認められないんだった


残り15分

此処から約15km離れている

1分1km以上の速さで走らなければいけない


くっ

行かなくては


瞬時にパジャマを脱ぎ捨て

制服に着替えた

その間僅か10秒

玄関から出て

自動ロックで玄関の鍵を閉め


3階からそのまま地上へ飛び降り

革靴で最高時速10kmだした

人間は死ぬと覚悟した時には...物凄い力を発揮する...これは

あながち間違いでは無い


死を覚悟した瞬間は何度か経験した

まぁ慣れないものだ


アメリカで探偵にバレて

組織の情報の一部がFBIに渡った時も

イギリスでCIAに拷問された時も


組織の車を壊した時も


まぁ

慣れないものだ...人間は


くっ休む暇はない

教室に入らないといけない


学校から教室まで最低でも5分弱掛かる

最短ルートで向かってもな


赤信号ーーーッ!?


しょうがない

あまり使いたくないが..バレたら困るし


ワイヤーフックを内ポケットから取り出し

電柱に引っかけて

そのまま信号を渡った


周りにいた人は何が起きてたか気付いてなかった

防犯カメラの好きをついて

サムライエッジ(銃)で撃ち壊したし...

多分大丈夫だろう


だいたい10分くらい経過しただろう

学校の校門が見えた

先生が居るため

走る勢いを減らした


「おっ...おはよ..ございます」

「早く行けよぉ..遅刻はダメだからな」

「すっすみません」


最短ルールで

第二校舎へと向かった


途中

大きな桜の木を見かけた

嫌な思い出がフラッシュバックした


夜桜...昨日ぶりに会うのか...バレなきゃ良いけど


トラウマなんていくらでもある

そんなのに構っていたらミッションなんて出来るわけがない

無視だ無視


組織には体だけでは無く

心も訓練されていた


目の前で自分で育てた動物を自分の手で惨殺したり


ホラー映画を1日中視聴したり

誰も居なく何もない空間で1週間過ごしたり

死刑囚の死刑を協力したり


まぁそこら辺の人よりかはメンタルが強いと思う

そうじゃなきゃ

やっていけないからな....


そんな事を思い浮かべながら歩いたら

第二校舎に着いた

すぐさま革靴を校内履に履き替え


指紋式ロッカーをロックし

2階まで飛ぶように登った

3階へ上がろうとしたが

途中に


「よぉ昨日ぶりだなw隼士」

「あっ...邦隆...」

「やべっ!あと1分だぞ」

「そっそうだな...」

「俺は先に行くぜ」

「おっおう」


あと1分!?


やばい


全速力で階段を登って


1階上がるのに約1秒

そんな所だ


「えっ...隼士!?」


途中

邦隆がドン引きしていたが

まぁ気にしたら負けだ


あと30秒


スマートウォッチを見ながら走った


「ーーーッ」


地面に散らばっていた紙により

僕は転んだ

頭から転んだため

起き上がるのに時間がかかり


「キィーコーンカーコーン」


そのままチャイムが鳴った


終わった

車壊して1億の弁償だし

遅刻だし

泣き面に蜂だよぉ

最悪な日だ

組織になんて言えば...

小指の1本や2本は覚悟しないとな


「遅れてすみません」

「遅れて..すいませんじゃ済まないぞ..社会では」

「すみません...」

「早く席につけ」


あれっ許された

やったぁ...指が救われたぁ


「親にはこちらから報告するからな」

「えっあっ」


周りがくすくすと笑い始めた

終わった

神よ..恨むぞ

うぅ..不意打ちは卑怯だーーーッ


組織になんて言い訳すれば良いんだぁ


僕は皆んなから笑われながら

席に着いた


先生は後輩ではなく

如何にも手厳しそうな男性だ

年も40は超えている...しかも相当強いぞ


なっ

何処かで見たことある顔だなーと思ってたら

此奴ーーーッ

CIAブラックリストに居た!

CIA総合長官 フォーム長官じゃ無いか!

まさか..あの録音マイクも此奴の仕業か..

バレたのか身元が..いや..他の生徒のロッカーにもつけていた可能性がある..しかしそれでも


そうしたら..あの時の行動によって正体がバレたか..やらかしたな..録音マイクに伝えるんじゃ無かった


捕まるのも時間の問題だな

でも直ぐに捕まえに来ていないから

もしかして行動を観察などをして

組織に触れる様にして居る可能性もある


まぁ住所はバレただろう

まぁ家を出た瞬間

重要なデータは組織に送って

中にあるものは全て初期化しといたから大丈夫だ


武器のほとんどを組織に送ったし

残った武器は制服の中にしまっている

引っ越しもするか...


この学校にフォームだけ潜伏している確率は低い...他の仲間(CIA)も居るのでは...


やるじゃ無いか..CIA..面白い


なら仕掛けるか..今夜

組織と後輩“たち”連れて


戦争だ

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