【4-04】復活の黒主と、奏の決意
――――こちらを向いた姉上が、顔色一つ変えず立っている姿だった。
「くっ…………!」
無事な姿を見た
「どうして
あの
姉上は
なのに姉上が
「
冷たく
表情も変えずに落ち着いた様子で決めつけた姉上に、
「そんなの、分からないだろう!」
万一のことがあれば、どうする。姉上の身に何かあれば、
「当たらない。これはただの
しかし姉上は動じることなく
「――けほっ。そうでしょう?
と、
「黒主!?」
おどろいた
すると事故で混乱した市場の中から、一人の男が進み出てきた。
「やァやァ、これは
いかにも白々しい口調で現れたのは、黒衣黒面の
まがまがしい
(ヤツは確かに殺したはず。なのに生きていた――?)
白い歯を
とはいえヤツは
ヤツは姉上の前に
相変わらずの下品で
しかし、そんな黒主を目にしても、姉上は
「急な用でしたので」
「そんな危ないマネをするから、ほら、こうして事故に
皮肉めいた口調で、黒主が姉上をなじる。
しかし姉上は顔色も変えず、少し
「
「本当に分かってるゥ? 先日もそう言ってマハ・ベクターにリートを集めさせてたよネ。100のリート集めはボクの仕事なンだ。
マハ・ベクターの名前が出たとき、かすかに姉上の表情に変化があった。
それはきっと
それほどの――アメンボが
「……けほっ、けほっ」
また、姉上が
その左手を見ると、胸の辺りを
さっきは旗の落下で
(
「ご忠告、いたみいります。黒主さまも
「
そう言うと黒主は、
しかしそれも
(気づいてやがる。気づいて――それなのに無視していやがった)
先日、
しかし今は
(つまり、
アーテイ氏の話が正しければ、
だとすると黒主に
「野犬……?」
「こっちの話サ。野犬のクセに
そうして黒主と姉上が会話していると、どこからか一
すると黒主が忘れ物を思い出したように、ポンと手を打った。
「おっと、ここで油を売ってる場合じゃない。
「陛下が……?」
思い当たることがない、といった様子だ。
しかしすぐに
「けほっ……分かりました」
「
「結構です。行きましょう」
連れだって歩み出す
黒主に同行する姉上だが、しかしヤツの白々しい
二人の貴人の先にいた
「…………姉上」
二人の姿を見送った
姉上の求めに応じられず、黒主には軽く見られ、
その現実は、ただ
(ダメだ。やはり
そうすれば
「
幸いなことに市場はまだ
「姉上を自由にしたい……その障害となる者は、すべて
その機会を見いだすためには、ヤツらの
「そのためにはマハだ……
今の状態から黒主や
それは
「かーなーでー!」
声の方角を見ると、つい先ほど飛び立ったアーテイ氏が上空を飛んでいる。
いかにも「あてぃし任務やり
どうやら氏は、早くも病院の場所を
「
これも
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