三の神話 どうしてここに

サヤ「俺は準備できたぞ!二人は?」



ヘラクレス・アフロディーテ「オッケー!!」



サヤ「それじゃあ幕開けといこうじゃねぇか野郎共ぉ!」



「ウオォオオオオォォォォ!!」



会場から熱烈なコールが入る。



三人はそれに奮い立たされ、より興奮状態になる。



「では最初の一曲やってく…ぜ…」



サヤの言葉が途切れた。なぜか?それは…



ハデス「ロッティ頑張って!」



そう。ハデスがいたのだ。なぜここに?どうして自分の名前を?頭の中が真っ白になる。



アフロディーテ「ちょっとロット!しっかりして!ごめんねファンのみんなー!この会場に好きな人でもいたみたい!」



会場にどっと笑いが溢れる。アフロディーテがなんとか場をしのいでくれたのでサヤも続いて…



ロット「俺が恋してる暇あると思うか?そんな時間あったらライブしてるっつーの!だろ?ファンのみんなぁ!」



ファン「イエェェエェエイ!!」



その後は動揺することなくライブを終えられた。舞台裏にて…



アフロディーテ「ねぇサヤ、本当に好きな人でもいた?教えなさいよぅ!」



サヤ「なっディーテ!やめろ!」



ヘラクレス「お?これら当たりっぽいなぁ!お前にも春が来たか!」



サヤ「…当たりだよ。でも女にモテるやつだ…叶わないよ…」



そういい、しょんぼりしながらサヤは帰路につこうとした…が…



ハデス「あれ?サヤ…なんでここにいるの?」



ハデスがライブ会場の出口にいて、声をかけられてしまった。



サヤ「え…えーと…俺もバッドゴッドのファンなんだよ…誰にも言うなよ!」



ハデス「本当!?誰推し?僕はロッティ!すごくかっこいいよね!」



自分の名前を出されてサヤは困惑し、それと同時に嬉しさも込み上げてくる。



サヤ「お…俺もロッティかな…あのスタイルには憧れる…よな。」



ハデス「そうそう…あのスタイルがすごい好きなの…!サヤみたいでボソッ」



サヤ「ん?なんかいったか?」



ハデス「なんでもないよ。それじゃ気をつけてね。暗いから…」



サヤ「世話焼くのもほどほどにしろって言ったろ?お前も気を付けろよな…」



そういうとハデスはにっこりと笑い、



ハデス「今日は優しいんだね…どっちが本当の君なのかな…?」



と言って帰っていった。もうこの時点でサヤは頭がパンクして、胸は高鳴り、顔はスイカの中のように赤くなっていた。



その状態でなんとか帰路につくと…



?「おい、サヤ?この前の決着つけようじゃねぇか…」



誰かが話しかけてきた。



サヤ「…アザゼルか…面倒な奴だなてめぇは…決着はついただろ?俺の勝ちだ。」



アザゼル「とぼけんのもいい加減にしろよ?引き分けだった。そうだよなお前ら…」



取り巻き「そうっすね兄貴…あれはアザゼル兄貴優勢の引き分けだったな?」



アザゼルは取り巻きをつれて喧嘩を売りにきたようだ。



サヤ「はっ…喧嘩してぇなら最初からそう言えっての…誰から来るか?」



アザゼル「いや、全員で行かせてもらうぜ?」



そう言うと、全員で一斉に襲いかかってきた。



サヤ「集団でボコりにくるたぁヤンキーの片隅にもおけねぇやつらだな…」



そしてまず最初にきたやつを腹パン。



取り巻き「ぐほぁっ」



サヤ「まず一人…」



アザゼル「怯むな!全員なら勝てるんだよ!」



次にきたやつを頭突き。



サヤ「俺は石頭だからな。相当な衝撃だろうなぁ?」



取り巻きの一人はふらふらと倒れこんでしまった。



だが、まだアザゼルを含み三人いる。



サヤ「頭潰せば楽になるかぁ?」



アザゼル「望むところぉ!!」



二人は揉み合いになったが、サヤが優勢だ。しかし…



コロンッ



何かが落ちる音がした。



サヤ「しまった…アレが…!」



サヤは喧嘩そっちのけで落とした物を拾う。



それは…ハデスが誕生日にくれた腕のリングだった。



サヤ「傷は…ついてない…よかった…」



一安心したのもつかの間、アザゼルはその隙を狙い…



アザゼル「喧嘩してんの忘れてねぇよなぁ!?」



そういい足を振りかぶる。サヤはリングを庇い顔にキックを当てられた…



サヤ「…っ!」



鼻血がだらだらと出る。



アザゼル「ずいぶん甘ちゃんになったなぁ!」



もう一発ストレートがくる…というときに…



?「集団で女の子いじめるとは感心しないね…」

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