【4-05】マハさん、見舞いに来たぞ
すぐ
神社の景観を
「く……まさかマハに面会を
深秋の紅葉が
「いやー
「やかましい」
からかうアーテイ氏を
(
まず変身して
だいたい口げんかもしたし、何度も
「……はっはっは。これは
思わず、
マハの態度が変わらなかっただけで、実はかなり悪印象を重ねていたようだ。
その結果がこの面会
「じとー」
「な、なんだいアーテイ氏。そんな
「この女泣かせ」
ワケの分からん悪口が飛んできた。
それはさておき、このままで引き下がるわけにはいかない。
姉上や
「アーテイ氏、マハの病室は分かるか」
「まかせんしゃい! こっちっす!」
そう言うとアーテイ氏は裏庭側へと
窓の
「なるほど、二階……ふむ」
「あ、
本人に面会を
「よし。これくらいの
裏庭の
こういうとき
「マハの病室は、あそこか。うーん、ちょうど高さの合う枝は無いな」
できれば窓の高さに合った枝が
仕方なく
「……居るな」
耳を
確かにマハの声だった。
「あさって退院かあ。この部屋からは紅葉も見えるし、気に入ってたんだけどな」
心待ちにしてるような、それでいて
窓の前で聞いていた
「ふっ、これは好都合。待ってろマハさん、いま白馬の王子が
「お呼びでない王子サマだけどね……」
アーテイ氏のツッコミを無視して、
空中ブランコの要領で枝に両足を
ちょうど良い高さに二階の窓ガラスが来てくれたので、
「コホン……うむ、ここは
「
こんこん、こん。
「だれ……? え、窓? 鳥かな……」
鳥がそんなリズム良くノックするか。
(ええい、さっさと開けろ)
待ちくたびれた
しかし枝の上に
窓を開ける音がして、中から見覚えのある少女が顔を
「やっぱり、何もいない、よね……?」
菜の花のような
おそらく、この包帯が入院の理由と関係してるのだろう。
きょろきょろと窓の外を見回したマハは、首をかしげると窓を閉めようとした。
おい待て、閉めんな。
枝の上から見ていた
(せっかくだし、ついでに楽しませてやるか)
「――――――――わあ!!」
「ぎゃあ!!!!!!!!!」
いきなり目の前に現れた逆さまの
正直、
「はっはっは、
すぐに仮面を外してやるが、もう窓の前にマハさんの姿はない。
よーく目をこらす。
いた。部屋の
「おいおい、そんなとこで何してるんだ。
「いきなり
「ははあ、さては
「そんなわけ、あるかーーーーっっっっ!!」
本のタイトルを見ると、『
なんだか難しそうな本だな。
「もしかすると
「どんな
マハさんは
――バタン!
なんと一言も発することなく、勢いよく窓を閉めてしまった。
「あれ……おーい、マハさーん」
こんこんこん。こんこんこん。こんこんこんこん、こんこんこん……。
「……うっさい、うっさい、うっさいわー!!」
その手には、しっかりと先ほどの分厚い本が
今度なにか
「マハさんや……そんな分厚い本を投げつけるなんて、タチが悪いですよ?」
「窓から来るアンタの方が、よっぽどタチが悪いわーーーー!!!!」
「そう
つい
こわい。これ以上もてあそぶと、明後日には湖に
「……仕方ない。もうボケをかますのはやめて、
「最初っから、そうしなさいよ!! こっちはケガ人なんだから!」
その反応を見てると再び遊びたくなったが、さすがに自制しよう。
ずっと逆さで頭に血も上ってきたし、
そうして身を正したところで、
「じゃあ本題だ。
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