四の神話 鈍感
?「集団で女の子をいじめるなんて感心しないね…アザゼル…」
アザゼル「な、ハ…ハデス!?どうしてここに…!?」
ハデス「ケルベロスが教えてくれたんだ…サヤに誰かが喧嘩売りにくるってね。」
サヤ「ハ…ハデス?なんで…」
ハデス「君が喧嘩売られてるなんて知って来ないわけないだろ?僕は君を好いているんだから。」
サヤ「…っ嘘つかなくていいよ…痛っ…」
ハデス「痛い…?おい…アザゼル…サヤに何をした?」
アザゼル「はっ!喧嘩なんだから蹴りの一発ぐらいいれるだろうがよ!文句あんのかぁ?」
ハデス「サヤを襲うどころか顔を傷つけた…と…?…わかった。君は犬に追いかけられると思うけど、頑張って逃げてね。」
そういうと、ハデスは何か召喚した。
ハデス「冥界随一の暴れん坊だ。ケルベロス、行っておいで…あいつを噛み殺せ…」
静かな怒りを見せるハデスにアザゼルは怯み…
アザゼル「ケルベロス…やばい、お前ら逃げるぞ!!」
取り巻き「はい、兄貴!」
そして、アザゼルたちはケルベロスに追われて逃げていった。
サヤ「すまんハデス…迷惑かけたな…」
ハデス「顔を見せてごらん…かわいそうに…痛かっただろう…?」
サヤ「喧嘩買ったんだから俺に責任がある…!そこは履き違えるなよ?」
ハデス「でも…」
するとハデスはサヤを固く抱きしめ、
ハデス「君が傷つくのは見ていられないよ…無事でよかった…」
サヤ「ちょっ…ハデ…ス…強い強い!」
ハデス「あ…ごめんね。君が傷つけたられたと思うと…」
あからさまに愛を示すハデスだが、サヤは気づかない。
サヤ「ん…鼻血止まった…ありがとなハデス。俺なんかを助けに来てくれて…でも気を付けろよ、あいつらは執念の塊みてぇなもんだ。それじゃ…」
ハデス「……うん、またね。サヤも気を付けて…」
そして二人は帰路についた…
サヤが家に帰ると…
ポセイドン「サヤ!?その顔どうしたの!また喧嘩したの!?」
サヤ「売られた喧嘩は買う。ヤンキーの性だ。その…ハデスが来てくれたがな…」
ポセイドン「あらあら?なにかあったの?教えてちょうだい。」
サヤ「喧嘩してたときにハデスがくれたリングを落としちゃったの…それを拾ったら蹴りくらっちゃって…そしたらハデスが来て、助けてくれた…」
ポセイドン「あら、あいつも隅に置けないやつね!他にもなんかあったでしょ顔真っ赤だもの!」
サヤ「その…喧嘩相手を追っ払ってくれたあと…抱きしめられ…て…ふ…ふぇぇぇぇえぇ…」
サヤは泣き出してしまった。嬉しくて、でもちょっと謝りたくて…そんなサヤをポセイドンが抱きしめ、
ポセイドン「ハデスほど安心感なくても落ち着くでしょ?ほらほら…」
サヤ「母さんありがどう…」
ポセイドン「いいのよ!さ、ご飯作ったけど食べる?」
サヤ「だべるぅ…」
二人はご飯を食べ始めた…
一方…ハデスはというと…
ハデス「よくやったねケルベロス…ご褒美をあげなきゃだね。それで…アザゼル…君についてだが…」
アザゼル「なんで俺たちがこんな目…に…」
ハデスは静かに怒りながら、
ハデス「僕の愛し人を傷つけたからさ。ねぇ…またサヤに手だしたら冥界の牢獄に閉じ込めようか?ふふ…」
笑いながらハデスは言う。
アザゼル「あ、あそこだけはやめてくれ!冥界の牢獄を知ってるだろ!?一生出れずに苦しみ続ける場所だって…」
ハデス「ああ知っているとも。僕は冥界の王だからね。それじゃ、肝に命じといてね…アザゼルくん…」
そういうとアザゼルを冥界から放り出し、帰した。
アザゼル「…くそ!!とはいえあいつには逆らえん…冥界の…王には…」
拳を握りながらアザゼルは自分の家へと向かった…
ハデス「あいつはマークしておかないとだね…それより…抱きしめたのに気づいてくれないだなんて…彼女には敵わないな…次はどうしようか…」
人知れずサヤへの求愛方法を考えるハデスであった。
一方、サヤはまだ泣いていた。
サヤ「うぅ…ハデス…好き…なんで抱きしめてくれたんだろう…?まるで恋人みたいに…駄目駄目…無理なこと考えない!寝よう…」
より一層ハデスへの想いが強くなったサヤは眠りについた…
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