第9話



今日から1週間

授業などはせず

自己紹介や学校の校舎などの位置を覚えたり

部活そ決めたりする事になる


帰宅部一択だけだ


先生にスマホを預けながら僕は考えた

1億円どうしよう...

えぇ

バイトじゃ無理だし

やっぱり盗むしか...


自分の席につき頭を抱えて考え込んだ


「どうしたんですか...隼士さん」


夜桜が小声で話しかけてきた

まさか

昨日の事(ミッション)と桜に木の事について...

まずい


「あっいや..バイトをどうするか考えていて..」

「バイトですかぁ...なら放課後にいいバイト教えるので一緒に帰りましょう!」

「あっえっあっあありがとうございます」

「昨日のお礼です」

「えっはい」


気付かれてない!

ふぅ


なんか不安が安心に変わった


てか一緒に帰らないと行けないのか...


安心が不安に戻った



休み時間になったが

1人で黙々と隅に座って本を読んだ


あんまり人と関わっても意味がない

不利なだけだ


あぁ腹減った

今日のミッション前に後輩から何か貰おう..

乞食はあまり気に食わないが

まぁ

腹が減ったら戦ができぬ

今日はCIAに戦争を吹っ掛けるか

まぁ返り討ちにされない様に

ちゃんと計画と計算を練るか

早めに潰さないと

こっちの情報などが潰れる


まぁ今はゆっくり小説でも読みますか


へぇ

日本の小説は面白いなぁ

主人公がスパイで

恋人が警察

妹が天才科学者ねぇ


なんか凄い設定だなぁ

へぇ

主人公は最後に味方を裏切って死ぬんだなぁ

ストーリーやキャラもいいし

この本が売れるのも納得だな


「えっその本..」


緑髪のメガネを掛けた少女が

僕の席に近づいてく来た


「あっ..えーと...君は...」

「遠藤 翠です...」

「翠..さん...どっどうしましたか?」

「その本..面白いですよね!」


なんだ

友達...造りか


相手から話しかけて来たのは

何年ぶりだろう?


まぁ

ここはテンプレートに


「ですよね..特に最後の..主人公が仲間を裏切って恋人を選ぶなんて..とんでもない人ですよね」

「えっ.......そうですか...主人公を悪く言わないでください...貴方とは縁が無かったって事で」


えぇ

どうして

難しいなぁ


ん?遠藤 翠...

どこかで..


読んでいる本の表紙を軽く眺めた

作者さん!?!?

えっあっあぁ

あぁああああ..やらかしたぁ

終わったぁ


絶望と共にチャイムが鳴り響いた

夜桜(探偵)に質問攻めしていた

大勢の人が自分の席に戻った


それと同時に

後輩(先生)が教室の中に入った


「えっ担任の先生は...」

「急用が出来たみたいです」


生徒の大半が

後輩が来た瞬間

ガッツポーズなどをして喜んでいた

人気だなぁ...


「最初の授業は..主席番号順に教卓の前に立って一人一人自己紹介をお願いします」


あっ死んだ

どうしよう

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