うう~! リモコンがなぁい~~!

 ふえぇ~、さっきはびっくりしたぁ~!

 ドッペルさんったらぁ、いきなり大声出して泣き出すんだもん~。


 でもぉ、それだけ疲れてただんだよねぇ…? しっかりしてる様に見えるけどぉ、やっぱり弱いとこもあるんだなぁ…


 だよねぇ~


 だってぇ、人間だものぉ~(?)

 あ、ドッペルゲンガーだけどぉ☆


 うーん、甘えてばっかりも良くないぃ~! あたしもしっかりしなきゃだぁっ! ドッペルさんの事も、ちゃーんと見ておかなきゃぁ~!


 さてぇ、ドッペルさんを寝かせたからぁ、あたしも寝ようかなぁ~


 でも、少しゲームの続きしよぉっとぉ~。 ハマっちゃうとなかなか睡眠時間削られちゃうよねぇ☆ それが楽しいんだけどぉ☆ 朝は起きれないけどぉ☆ だからドッペルさんに叩き起されるんだけどぉ☆


 あう… こーゆーのが良くないのかなぁ… でも、もうちょっとだけぇ☆


 おふとん被ってイヤホンすれば、寝てるドッペルさんの邪魔にはならないはずぅ~


 さてさてぇ、ドッペルさんを踏まないようにベッドにぃ~…


 もそもぞもぞ…


 ポチポチポチ…


 …


 う~… 寒くなってきたぁ~…


 なんかぁ~、ベッド入っちゃうと動かないからぁ、やっぱり寒くなってくるぅ… エアコンつけよっと…


 あたしは手を伸ばしてぇ、ベッドサイドにいつも置いてあるリモコンを取ろうとしたよぉ~。


 ん? あれぇ?


 手をペタペタしても、リモコンっぽい感触が無いい~?


 あれぇ??


 あたしってぇ、すーぐリモコンどっかにやっちゃうからぁ、置く場所を決めてるんだけどぉ… 近くを見回してペタペタしても、上手く見つからなぃ~。


 お~? 更に近くをペタペタしてたら、それっぽいのが手に当たったよぉ~


 むむ… これぇ、テレビのリモコンだぁ~。あうぅ~違う~


 んむー… ドッペルさん起こしちゃうと悪いから電気付けたくないしぃ… かといってぇ、暗いまま探したらぁ、100%コケてドッペルさんにダイブしちゃうぅ~


 んに~


 しかたないなぁ~、ゲームはあきらめて寝ちゃおっとぉ~。


 あたしはお布団をかけ直して、目をつぶるよぅ。みなさんおやすみぃ~。



 …………



 ほわぁぁ~~☆



 すぐにぐっすり眠れたぁ~☆ 寒くても寝ちゃえば関係ないもんだよねぇ☆


 ドッペルさんの方を向いたらぁ、もうお布団は無くてぇ、キッチンの方からごはんのいい匂いがしてたぁ。


 ドッペルさんはもう起きてたみたいだねぇ~。


 卵焼きを作ってるっぽいドッペルさんの後ろ姿にぃ、朝のご挨拶ぅ☆


『おはよぉ~』


「おはよう! …なんか、昨日は悪かったわね」


 お皿に卵焼きを移しながら、ドッペルさんはこっちを振り向いたよぉ。器用だなぁ~。


『だぁいじょうぶだよぉ~ ふぁぁぁ~』


「まだ眠そうね?」


『ん~? 眠くない朝は無いよぉ~。あ、そだそだぁ』


「ん?なに?」


『昨日ねぇ、エアコンのリモコンがねぇ、ベッドサイドに無かったのぉ。どっかやったぁ?』


「あぁ、確かそこの棚におげておいたはずよ」


 フライ返しで棚の方を指すドッペルさん。なんか可愛い~。けどぉ、言うことは言わねばならないのだぁ~。


『でぇ、代わりにぃ、テレビのリモコンがあったのぉ』


「あら? なんかの拍子にベッドサイドに置いちゃったかしら?」


 むにぃ~~、ドッペルさんは意外とそっち側の人だったかぁ… これはぁ、朝のセロリタイムが来たかなぁ~?


『あたしぃ、すぐにリモコンどっかやっちゃうからぁ、置くところ決めてるのぉ~』


「あー、だからいつも同じところにあるのね」


 ドッペルさんが意外そうな顔をしながらぁ、お茶碗を二つ出してきてぇ、しゃもじを手に取ったよぉ。 あたしもお手伝いしなきゃだなぁ…


 って思いつつぅ、言うことは言わないとぉ!(2回目)


『決めておかないと、あたし困るぅ~。エアコンのはベッドサイドぉ。テレビのはテーブルの右端ぃ~!』


「わ、わかったわよ、ちゃんと戻すわよ」


 よし~っ! 言うことは言ったぞぉ!

 あたしは作りたてのおみそ汁をおわんによそいながら、鼻息ふんすふんすだぁ~。


 テーブルに卵焼きとサラダとごはんとおみそ汁が並んで、二人で一緒にいただきますぅ~!


 でもなんかぁ、ちょっと思うところがあるぅ~ 苦言を呈すのだぁ~!(難しい言葉使ってみるぅ☆)


『ねぇ~、ドッペルさぁん…?』


「ん?」


 あたしはお箸を置いてぇ、ドッペルさんの方に向き直るよぉ~。これは真剣なお話だからねぇ~!


『いつもはドッペルさんの方がぁ、キッチリ決める側なんだよぉ?』


「え、なによいきなり」


 おみそ汁をすすりつつぅ、ドッペルさんはゆったりしてるぅ…


 違うぅぅ、こうじゃないのぉ~!


『定位置を決めててぇ、キッチリしてる感じなのはぁ、ドッペルさんじゃないとぉ、イメージ合わないんだよぉ~?』


「ん? はい? なんの話してるの?」


『あのねぇ~? この物語はぁ、几帳面な方がドッペルさんなんだよぉ~?』


「ん? 物語ってなんの事よ?」


 何が何だかわからないって顔してるドッペルさんにぃ、キチンと向き合い直すよぉ~!


 そんな顔したってダメなんだからぁ~!


『まぁ~、そこらへんの細かいことはいいんだけどぉ~』


「え、あ、はい?」


『とにかくぅ、セオリー崩しちゃだめぇ~! 役割守ってよぉ~!』


「や、役割??」


 言いたいことは言わないとぉ!(3回目)


 だってぇ、あたしの方がキッチリしてたらぁ、流れ的におかしいもんん~!


 いつもはナレーションでメタ発言もするくせにぃ、謎っぽい顔してるドッペルさん~!


 んもう~~!


『とにかくぅ! リモコンは決めた場所においてねぇ~! あとこーゆーのぉ、ドッペルさんが言わなきゃダメなやつぅ~!』


「えー、なんの事か分からないけど。はいはい、了解了解」


 ふぅ、これでひと段落かなぁ。 よし、ごはん食べるぞぉ~!


 それにしてもドッペルさん~、昨日からなんか性格が変わったぁ? あたしがツッコミ入れることってぇ、なかなか無いよぉ?


 あ、でもぉ?


 ドッペルさんってよく考えたら、あたしと同じDNAだよねぇ… もしかして、あのキッチリしてる性格は演じてるのかなぁ…? 元はあたしと同じ感じなの…かなぁ?


 …?


 考えすぎかぁ☆


 さてさてぇ! 今日はあたしのほうがしっかり者さんだぁっ!


 今日も、ドッペルさんが作ってくれた朝ごはん食べて、お仕事いってきまぁす~☆

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