310 美少女が不良に絡まれたら対処出来るか?
昼食を摂る為に、学校からのエスケープを企む俺とダッツ。
その為にも、まずは体育館裏に向かうのだが、ちょっとした遊びで始めた『告白ゴッコ』が元に成り、ダッツが、広田君との恋愛が上手く行っていない事を知ってしまう。
なので取り敢えずは、昼食をコンビニに買いに行き。
その悩みが、如何なるものか聞いてあげようと思うだが……。
そんなんで大丈夫か俺(;´д`)トホホ
***
……俺は、非常に悩んでいる。
コンビニに来たまでは良かったんだが。
如何せん、ダッツの奴が、一体、なにが喰いたいのか?がサッパリわからねぇ。
……とは言ったものの。
コンビニまで来て、わざわざ聞きに帰るのもなんだし。
だからと言って、こんな出来合いの弁当を買って行く訳にもいかねぇし……カップラーメンみたいなものだと脂肪が多い。
それに、おにぎりだと昼食としては心許ないし、歯に海苔でも付いたら可哀想だしなぁ。
……って事はあれか、サンドイッチ?いや、ランチパックと言った線が妥当か?
あぁ、もぉ面倒臭ぇ。
もぉ適当に見繕ったものでも買お。
取り敢えず、何種類か買ったら、どれかビンゴを引くだろう。
(↑アバウトな俺)
***
「あの、違うんです。私が此処に居るのは、そう言うんじゃないんです」
いつも通り、ノタクタとコンビニから戻って来て。
例の低い壁を越えて学校に戻ろうとしたら、何故かそんなダッツの声が聞こえてきた。
まぁ、聞くからに揉め事の様なんだが。
はぁ~~~~、しかしまぁ、どこの誰だかは知らねぇけど、余計な事ばかり増やしてくれるなよな。
まぁどうせ、さっきチャイムが鳴ってたから、3年のアホ共がタバコを吸う為に、授業をサボって此処に来たって所なんだろうけどよぉ。
そこに津田が1人で居たからって、急に、おかしな事を考えてんじゃねぇよ。
はぁあぁぁぁあぁ~~~もぉ、これだから短絡な奴等は困るんだよな。
あぁでも、あれだよな。
津田って、意外と自分の可愛さに無自覚な所があるから。
此処は1つ、ちょっとこのアホな先輩達を実験材料にして、嫌事体験をさせた方が良いかも知れんな。
今後の為にも、少し見守ってみるか。
「なにが違うのかなぁ?こんな所で1人で俺等の到着を待ってたって事は、オマエ『パン子』なんだろ?Hしたくて、此処で、俺達の到着を待ってたんだろ」
「ちっ、違います。私、そんな事したい訳じゃないです」
「またまた、なに言っちゃってんの?そんな所で体育座りなんかしちゃってさぁ。パンツ丸見えにして言うセリフじゃねぇよな……誘ってんの、それ?」
なんと!!あの体育座りは正面から見ると、ダッツのパンツが見えていたとはな……気付かんかった。
(↑この期に及んで、高性能エロセンサー発動な俺)
「えっ?あっ、あの、これは違うの。ただ座ってただけで」
「はいはい。もぅ良いからよぉ。早くHしようぜ」
「あっ、あの、いやです。やめて下さい!!」
はぁ~~~、精々此処までだな。
津田は、なんの対処も出来なかったが、これ以上は津田が犯されかねない。
俺は壁を乗り越えて、その場に乱入した。
「よっと……うん?あれ?なにやってんッスか先輩?煙草タイムッスか?」
「クッ、倉津……」
「オイオイ、先輩さんよぉ。なに気軽な感じで、俺を呼び捨てにしてくれちゃってんだ?『さん付け』が抜けてんじゃねぇのか?倉津さんだろ。倉津さん」
「あっ、くっ、倉津さん」
「んで、序に聞くけどよぉ。俺の知り合いに、なにしてくれてる訳?オイ、先輩よぉ、こんな事して、ただで済むと思ってねぇよな」
「いや、あの、ちょ……『ぐはっ!!』」
『ガスガスガスガス』
頭部エルボ、頭部にエルボ・頭部にエルボ・1回廻ってローリングエルボ。
そんで倒れた所に、フラッシング・エルボ!!
「ぐはっ」
イエス、簡単クッキング!!
いつも通り、口から泡吹きながら、白目剥いた。
雑魚は、例に漏れず、相変わらず虚弱なもんだな。
あぁそう言えば、エルボ講座って、渋谷で流行ってたな。
今は、そんな事はどうでも良いか……
「あんよぉ。他の先輩方も、俺のツレに、なんか言ってなかったか?俺、なんか聞こえた様な気がすんだけどなぁ」
「おっ、俺は、なんも言ってねぇよ」
「あぁん?オマエさぁ、なに粋がってやがんだ?ちゃんと敬語使えや。この場で死にてぇのか?」
「いっ、言ってないです」
「ほぉ~~~、じゃあもし、それが嘘だったら、コイツの倍殴るからな。今、正直に言った方が身の為だぜぇ」
「いや、その……」
「まぁ、良いや。だったらダッツに聞くからよ。今のセリフ、嘘だったら、マジで撲殺すっからな」
「いや、あの、ちょ、その……」
まぁ、先に言っておくが、もぉ殴る気は毛頭ねぇんだぞ。
ただよぉ。
女の子の痛みってもんがわかんねぇと、こう言う連中って、また同じ事を繰り返すだろ。
だから、この場での躾ってもんが必要な訳だ。
「……っで、ダッツ、どうなんだよ?コイツ等に、なんか言われたのか?」
「うぅん。……なっ、なにも言われてないよ。だから、もぅ許してあげて欲しいな……とかとか」
おっ!!なんだんなんだ?ダッツの奴、やけに心が広いんだな。
あんな嫌な事を言われたのにも拘らず、こんな糞溜めにしか存在しない様なアホな先輩を庇うなんてよぉ。
オマエって……ホント良い奴だな。
「あっそ。じゃあ、もぅ行って良いぞ」
「ホント、すんませんした」
「オイ、ちょっと待てや。まさか、タダで助かるとか、甘い事を考えてんじゃねぇだろうな?」
「なっ、なんッスか?」
「オマエ等、今日からダッツの舎弟な。ダッツの顔を見たら、必ず挨拶しろよ」
「ちょ……倉津君、そう言うのは……」
「あっ、ハイ。わっ、解りました。ダッツさん、すんませんした」
そう言いながらも倒れた不良①を抱えて、他の2人は足早に逃げていった。
この辺に関しては、ウチの学校の流儀を、よく弁えてるよな。
不良の屍骸なんぞを此処で放置されても、色々と迷惑なだけだからな。
ホント、馬鹿だけど、こう言う所だけはよく弁えてやがるよ。
「よぉダッツ、大丈夫か?」
「いや、あの、それ以前に……」
「なんか悪ぃな。怖い目に合わせてよぉ」
「あぁっと、それは大丈夫なんだけど。……舎弟とか、挨拶とか要らないかなぁ~とかとか」
ふむ……良い子だよな。
(↑聞いてない俺)
しかし、そう考えるとだな。
なんで、こんな良い子を、広田の奴は泣かせる様な真似をしてんだろうな?
あんまり褒めれた事じゃねぇぞ。
(↑そして、人の事は、全然言えないくせに口だけは偉そうな俺)
「そっか。まっ、大丈夫って言うなら、そろそろ飯でも喰いに行くか」
「聞いてないし……えっ?えっ?ご飯を食べに行くって、此処で食べるんじゃないの?」
「あ~ほ。こんなジメジメした所で、誰が飯なんぞ喰うかよ。学校でも、飯を喰うには取って置きって場所ってもんがあんだよ」
「取って置きの場所?」
「まぁ、その辺は俺に付いて来りゃ解るってよ。ダッツも、ぜってぇ、気に入る筈だからよ」
「あっ、うん」
強引とまではいかないが、俺は、津田の手をとって、ある場所に向かって行った。
そのある場所とは……なんの事はない定番の『屋上』だ。
だがな。
この10月ぐらいの季節だと、天気が良いと、山の紅葉とかが見えるんで、結構、そこで食事をするのは乙なもんなんだよな。
それに、景色の良い所で飯を喰うと、多少なりとも気分が晴れるってもんだ。
そう言う地味な効果も含めて、今、少し落ち込んでるダッツの気持ちを和らげてやろうって寸法だ。
……っと、まぁそう言う訳でだ。
俺は2ヶ月前みたいな、ただの朴念仁ではなく、少しは成長してるって事だな。
(↑直ぐ調子に乗る俺)
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
不良に絡まれたダッツちゃんでしたが。
結局は、何の対処も出来なかった上に、倉津君のせいで、おかしな舎弟まで持ち羽目に成ってしまいましたね(笑)
まぁでも、これ、そんなに悪い事ばかりじゃなく。
ダッツちゃんが、不良の先輩に対処出来なかったからこそ。
倉津君が、彼等を利用して『ダッツちゃんに危害を加えられない様にする為』に行った行為だったりするんですよ。
不良の先輩が挨拶する様な相手に、危害なんて加えられないですからね。
さてさて、そんな事がありながらも。
2人で食事をする為と、ダッツちゃんの悩みを聞く為に、屋上に向かっていくのですが。
次回は、どんな事が起こるのでしょうね?
それは次回の講釈。
また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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