Episode.6-2『死と真の力』
4時間ほど歩くとA区域との距離が近くなり、異界のゲートにも大分近づいていて、A区域の先には赤く薄暗い円形の場所に瓦礫が浮いているのが多々見える。
A区域はビルなどが多く存在した跡がある。
ビルは穴だらけでひびがあり、殆どは崩れ落ち、倒れたものもあり、死角になっている場所も多々ある。
道もひどく荒れていて、もし車で来るのであれば運転するのも大変だろう。
辺りは気配もなく、不気味なほど静かだった――――――。
『相変わらず不気味ね………。』
「そうだな…魔物もいなさそうだ。」
『気配は感じないの。』
自分達はしばらく歩き、A区域の中心部まで到着する。
右側の半壊したビルからコンクリートが崩れ落ちる音が聞こえる――――――。
「ん………?」
『嫌な感じがするわ…。』
『そこにいるかもしれないの………。』
自分達は戦闘態勢になり、自分はショットガンに持ち、構えながらゆっくりと進みコンクリートが落ちたところを見るが何もなかった。
「何もない…? 崩れただけか………?」
『人間…まずいわ。』
『ご主人………囲まれてるの…!』
半壊したビルの高い場所、低い場所、ビルの隙間など様々な場所から視線を感じる。
魔物は息を殺し、こちらの様子を伺いながら潜んでいた。
ここに来た者を確実に殺すために――――――。
セリカは声を上げ、先導して走り始める。
『罠よ――――――!! 走るわよ!!』
「ああ!!」
『わかったの!』
自分とラナが走り出した瞬間、一斉に魔物達が飛び出し、襲い掛かってくる。
デビルは高い場所から現れ、ブローダーは前方の壁を突き破り、セリカは後ろに飛んで後退するが後方からはビルの隙間からシャドウが走り出てくる。
「頼むぞ………!!」
自分はセリカの前に出て前方から出てきたブローダーにショットガンを構えて撃った。
ブローダーは両腕をクロスして防御するが1発目を撃つと腕にめり込み、怯んだ反動で両腕が上にあがり、その機を逃さぬように2発目を頭に撃ち込むとブローダーの頭部に弾丸が入り込み、血を流しながら倒れて動かなくなった。
「よし、行ける――――――!!」
ショットガンのトップレバーを右に動かし、素早く折って開くとショットガンの空薬莢が2個飛び出し、肩に掛けているショットシェルホルダーからショットガンの弾を2個取り出してショットガンの上下にそれぞれ弾を入れ、開いたショットガン閉じて装填した。
ショットガンを肩に掛けてアサルトライフルに持ち替え、後方にいるシャドウに目掛けてグレネード弾を撃った。
シャドウは避けるもののグレネード弾の爆発で破片が飛び散り、シャドウは破片を食らって倒れこむが、ビルの中からもう1体シャドウが出てくる。
素早くアサルトライフルのグレネードランチャー部分をスライドして開き、空のグレネード弾を地面に落として腰のベルトからグレネード弾を取り出し、グレネードランチャーにグレネード弾を入れ、スライドを戻して装填した。
空中から2体のデビルが槍を投げてくるが、ラナは腰のナイフホルダーから右手でナイフを取り出し、セリカは服の中からナイフを取り出してラナとセリカ二人で飛んでくる槍をそれぞれ切り裂き防いだ。
セリカは能力でデビルの動きを鈍くするとセリカはそのまま左手でハンドガンを取り出し、デビルに構えてトリガーを引いて1発撃ち、もう1体のデビルにも撃った。
2体ともデビルの頭に命中して落ちてくると血を流したまま動かなくなった。
『これじゃなかなか進めないわ!』
「倒しながら行くしかない――――――!!」
自分はもう一度、後方から近づいて来るシャドウに目掛けてアサルトライフルのグレネードランチャーでグレネード弾を撃つが爆風ごと完全に避けられてしまう。
「なっ――――――!」
シャドウがこちらに飛びかかってくるが、自分の目の前にラナが飛び出てきてシャドウをナイフで大きく縦に切り裂いた。
シャドウは真っ二つになり血を大量に流しながら動かなくなった。
真っ二つにできるほどの長さがないナイフだが、あまりの早さと力に衝撃波が発生して、そのまま切り裂いているのだろう。
『シャドウはラナが止めるの――!』
『デビルは私がやるわ――!』
「わかった、ブローダーは自分がやる! 行くぞッ――――――!!」
魔物達の勢いは止まらず、進行方向からブローダーが2体出てくる――――――。
グレネードランチャーを再びスライドして腰からグレネード弾を取り出し、グレネードランチャーに装填をしてアサルトライフルを肩に掛け、ショットガンに持ち替えた。
1体目のブローダーにショットガンを構えて撃ち、ブローダーは両手をクロスさせながら防御するが1発目で怯んだ隙に2発目を頭に撃った。
1体目は血を流しながら倒れ、素早くショットガンのトップレバーを押して空薬莢を出し、ショットシェルホルダーから弾を取り出して装填し、突進してくるもう1体のブローダーに再び撃った。
2体目のブローダーも防御しながら突進してくるが、肩に命中すると怯み、その隙に心臓に撃ち込むとブローダーは倒れ血を流したまま動かなくなった。
ショットガンは装填分を合わせて残り4発だ――――――。
飛びかかってくるシャドウに対してラナはナイフで鋭い爪の攻撃を受け流し、そのまま下から上にかけナイフを大きく振り、シャドウの首を切り落とした。
セリカは空中にいるデビルに能力を使い、デビルを鈍らせている間にハンドガンを撃ち、次々と倒していくがデビルは一向に減らない。
しかし、魔物の勢いは止まらず今度は後方からブローダーが出てくる――。
『ご主人! 後ろにブローダーがいるの!!』
別方向から飛んできたデビルが槍を投げ、こちらに槍が飛んで来る。
セリカは右手のナイフで槍を切り落とし、デビルをハンドガンで撃ち倒した。
『今よッ――――――――――!!』
「ああっ!!」
自分はハンドガンをリロードしているセリカと入れ替わり、後ろにいるブローダーにショットガンを構えて1発目を撃ち、両手でガードしながら突進してくるブローダーは怯み、2発目を頭に撃ち込みブローダーは血を流しながら倒れた。
トップレバーを押してショットガンを開き、ショットシェルホルダーにある最後の2発をショットガンにリロードした――――――。
「これが最後の2発だ………!」
すると突然、進行方向から1発の銃声と共にセリカはナイフとハンドガンを落とした――――――。
進行方向を見るとセリカの後ろにはブローダーがスナイパーライフル銃を持っていた。
スナイパーライフルの銃口からは発砲した後の硝煙が出ている――――――。
そして、セリカはナイフとハンドガンを落としたまま腹部から大量の血を流していて、ぽたぽたと地面に血が落ちていた――――――。
セリカは後ろから撃たれ弾丸は腹部を貫通して出血している――!
一瞬の隙を狙って不意打ちしたのだろう。
「なっ…セリカッ――――――!!」
『ぁ…ぁ……………。』
セリカはとても苦しそうに倒れ、セリカは咳を出すと共に口から血が出た。
命中した場所が悪かったのか出血もひどい――――――。
『To be continued――』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます