Catastrophe_Endless
Episode.11-1『終わりの世界と歪んだ世界』
時間が巻き戻った世界。
何度も繰り返されていた世界でリオは動けないまま再び眠りについてしまう。
しかし、リオは目覚めて「E区域」というこの言葉だけが頭に残っていた。
リオは心の奥底から無限に湧き出る怒りと憎悪を抱いて日常には戻らず動き始める。
救いは破滅の道へ――――――――――――――――――。
『Episode11.終わりの世界と歪んだ世界』
再び寝ていた俺は目を覚ました。
あれから何時間が立っただろうか。
「ん………。 また寝てしまったな…。」
ふと外を見ると夕方で日が落ち始めている。
行く予定だった戦闘教育学校には結局行けず、メダルは1つもない為明日の食料も何もない。
「メダルがもうないのにまずいな…………。」
ノイズと共に自身が発したことがある言葉が頭に過る。
殺してやる――――――。
何の記憶だ?
何も思い出せない。
「っ………頭から何かが離れない…。」
俺の心は憎悪で満ちている。
心の奥底から無限に湧き出てくる感情だ。
「殺す…? 誰を………?」
理解ができなかった。
記憶にない言葉だからだ。
俺は無意識のうちに立ち上がり、別の部屋の扉に手を掛けて開けていた。
窓のない薄暗い部屋の中は真っ暗で、電気をつけると埃が舞っているのがチラついて見える。
周りは銃を整備する作業テーブルと銃器、弾薬がたくさん置いてある。
アサルトライフル、対戦車ライフル、ショットガン、ロケットランチャー、ハンドガン――――――――――様々な銃だ。
弾薬を身にまとう服やホルスターベルト、黒いワイシャツやロングコートもあり、腕の部分と肩の部分にはベルトがついていて腰にはコートを固定する部分がある。
銃や弾薬を集めてはこの部屋に置いて、装備用の服も置いていた物置部屋だ。
「復讐するために集めていた武器………だけど諦めていた。」
復讐――――――10歳の時、魔物に叔母殺された時からずっと集めていた。
だが、自身の無力さを感じたときからずっと物置として置かれていた。
たくさん銃がある中で大口径のハンドガンを手に取った。
このハンドガンは普通よりも少し大きく、弾薬はマグナム弾を使用する銃で威力は防弾ベストを貫通するほどある。
ハンドガンを手に持っていると怒りと憎悪に駆られた。
ノイズと言葉と共に頭から離れない――――――――――。
絶対に殺してやるッ――――――――――!!
「やめろぉぉぉぉぉぉッ――――――――――――!!!」
机を左手で勢いよく叩き、大きな音と共に全身から冷や汗を流した。
俺は少しの間息が荒くなった―――――――。
しかし、止まらない感情が自身を突き動かす。
「そうだ………俺はもう戻れない。」
白いワイシャツを脱いで黒いワイシャツに着替えて近くに置いてある弾薬ベルト、腰にハンドガンを2丁しまうことが可能なホルダーと右足の太ももにはナイフホルダーとナイフを1本、ハンドガン2丁を両手に取って腰のホルダーにしまった。
徹甲弾入りアサルトライフルのマガジンを3個取り出して作業テーブルに置いた。
徹甲弾の薬莢は黄色く先端は黒い弾丸でアーマーなどの装甲を貫通させる効果がある。
グレネードランチャー付きのアサルトライフルを手に取り、銃声の音を軽減する筒状のサイレンサーを先端に取り付けてアサルトライフルにマガジンを入れ、チャージングハンドルを引っ張り弾丸をアサルトライフルに装填した。
弾薬ベルトにハンドガンのマガジンを左右にそれぞれ2つずつしまい、黒いコートの中にアサルトライフルのマガジンを左側に2つ、グレネードランチャーの弾を右側に2つ入れて黒いロングコートを着た。
「E区域………頭から離れない。」
「いや、先にD区域にある中央施設だ。」
E区域という言葉が頭から離れないがそれと同時にD区域中央施設の中にも答えがある気がした。
確信はないが感情が自身を突き動かす。
アサルトライフルを右手に取って部屋を出た。
準備をしていた間に外はすっかりと真っ暗になっていた。
「確信はない、けれどそこに答えがある感じがする。」
「行こう………D区域の中央施設へ。」
家を出てD区域の中央施設に向かい歩き始めた。
中央施設には武装した大量の兵士や研究者、管理者がいる。
正直一人の人間が突破するのは不可能だが今の俺にはどうでもよかった。
心の奥底から湧いてくる感情が止められて答えを知れるのなら。
たとえ死んだとしても――。
D区域には街灯が残っていて多少の明かりはあるものの周りは大分暗い。
中央施設の近くまで到着して辺りを見渡した。
中央施設の外周には兵士が徘徊していて見張りがいる。
そして見張りの兵士も4人ほどで少ない。
兵士はフルフェイスヘルメットにボディーアーマーとアサルトライフルが握られている。
正面入口付近にはE区域やD区域周辺の調査に向かうための軍用車や戦車が数台ほどあり、入り口はカードキーで入れる大きな扉になっている。
周りの窓は防がれていて非常口も見当たらず入れるところは正面入り口のみだ。
侵入するには人間を殺してカードキーを奪うしか方法はない。
「魔物も人間も殺したことはない。 それでも俺は………!!」
心の奥底から怒りと憎悪が湧いて出てきて感情に突き動かされる――――――。
壁などの遮蔽物を使い兵士から見えづらい場所でアサルトライフルを構え、頭を狙いを定めてトリガーを引き、アサルトライフルから弾丸が発射されて兵士の頭に命中して一人ずつ確実に殺していく。
アサルトライフルにはサイレンサーがついている為、銃声はほとんどない。
1人、2人――――。
殺すことに抵抗はなかった。
何故か体が覚えているような感覚だった。
そして3人、4人を確実に殺していった――――――。
「――――――突き進むのみだ。」
入り口付近に移動して倒れた兵士からカードキーを探してカードキーを入手する。
「あった………。」
カードキーを持ったまま正面入り口向かい、大きな扉横にあるカードスキャナーにカードキーを上から差し込んだ。
すぐにガードキーを取り出すと、ピピッと認証音が鳴り大きな扉が開く。
正面は受付のようなカウンターと左右に道があり、奥まで続いていた。
中央部分の左右には柱があり、柱には二人の兵士が背負向けて立っていた。
右側にいる一人の兵士が喋りながらこちらへ振り向く――――――。
『おい、まだ交代の時間じゃない…ぞ――――――?!』
兵士は一般の人間が扉を開けてきた異常事態に気づいて驚き、咄嗟に銃を構えてこちらにアサルトライフルのトリガーを引き、撃ってくる――――――。
「――――――っち!!」
『侵入者だ! 迎撃態勢ッ――――――!!』
『To be continued――』
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